【奥多摩】青梅丘陵、栗平の福寿草と澤乃井園を楽しむ日本酒登山

栗平のフクジュソウ

2023年3月11日、東京都青梅市に広がる青梅丘陵を駆け抜け日本酒で有名な澤乃井で飲んだくれるという下山即酒ハイキングを楽しんできました。最高地点は雷電山の標高494m、冬から春にかけておすすめのハイキング&トレイルランニングコースです。
2月後半から3月前半にかけては青梅丘陵ハイキングコースから訪れることが出来る栗平集落のフクジュソウが有名で、花見目的で歩くハイカーも多いです。

今回Redsugarでは青梅丘陵をより楽しく、より酔狂に遊ぼうということで沢井駅にある酒蔵「澤乃井」が運営する澤乃井園を目指して歩きます。青梅丘陵を歩きフクジュソウを愛でる、そして奥多摩の清流で磨かれた日本酒を昼間から楽しむ!
奥多摩の清流の傍らで酒を彩る料理の数々、そして多種多様な日本酒を味わう。
お酒が好きな人に是非お勧めしたい、酒蔵を目指して歩く春の休日ハイキングの始まりです。

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酒蔵を目指して下山するのはとても楽しい、澤乃井を心の底から楽しめるこのコースは多くの酒好きハイカーにお勧めしたい!

目次

青梅丘陵~澤乃井園ハイキングの概要

■概要
青梅駅から始まる青梅丘陵を沢井駅にある澤乃井園を目指して歩きます。青梅丘陵ハイキングコース自体は軍畑駅に下山するコースですが、そこから一駅分(約15分程度)歩いて日本酒を思う存分楽しめる酒蔵へ向かおうという魂胆です。
青梅丘陵自体は最高地点が雷電山の494m、夏場は灼熱地獄が予測されることもありお勧めは福寿草が咲く2月後半から3月初旬かなと思います。
コース自体はトレイルランナーが行きかう場所でもあるということで非常に歩きやすく整備されています。福寿草のみられる栗平集落への降下地点だけは非常にわかりにくいのでご注意ください。

山といえば清流、清流といえば蕎麦や日本酒と浮かぶ人向けな当コース。澤乃井園を目指す方は冬から春が特におすすめ、下山後に新酒を心行くまでご堪能ください。

■アクセス
【電車】新宿→青梅:JR中央線で830円~
【電車】沢井→青梅→新宿:JR中央線で950円~
往復運賃 1,780円~、休日ハイキングからの酒盛りにお勧め。

■コースタイム
青梅駅8:35→永山公園8:55→三方山10:50→栗平集落11:35-12:00→雷電山13:00→澤乃井園13:50
合計登山時間 約5時間半、下山後の澤乃井は最高です。

花と酒を味わう青梅丘陵ハイキングの始まり

青梅へ向かう朝の中央線

2023年3月11日午前7時50分、青梅駅。
おはようございますRedsugarでございます。本日は青梅丘陵ハイキングということでやや遅めの出発、おかげさまで前日たくさん寝ることが出来ました。冬から春シーズンにかけて近郊の里山を歩いていると深夜自走などの苦行経験が薄くなるため、夏場の登山に耐えれるか若干不安になってきますね。
さて、本日は青梅丘陵をじっくりと、ゆっくりと歩いて花見からの酒盛りを楽しみたいと思います。

青梅丘陵紹介

午前8時35分、青梅駅前。
青梅駅に到着したのは良いのだが、水と行動食の一切を持ってきていない……。駅前のコンビニで水を購入し、駅前のパン屋さんで焼き立ての塩バターパンなどを購入していたら8時半になっていました。
のんびりとパンを食べながら本日のコースを確認、ハイキングコースは軍畑駅へと向かう形になりますが、今日の目的地は澤乃井園がある沢井駅になります。

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酒蔵やブルワリーに下山するという大人の楽しみにあふれた登山を今日はやっていきますよ。

永山公園へ

青梅駅をスタートしたらまずは永山公園を目指しましょう。町中に結構案内板が出ているんだけど親切ねぇ……。

看板の案内に従って進んでいくと黒猫の看板が有名な青梅のカフェ「夏への扉」があります。
名前の元ネタはタイムトラベル物のSF小説です。冬のハイキングであれば下山後に立ち寄ってもいいかな、汗で迷惑かけることもなさそうだし……と思ったけど今日は澤乃井で日本酒を飲むんだった。

