2022年3月11日、山形県は蔵王の樹氷を見るためにライザワールドから蔵王温泉への縦走を楽しんできました。
ついに冬の山形蔵王の樹氷を快晴の下で見ることが出来ました!!!
登山ブログを書いたときから中々拝める機会が無かった蔵王の樹氷、2022年の2度目のチャレンジにして「蔵王樹氷日帰り登山の最適解」を導き出すこともできました、感無量です。
首都圏は地方へのアクセスが良い、それを改めて痛感させられた蔵王の樹氷登山。
新幹線とリフトを併用することで、登山当日の朝5時くらいまでは天気予報を眺めることが出来る、これのおかげで蔵王の変わりやすい天候に対応することが可能となったのです!!
往復で2万円以上がかかりますが、それだけの価値と満足感を得ることが出来る冬の観光登山を楽しむことが出来た冬の蔵王、樹氷を見て、食を楽しみ、酒を飲め!!

山形新幹線樹氷登山の一日の始まりですッ!!!
蔵王樹氷登山新幹線編の概要
新幹線で行く冬の蔵王縦走




2022年3月11日午前6時15分、大宮駅。
おはようございます、Redsugarでございます。
本日はついにやってきました「快晴の蔵王樹氷登山」&「冬の蔵王登山の最適解」を皆さんにお届けすべく、朝6時の大宮駅に来ました。新幹線登山ということで、出発も遅く大宮駅までもバスで来れてしまいました、冬場の公共交通機関登山って本当に健康的なタイムスケジュールで動けていいよなと感動しています。



新幹線の旅を楽しむべく今日は駅弁買っちゃうもんね!!


ホームへとやってくる東北新幹線、僕の中で新幹線の色は?と聞かれたらはやぶさの色。
はやぶさの色の組み合わせはピエブックスの「かさねいろ」にも掲載されているけど、平安時代からある日本の伝統的な色の組み合わせだったりする。



ちなみに今回僕が乗るのはつばさなので、この車両じゃないんですけどね。


ガラガラの新幹線に乗車し荷物を降ろしてしばしの休憩タイム。昇りゆく朝日が車内に差し込んでくる、何ともエモい景色の中で早速お弁当を開きます。



朝飯だぁああああああっ!!!


今日は確実に晴れた山を登る、そういう意気込みで購入したお弁当とデザート。がっつり食べて準備いたします。


山形新幹線自由席ですがこんな感じの状況、結構すいてるけどところどころに登山者が腰かけている。



みんな樹氷を狙いに来たのかな?




午前8時50分、上山駅。
上山駅に到着したらまずは待機、上山駅は隣に物産館がありまして……時間的にはバス到着前にスイーツを食べることが出来ます。



スイーツ食べたいけどここで食べすぎておなか壊すわけにはいかない、我慢だ!!


午前9時20分、ホワイトエコー号乗車。
蔵王ライザワールドへと向かう無料バス「ホワイトエコー号」に乗車してライザワールドを目指すことにしましょう。
この日は僕を含めてスノーボーダーが数名乗り込んだだけでした、これは穴場だ!


午前10時00分、ライザワールドリフト乗り場。
ライザワールドに到着したらリフト券を購入しリフトトップへと向かいます、この時点で午前10時。
縦走自体は5時間ないくらい、移動性高気圧の日をうまく引くことが出来れば快晴の中を歩き続けることが出来そうです。


刈田岳を目指してリフトへ乗車、下のほうはすでに樹氷が崩れてしまっている……。3月に入ると樹氷は厳しい時代になってきた。






リフトをおりたら、刈田岳を目指して登山開始。きれいに整地されたゲレンデと青空が最高に気持ちがいい。
振り返ると上山の盆地とかが見える、本当に山に囲まれてるんだなと感心する。
この辺から木々は樹氷らしくなってきます。
スノーモンスターが生息するライザワールド


少し上ると巨大な樹氷が出てきました、これが蔵王の樹氷!





快晴だ……快晴の空の下で蔵王の樹氷を見れた……


ライザワールドのリフトトップから先は巨大な樹氷が大量に生息している。樹氷ハイキングの始まりです。


蔵王の樹氷は確かに大きい、西吾妻山よりも確かに大きい。それと樹氷が広がる範囲がとても広いのが特徴的。


樹氷を眺めながら踏み固められた斜面を登っていく。このコース昨今は冬の定番化しているので足元が非常にしっかりしていると思う……。いったいどれくらいの人が歩いたんだ?っていうくらい足元がしっかりと踏み固められています。


積雪観測用のポールが頭しか出ていませんね。


開けた場所に出ると少し遠くに刈田岳山頂が見えます、遠くに見えますが距離的にはそんなにありません。
画面右の人が小さく歩いてるところを登り切ってしまうと、この樹氷ワールドとはおさらば。稜線へと上がることになります。




