【秩父】秩父御岳山、ミツマタとホルモンを楽しむ三峰口の山

秩父御岳山のミツマタ

2022年4月2日、埼玉県は秩父の三峰口にある「秩父御岳山」を歩いてきました。
江戸時代、木曾御嶽山における御嶽山信仰の開祖である普寛上人にゆかりがある秩父御岳山は現代でも御嶽教の人々が訪れる場所でもあります。そんな歴史のある秩父御岳山ですが、登山者目線で行くとミツマタシーズンに歩きたい両神山展望の山。

花粉の影響はあるものの涼しい空気が吹き付ける4月、のんびりと走る秩父鉄道に揺られ訪れた三峰口。
案山子の里から信仰の山を登り、強石へと下山したあとは秩父名物ホルモン焼きと酒を楽しみます。
お勧めシーズンは秋から春にかけて、関東の寒い時期にお勧めしたい眺望とミツマタ、そして秩父のホルモンを楽しむ秩父御岳山ハイキングの始まりです。

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春に楽しみたいのんびり休日ハイキング、そんなにきつくないから友達とかと歩いてみるのがお勧め!

目次

秩父御岳山登山の概要

■アクセス
公共交通機関を利用した登山になります、埼玉県民であれば秩父鉄道を利用するのがお勧め。
【電車】浦和→熊谷 770円
【電車】熊谷→三峰口960円
往復運賃 3,460円 三峰口が少し遠いので電車にしてはちょっとお高い。

■コースタイム
三峰口駅8:20→御岳山登山口8:40→タツミチ分岐10:25→山頂11:05→杉ノ峠12:25→強石登山口13:10→ホルモンそりまち13:25
合計登山時間 約5時間(コンパクトな時間で眺望と花を楽しめる良い山でした)

牧歌的な三峰口から秩父御岳山へ

熊谷駅

2022年4月2日午前6時25分、熊谷駅。
おはようございますRedsugarでございます。
埼玉県は熊谷駅の秩父鉄道改札口へやってきました、本日は秩父の最奥の駅である三峰口から登る信仰の山「秩父御岳山」ハイキングです。木曾御嶽山を開山した江戸時代のお坊さんゆかりの山ということですが、我々ハイカーにしてみればミツマタ時期に歩きたい山、そして帰りは秩父といえばホルモン。そんなことを期待しながら歩きたいと思います。

というわけで4月、朝日が差し込むエモい景色の電車に揺られて秩父三峰口を目指します。

早朝の車内

春の秩父鉄道、休日の早朝は……ハイカーばっかりのようです。
秩父御岳山へ向かった人は少ないけど、皆さん三峰口から神社などに向かったんでしょうかね。

朝の三峰口

午前8時20分、三峰口駅。
三峰口に到着したのは朝の8時、熊谷からだと結構電車に乗り続けるのでお尻が痛くなっちゃった。牧歌的な空気が流れる三峰口駅舎。

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周辺には何もないので、補給などは熊谷で済ませておく必要がある。

「あらかわ」とでかく書かれた橋を渡る途中でバンジージャンプ場が見える、とてもじゃないが怖くて飛べる気がしない。

登山口へと向かう舗装路

舗装路を歩いて御岳山登山口を目指す、上下に入り組んだ道を行ったり来たり。

登山口の手前に公衆トイレがあるのですがとてもきれいに整備されているし最新型のトイレが配備されてます、神。

秩父御岳山登山口へ

常明寺方面の御岳山登山口に来るとですね、案山子の里が始まります。
もうあらゆるところに案山子がいて、人かな?と思ったら大体案山子です。

午前8時40分、御岳山登山口。
登山口周辺は案山子パラダイス、登山者を待ち受けていたかのように案山子の大家族がこちらを見ていたり、電柱に寄り添うようにアベックの案山子が……怖いよ、ここ怖すぎるよ!!