奥多摩線の単線を眺める

東京都だけど線路が一本しかないっていうね、電車が存在しない田舎から来た民としては東京は西側のほうが好きだなぁ……。なんか「昔」が残っていて手を伸ばせば触れそうな、空気を吸っていると懐かしさがこみ上げる瞬間があるから田舎は良いなぁと。

永山公園の遊具へ走る子供

午前8時55分、永山公園。
夏への扉を越えて坂道を登り続けると永山公園に到着。いくつかの道があるけど公園のど真ん中を突っ切っていく形でハイキングコースを目指しました。朝早くから遊具で遊ぶ子供たち、いいねぇ……この時間から遊べば夜はぐっすりだね。

公園からハイキングコースへ

公園を横切ると遊歩道に突入、登山道っぽい雰囲気の土の道を歩いていくと青梅丘陵ハイキングコースに合流します。この辺ちょっと道がわかりにくいというか、歩き方にいくつかのパターンがあるようなので、各自地図を見ながらハイキングコースを目指してみてください。

青梅の杉林

ハイキングコースは高尾山が腰を抜かして逃げ出すくらいよく整備されてます、車走れるんじゃないかっていうくらい奇麗な道が続く。ハイキングコース全体は杉林に覆われていますので、3月に入り花粉が本格化すると非常につらい。

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花粉症対策をバッチリしていたのでそこまでつらくはなかったが、無防備な状態で来ると本当につらそう。

成長したたくましい幹

良く育った杉の木々が目立つ青梅丘陵。山奥で放置気味の杉林と違って立派な木が多いなと……。

矢倉台を目指して歩いていると現れるのが不思議な仏塔です。新興宗教が使っていた施設らしく、調べると一時期即身仏を安置するために使われていたと出てきます。ただ~、今だと心霊スポット扱いされているのか、夜訪れている記録が多いなぁ。

ミイラの山の仏塔

正面に回ると黄金の観音様。なんというかすごい昭和っぽさを感じる建築、ここだけタイムスリップしたような気分にさせられる。

ピンテを追う

ミイラ山は置いておいて……次は矢倉台ですね。めちゃくちゃ明瞭なコースなんですけどテープもばっちり、本当によく整備されてます、気分的には登山というよりは散歩だ散歩。

矢倉台あたりまでくると青梅の街を見下ろしたり、奥多摩へとつながる山々の裾野が見えたり……。この辺からは御岳山とかを頑張って見つける、みたいな感じでした。青梅の低山ということで眺望は全然期待しなくて良し。

道端に咲く水仙

3月ということですが道端には水仙の花。福寿草時期に来ると水仙も楽しめるんですねぇ……。

登山道に這う逞しい杉の根

道中は杉林ということで地面には杉の根、枯れた杉の葉が地面を茶色く彩ります。冬の間は非常に感想する関東ですが、歩いていると土埃が出るほどよ……。

明るい杉林を抜ける

矢倉台を通過すると道は一気に細くなり登山道めいてきました、ここまでは散歩道だったが三方山前位からようやく登山道っていう感じが出てきます。

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よっしゃ、やる気出てきたぁ!

林立する杉林

三方山近くの杉林は木々が幼く細い杉林を縫うようにコースが作られています。杉の根階段もすさまじく、足を引っかけて転びそうになっているおばちゃんがいたりしました。

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杉の根で覆われた登山道って足ひっかけそうで歩きにくいよね。雨上がりとかはよく滑るし、地味に怖い所だから注意して歩こうね。

午前10時50分、三方山。
眺望なんて全くない杉林を延々と歩き続けたところで道が分岐していたことに気が付きました。三方山ってどこや?と思っていたのですが、尾根へと登るように伸びていた分岐に入っていかないと山頂につけないんですね。
三方山から下山してくる道との合流地点でそれに気が付き、引き返す形で三方山へと登りました。

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景色は全くなし!!!特に来る必要なし!!!

福寿草を目指し栗平集落へ

杉の根で作られた階段

三方山の次のチェックポイントは栗平集落となるのですが、林道への降下地点がとにかくわかりにくい!!
GPSにほかの方の登山記録を読み込ませることで降下点を見つけることが出来ましたが、普通に歩いていると林道に降りるポイントわからない気がします。
杉の根階段を数回歩いて尾根に出た後、林道へ降るための作業路を辿って降下しました。

林道に降り立ったらしばらくは下り道、グネグネとしたカーブを数回曲がると人の気配というか、集落が見えてきます。林道に降りて10分もしないうちに栗平の集落に到着するのでご安心を。

栗平集落の眺め

青梅駅から山を挟んで反対側にこんな集落があるのかと感心する景色が広がっていました。斜面に築かれた畑、古民家、森に囲まれたロケーション、田舎のレベルがちょっと段違いです。

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青梅なのに秩父の山奥や丹波山の山奥みたいな雰囲気がある超絶秘境めいたところでした。ここはちょっとワクワクするぞ!