樹氷の中を楽しむように、踏み後から離れて樹氷の間を縫うようにハイキングしてみます。ツリーホールには気を付けて、誰も踏んでいない雪の中をずんずん進むのは気持ちがいい。


途中枯れ枝が波平の頭の髪の毛のように地面から伸びていました……枯れ木かな。




標高を上げると西吾妻の樹氷のように背丈はだんだん小さくなり、海老のしっぽのようなギザギザとした表面があらわになった樹氷が中心となります。



小さいとは言ってもまだサイズ的には蔵王がデカいな……。




そして宮城県と山形県の県境へ、刈田岳と御釜は宮城県、蔵王熊野岳は山形県とこの辺の県境問題はやや複雑です。
この看板がある場所はエコーラインの上ってことですね。


雪に刻まれた風紋と、使われなくなったロープウェイが樹氷のようになったオブジェを眺めながら最後の標高を上げます。
足元は固く引き締まった雪で、ギュッギュッと音がするような状況です、アイゼンが良く効くわ。


樹氷なのか、巨大なエビのしっぽなのか、もはやよくわからない凸凹とした雪が作り出す造形世界を堪能しながら進む。


ワイヤーが出てなかったら普通に樹氷と勘違いしそうなロープウェイですね。


稜線へ到着、刈田岳までもう少しのところに来ましたが……ここまで来ると風が少し出てきて涼しくなりました。



冬でも晴れてると暑い、こうして少し風が出てくれると気持ちがいい。


刈田岳方面から談笑しながら降ってきたスノーボーダーたち、今日のバックカントリーは最高だと思う。



僕は逆エッジで尻が割れるかと思うくらいの殴打を経験してから、スノーボードはしなくなりました、怖すぎます。
快晴雪景色の刈田岳山頂




刈田岳稜線に出る、さっぱりとした空模様の先には雪の刈田岳。



ついに、冬の快晴の蔵王刈田岳山頂にたどり着くぞ……ッ!!


馬の背には遭難防止用のポールが登山道沿いに突っ立っています、ポールには強風で出来上がるエビのしっぽがびっしり。


山頂は強風の影響で地面もエビのしっぽが固まったような塊だらけ。


午前11時50分、刈田岳山頂。
刈田岳の山頂にたどり着くと、山頂標や鳥居はすべて巨大な雪のオブジェになり果てていました。
そして、それは先月来たときに比べると固そうな雪質のものに変化していました。3月に入って暖かくもなっていたから、溶けて凍ってを繰り返してこうなったのかな。


蔵王の南側、屏風岳方面を眺めると……サマーシーズンよりも景色が遥かに広大に見えるから不思議です。


登山道がうっすらとみえますね、稜線沿いにはすさまじい数の樹氷が並んでいるようです。向こう側も歩いてみたいなぁ……。


さて、刈田岳山頂といえば鳥居です。前回はフルサイズ、フルパワーの鳥居でしたが、今回は自重で一部倒壊してしまっています。



一部倒壊してるけど、とんでもねぇサイズの雪のオブジェだこれ。






ようやく晴れた空の下でご対面を果たすことが出来ました、真冬の刈田岳山頂……!



新幹線登山のおかげで今までに比べると蔵王の樹氷はかなり見やすくなったと思う。


こちらは冬のお釜、奇麗に雪で埋もれているというか凍結している。このシーズンはバックカントリーの人たちがお釜に向かって滑り降りたりするらしい。



とてもじゃないけど怖くて無理だわ


雪に覆われた刈田岳神社、雪に覆われていても大体どういう形をしているのかわかるのはすごい。


さて、蔵王の山頂は刈田岳ではなくて熊野岳です。というわけでこの目の前に広がる果てしない雪原にしか見えない馬の背を歩いて熊野岳へと向かいます。というか今回の登山は前回とは違い、ライザワールドから蔵王温泉へと縦走する関係で熊野岳には「いかないといけない」のです。






ざくざくと音を立てる雪を踏みしめて蔵王熊野岳へと向かいます。眼下に見えるお釜ですが、冬の見栄えもなかなか……。
極北の火山っぽさがあってすごい好き、日本でもこんな景色が見られるんだねという気持ちになれる。




ちょっとズームしてその地層、山肌を眺めてみる。雪の白さのおかげで地層がより際立って見える。大地の描く複雑な色彩と模様がより強調されている。


刈田岳駐車場方面を振り返ると、白くて柔らかい山肌が織りなす曲線景色がずーっと広がる。




午後1時15分、熊野岳避難小屋。
これなんだ?と思う人もいるかもしれませんが、画像2枚目が熊野岳避難小屋です。雪でその形態的アイデンティティを失っています、これじゃ吹雪の時に小屋を目視で見つけるのはほぼ不可能でしょう。