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明け方や夕方にこんなの見たらちびると思う。

杉に囲まれた秩父の山を登る

トンネルのような登山道

登山道がスタート、麓のほうは切通しのように山を抉ったようなU字谷状の道を進みます。

古い墓石

即道の墓と呼ばれるスポットでは奇妙な形のお墓が並びます。即道っていうのはお坊さんの名前で「奇人即道」と紹介されてる人。江戸時代の僧侶で俊足かつ怪力、現代人的に言うとスーパーマンみたいな人だったらしい。

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お湯を沸かすのに火をかけている間に武甲山登って降りる等の伝説があるらしい。超人めいた伝説ばかりがある人物だ。

秩父御岳山から見下ろす市街

登山道から見下ろす三峰口の集落、関東の山沿いの集落っていう感じがする……。

秩父御岳山登山道

登山道はよく整備されていてとても歩きやすい、さすが御嶽教の山。

杉林の登山道

杉林が特徴的で、4月ともなれば花粉が凄まじいと思っていたが……秩父御岳山は花粉はきつくなかった。
地面が土というのもあるけど、山の中に入ってしまうと都内にいるときよりも全然症状が出ない。

木漏れ日光る杉の若葉

木漏れ日でキラキラと輝く若葉を眺めたり、木肌の松脂を眺めて歩く位しかやることはないんですけどね。

下たる樹液

幹から滴る琥珀色の樹液、あんまり気にしてみたことはなかったけど珍しい。

杉林の山肌

秩父御岳山はとにかく杉林、奥多摩や奥武蔵あるあるの杉林が最初は続く。

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この辺は無心で歩くしかない。

山中の目印

尾根に上がると片側は原生林、もう片方は杉林というよく見る景色が始まる。

雪が残る登山道

標高を上げると残雪が姿を現します、4月だと北側斜面にまだちょっと雪が残っている。
1月から3月だともう少し雪があるらしいので、やっぱりミツマタシーズンの4月頭あたりがおすすめなんじゃないだろうか。

地面を見ながら目についたものを楽しんで登ります。

痩せ尾根

雪の斜面を登りタツミチ分岐に近づくと露岩の痩せ尾根に、この辺ちょっと転ぶと痛そうなんで要注意。
時間帯的に日も暖かくなってきて気持ちよくなってきた……。

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冷たい風も気持ちがいい、尾根に出ると花粉を浴びてるような錯覚を覚えるが……気のせいかな。

山頂方面表示

午前10時25分、タツミチ分岐。
杉林の斜面を登り続けて尾根に合流すると強石方面との分岐路に差し掛かります、地図上でいうタツミチ分岐でいいのかな。
ここから山頂までは一直線、ちょいと登れば山頂到着でございます。

秩父御岳山山頂

山頂手前のお堂を越えると~、立派に整備された秩父御岳山山頂が姿を現します。

秩父御岳山山頂

午前11時5分、御岳山山頂。
奥社という感じがする秩父御岳山山頂、二匹の立派な狛犬が鎮座する山頂ですが平たい広場が用意されています。
山岳信仰曼荼羅という本を参照するとここで先達の方々が祈祷して神がかりになるそうだ。

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ハイキングの対象としては奥武蔵/奥多摩エリアによくある低山っていう感じだけど、信仰の歴史もあって山頂は立派だ……。

木曾御嶽山開山の普寛上人の名前を確認できる社。お隣には立派な鐘が用意されていて、その足元にはご丁寧に手ごろな木の枝で作られた棒が……、もちろん鳴らします。

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全力でたたくと失礼な気がするから優しくなでるように叩く。

秩父御岳山山頂からは何が見えるのかといわれると……、浅間山と両神山が一番特徴的。
両神山の画面左側に行くと奥秩父エリアの2,000m級の稜線が見えるんだけど、地味すぎてどのピークが何かはわかりにくい。
キャッチーなのは白く化粧した浅間山、そしてギザギザとした背を持つ両神山でしょうね。

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両神山の南側には超巨大な和名倉山の北側斜面が見えますが、あまりに地味だった…。秋になればきれいに見えるんだろうか。

山頂の狛犬

山頂の狛犬は秩父だけど狼ではなく普通の狛犬です、麓の普寛神社も狼ではない狛犬ということで合わさってるんですね。

山頂で食べるソイジョイ

登り切ったところでさすがに小腹がすいたので、ソイジョイ史上最もおいしいといわれるバナナ味を食べて下山のエネルギーをチャージします。数年前までドライフラワーだったけど、最近はもっぱらどこでも入手可能なカロリーバーに戻ってきた。