栗平集落の古民家

午前11時35分、栗平集落。
栗平のど真ん中にあるのは青梅賢治の農学校と呼ばれる場所で、DIY等のワークショップや林間学習をしているようです。石垣の上に作られた古民家……いやぁ、すっげぇノスタルジアな田舎じゃぁ……。

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ありきたりなことを言うと、ジブリ映画に出てくるような田舎ですわぁ……。トトロとか風立ちぬのオープニングの二郎の家とかさ。

たわわに実ったかんきつ

コースは栗平集落の畑のど真ん中をぶち抜いています、足元にはすでに福寿草が満開。周囲を見渡すとたくさん実をつけたかんきつの木が情緒を掻き立てます。

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あ、ちなみにここでレンズを交換。本日持ってきてたのは富士フィルムX-T5で27㎜f2.8(換算約40㎜)でしたが、ブラックミストを装着した50㎜f2にしてみました。以後ブラックミストの影響でフレアがかかりまくった写真でお送りします。このブラックミスト効果が強すぎたんじゃ……。

栗平のフクジュソウ

栗平集落は福寿草の一大自生地ということで、集落の入り口から真ん中まで黄色い花が足元にぶぁーーーーッと広がっています。

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いやぁ、縁起のいい花だわぁ~。しかも見ていてかわいい!

中望遠レンズに付け替えたということでしばらく福寿草撮影を堪能、よく観察してみると黄色いものからオレンジのものまで色々種類があって楽しかったですねぇ。

フクジュソウの群生と

もりもり咲いた福寿草を納めたいんだけど、そこまで密集して咲いているわけでもないので四苦八苦。立つ、しゃがむを繰り返していると後ろから続々ハイカーが……、みんなどこから降りてきたんだ。

フクジュソウの大群生

青梅丘陵は花が無いと本当に杉林を駆け抜けるだけで退屈なコースになっちゃうけど、この花があるだけで彩ができるので歩くなら福寿草の季節がお勧めだなぁと改めて思いましたね。

眩しい光が差す林道

午後12時00分、栗平集落出発。
途切れた杉林から鋭い陽光が差し込む正午、栗平集落から登山道に復帰しなくてはなりません。
ここで注意したいのが復帰ポイントです、林道作業用の道を利用して戻ることもできるけど尾根道はいくつかの方向に延びているので迷いやすいです。GPSを使ってコースに復帰するのが無難です。

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ここ尾根へ戻る道が結構わかりにくいと思った、地図だけだと迷う人がいるんじゃないかな。

尾根へと戻るとノスザワ峠を越えて雷電山を目指します。福寿草が終わった先はほぼ消化試合といってもいい、踏み鳴らされた細い登山道を後は駆け抜けるだけなので……。

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このコースがなぜランナーに人気かはよくわかる、踏み鳴らされてるし適度に山道してるし……とにかく走りやすい。

雷電山

午後1時00分、雷電山。
栗平集落を出発して尾根へ復帰してから無心で歩き続けて1時間、雷電山へ到着しました。道中は……杉林だった!
福寿草を見てからはとにかくお酒が飲みたくてねぇ……。杉林の中で考え事をしながら歩いていたら雷電山にたどり着いていたのさ……。

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めちゃくちゃかっこいい名前の山だが、やはり杉林のど真ん中で眺望も何もない。名前の由来は雨ごいをしたら雷雨が来たからとある、なるほどここは周辺の集落が雨乞いのために登る山……信仰があった山なんだねぇ。

澤乃井園ガーデンで楽しむ新酒の宴

木道階段を降る

雷電山からの下りはいきなりの階段、杉の根じゃなくて超整備が行き届いた階段です。これが急な下り道をびっしりと埋め尽くすのよ、膝に来る人いるんじゃないのこれ!?っていうくらい階段でした。

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その分下山の速度は速いのだが……、足に来る階段だった。

雷電山からスパルタな階段を下るとすぐに車道に到着。休日は結構車どおりが多いので注意してほしい、スポーツカーやバイクがビュンビュン駆け抜けていく峠道になっております。車道に出てからは30分くらい歩いて沢井駅を目指します、軍畑を越えて多摩川沿いに歩き続けましょう、酒のために!