ミツマタと秩父ホルモン求め強石登山口へ

山頂付近の杉林

秩父御岳山からの下山は強石方面を目指します、山頂直下からもう立派すぎる杉林……。

冬枯れの森

広葉樹の原生林に出ると登山道を埋め尽くす落葉、サクサクして気持ちがいいんだけど道を見失いそう。

林道合流地点

急斜面などもありながら降りてくると崩落した林道との合流地点にやってきます。奥武蔵や秩父って意外とこういう崩れた林道がたくさんあるんですよね。

切り株のオブジェ

伐採されたのか、自然と倒れたのか、杉の根が木漏れ日の元で存在感を放つ謎の生き物みたいになっている。

杉の回廊

杉の回廊をひたすら下ります、この辺の名前を杉ノ峠というらしいが……そのまんま、名前の通り杉がすごい。

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杉のパルテノンや~

山中の露岩

道中時折姿を現す白い花崗岩のような露岩がキレイ、これくらいしか見どころがない。
あとクマが出そうでちょっと怖いので熊鈴必須だと思いますね、この山。

山中から見えるダムの景色

開けた場所からは秩父もみじ湖方面の景色が見えます。もみじ湖の上に見える三角形のピークは白泰山っぽい。

送電設備付近まで降りてくると周囲が開けていることもあり、秩父御岳山のきれいに尖った山頂を見上げることが出来ます。

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ここにベンチを置く理由もわかる、良くとがってるよこの山。

午後12時25分、杉ノ峠。
杉ノ峠は三叉路になっていて、強石側へ下山すると秩父三峰口へと帰れます。そして、こちら側のルートにはミツマタの群生地があり、杉林の中の小さな群生だけどお花を楽しむことが出来ます。

ミツマタ群生地の景色

杉林に差し込むか弱い光の下で輝くミツマタ、エモいな。

ミツマタの花
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甘ーい香りが漂います、春山登山では花がないとね。この香りのお香とかを家で焚きたいところです。

木漏れ日のミツマタ群生地
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木漏れ日のミツマタをのんびり眺めながら下山するのですが、群生地が本当に小さい!気を抜いて歩くと一瞬でミツマタエリアが終わっちゃうから、ここはゆっくりと歩きましょう。

ミツマタ群生地

暗がりに浮かび上がるミツマタはそれはそれできれいなんですけど、「楽しむぞ!」という強い気持ちをもって過ごさないとここはいけないなという場所でした。

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撮影を楽しむのであれば、明るいレンズを持って行ってボケを楽しむような撮影をしたほうがいいかもね。

午後1時10分、強石登山口。
ミツマタエリアを抜けるとすぐに強石登山口に出ることになります。伐採地の下に車道が見えて、そちらに出ると山村集落に出ておしまいっていう感じです。

集落に降りてくると山桜が満開になっていたり、風情がある景色が広がっております。曲がりくねった県道を三峰口へと下っていくこと30分くらい。

強石の堰堤

端から見下ろすダム的な堰堤はドドドドドという音を立てて迫力のある景色が広がっている。これが秩父御岳山の最後の見どころでした。

三峰のSL

下山完了し三峰口まで降りてくると「ポォーーーーーーーッ!」と音が聞こえてきまして、汽車か?と思ったら汽車がいました。三峰口ってSL走ってるんですね。リアル蒸気機関車が煙を巻き上げながら駅舎へと向かっていくのを見れて、レアなものを見れちゃったなーと得した気持ちになれました。

午後1時25分、ホルモンそりまち。
偶然走っている蒸気機関車を楽しんでしまったので、ホルモンそりまちへとやってくるのが少し遅れてしまいました。
ここが今日のメイン……一番のお楽しみ。三峰口で秩父御岳山を下山した後は焼肉を食べることが出来る、しかも一人焼肉でな!!!というわけで定食を頼んだら霜降りのタン元を入れてくれたりサービス満点だったそりまちさん、ビールもおいしくてしっかりと満足できました。

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ホルモン4人前くらいは食べれたな……。

白久神明社

熊谷駅へと帰るのですが、電車が出るまで少し時間があるのであたりをぶらり。白久神明社でのんびりとした時間を過ごしてから三峰口へと戻ることに。

始発電車の羽生行に乗車、ワンマン電車に乗る観光客と一緒に牧歌的な景色を眺めながら熊谷駅へと帰るのでした。
杉林の登山から両神山を眺めて、ミツマタを見てホルモンを食べる、後半に幸せ要素が詰まった秩父御岳山歩きはこれにて終了。

ミツマタ群生地

春に登る秩父御岳山はミツマタとホルモンを合わせよう。
三峰口といえば雲取山へ向かう玄関口という印象が強く、秩父御岳山を登りに来る人は少ないかもしれません。確かにとても地味な山なんですけど、歴史はとってもある山なのです。
標高は1,000mと少しであるため、ハイキングに訪れる際は秋から春までといった感じになるでしょう、ミツマタシーズンに合わせて下山後の三峰口のホルモンをぶつける、これは休日ハイキングとして満足度がとても高いのでお勧めです。

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