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この日はたくさんBRZ、86、WRXS4、スイスポ見ましたねー。バイクも国産メーカーは全部見ました、すげぇたくさんバイカーが来るもんだから、走る宝石(アグスタ)とか居ないかなぁ~って思いながら軍畑まで歩き続けました。

澤乃井園

午後1時50分、澤乃井園。
あっちぃー、3月といえども太陽出てるとまじであっちぃーよーという感じで溶けそうになったところで澤乃井園にやってきました。駐車場は満車で大盛況、なんだけどこちらは徒歩だからね、そんなの関係なく入場できました。
さて、澤乃井園ですが酒蔵が経営する軽食どころということですがビールがありません!!ハイキングの後は冷たいビールで乾杯したい、という方は澤乃井園の向かい側にある酒屋さんに行きましょう。
奥多摩のブルワリー「バテレ」さんの缶ビールもおいてあるお店で角打ちが出来ます。スーパードライあたりでのどを潤してから澤乃井園に行ってもいいんじゃなーい?と思います。

多摩川沿いの観光客を眺める

澤乃井園ですが目の前には多摩川上流の清流が流れ、楓橋という眺めのいい橋もあって眺望抜群です。

澤乃井園で酒と昼食

少し遅めの昼食を澤乃井の原酒でいただくことにしました、この時期ならではのお楽しみです。ちなみに一人で来たので原酒一瓶でも十二分に楽しめましたが、複数人出来て四合瓶を開けるというのも非常に楽しいです。この翌年会社のマラソン部でやってきたときには5人で四合瓶を5本か6本開けたような??
メニューは豊富ですがお勧めは焼きおにぎり、もつ煮、冷ややっこあたりでしょうか、これに日本酒を合わせて昼間から酒を楽しむ……最高だ。

もつ煮と焼きおにぎりと原酒

ゆるふわハイキングからの日本酒ランチ、まさに日本酒の天使のささやきが聞こえる……「試飲コーナーも楽しみなさい」と。

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澤乃井の販売しているお酒の試飲コーナーもあります、沢蟹マークの利き猪口もらえまっせ!

追加で食べる味噌田楽

もつ煮と焼きおにぎりを食べたんですが、そのあとも日本酒を飲み続けていたらなくなっちゃいまして。
気が付いたら追加で味噌田楽を頼んで原酒をもう一本追加で楽しんでいました、すっげぇ気持ち良い時間だった……。

夢の澤乃井売店

こちらが澤乃井園の売店、豆腐や湯葉も名物ということで冷ややっこも良い。春に訪れると澤乃井の新酒が何種類か置いてあります、福寿草の時期は本当に新酒が楽しいですよ。

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僕以外にも青梅丘陵や高水三山を歩いてきたと思われる登山者がちらほら、皆さん下山後の宴を楽しんでいました。小川町でも思ったけど、下山して酒蔵やブルワリーにやってくるのめちゃくちゃ楽しいな!!

沢井駅から岐路へ

まだまだ飲みたいところですがここは奥多摩線沢井駅、電車の本数が全然少ないんだよなぁ……。
電車を一本逃すと本当に足腰立たなくなるまで飲み続けそうなので本日はこれでお開きとしました。東京行の電車に揺られて西国分寺まで気持ちよく寝て帰れましたとさ。

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大人なんだもん、昼から飲みたい時だってあるさ……。という感じの休日ハイキングでした、本当に楽しかったので都内、埼玉在住の方には心の底からお勧めしたい。

フクジュソウの群生と

楽しい青梅丘陵をもっと楽しく、福寿草と澤乃井園を組み合わせたら毎年行きたくなるコースになるぞ!
あまりに楽しい登山だったので翌年は会社の人を引き連れて日本酒目指して青梅丘陵を歩いていました。
カジュアルな登山道で登山経験が少ないランナーの方でも楽しんでもらえました、本当に歩きやすくていいコースだなぁと思います。
里山シーズンにちょっと贅沢な、酒に溺れる一日があったっていいじゃないということであれば今回の工程は本当におすすめです。福寿草は三月初旬がお勧め、シーズンが来れば各種登山記録サイトに記録が上がると思うので、そちらをチェックして開花状況を探ってみてください。
新酒シーズンは酒蔵目指してコースを設定するのは本当に楽しいです、青梅丘陵は一番組みやすいコースの一つだと思うので、ぜひ試してみてください。
人生最高の山は続く。

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