中どうなってたっけ、結構汚かったよなと思い冬期入り口をガチャガチャしてみたんですけど……開かない!!
そうか、開かないのか……とドアノブを眺めながらスニッカーズをかじる。



まぁ、開かないなら仕方がない、行動食でも齧って熊野岳に行くか


熊野岳側から刈田岳とお釜を眺める、樹氷の後に凍結したお釜が見れて本当に良かったぜ。
熊野岳から地蔵岳へ、冬の蔵王完遂






午後1時40分、蔵王熊野岳山頂。
こちらも蔵王山頂神社がその姿を保てていません、これ神社の社??と疑問が頭に浮かぶ雪団子が地面から生えてます。
ちなみに、夏季に訪れると石垣とかがあったと思うのですが、それは雪の下に埋もれているらしい。
流石山形県、さすがの積雪量、べちゃ雪の国は違うわ……。






辛うじて熊野岳山頂の指導票は顔が露出していました。そちらを拝んだ後は熊野岳の斜面を縦横無尽に駆け巡りながら地蔵岳を目指します。山頂から見える特徴的な山って何かあるかなというと……、個人的には画像3枚目の大東岳じゃないかなと思う。二口山塊はとても良い所。



ショートカットで普段歩けない斜面を降りれるんだけど、場所を間違えると危ないから踏み後を探すのが良いですね。


熊野岳を降りてくると陽の関係上、影が薄いのっぺりとした姿の崖が姿を現しました。遠近感がおかしくなる……。


ようやく見えた地蔵岳、体感的には結構長い時間歩いた気がするけど……登山開始からは4時間と少しくらいなんだよね。


地蔵岳にあるロープウェイの山頂駅まで戻ってくると樹氷を撮影したい観光客が沢山……、真っ白な景色の中に浮かぶ人影を見ているとワルター・ニーダーマイヤーの写真を思い出す。



似たように写してみよう!と思っても全然うまくいきません。


地蔵岳の樹氷は東側がまだ見ごろという感じでした、西側は日当たりも強くて落ちちゃったところも多かったけど、尾根を越えて反対側は立派な樹氷だらけです。




無事、快晴の山形蔵王樹氷登山を完了できたということで山頂を参拝、鐘を高らかにならして下山とします。




切符を購入したら蔵王ロープウェイで一気に温泉街へ戻ります、今回は、今回は温泉を心の底から楽しみますよ!!!



羽目を外すぜ!!!なんたってついに青空の蔵王を拝めたんだからよォ!!









どの共同浴場に入ろうかなぁ……!と考えたが、前回と同じ一番マイナーな川原湯共同浴場に入ることにした。


なんで川原湯を選んだかっていうと、感覚的にここ一番新しいように思えてるんですよね、今まで散々下湯と上湯入ってきたけど、川原湯が一番きれいだと思う。






入浴後は前回と同じく蔵王 Cafe&bar Chottoさんへ。なんでかというと、ライザワールドから縦走して下山してきたタイミングで開いてるお店って少ないんですね。さらに今回もジンギスカン屋が全部閉まっていたということもあり、こちらで美味しいカレーとお酒をいただくことにしました。



お洒落飯とお洒落カクテルでお腹を満たした後は、登山成功の祝杯をあげに行く。






食後にやってきたのは……蔵王日本酒ミュージアムです!!
ここは山形県各地の酒蔵の代表的なお酒が展示され、さらに購入もできるという夢の日本酒ワールド!
飲み比べが大変リーズナブルな価格で楽しめるということもあり、結構いい気持になるまでこちらで日本酒を楽しむことにしました。




1回の飲み比べで3杯飲めるんだけどグラスは結構大きくて正直つまみが欲しくなる、それを2回くらい繰り返すころにはかなりいい気持ちになれました。最後に店主と話しつつお勧めの日本酒を購入させていただきました、楯の川酒造さんの「楯野川」です。



この時期は日本酒をほぼ毎日飲むから2,000円以内で買っています。




蔵王から下山し新幹線で帰るために山形駅までやってきましたが……お腹が空いたのでらーめんぬーぼうで二郎系のラーメンを食べて帰ることにしました。山形駅前近くのラーメン屋だと七日町の鬼がらしが好きなんだけど、そこまで行く気力がありませんでした。



正直食べ過ぎた……。






S-PALで奥さんにお土産を購入して、新幹線に乗車。普段なら発泡酒にするところですが、今回はビールのロング缶でいいんです、おめでたいので。快晴の蔵王を登るのに結構な時間がかかってしまいましたが、これで無事樹氷登山は一区切りがついた気がします、あとは森吉山と八甲田山があるけど……個人的には蔵王と西吾妻でも全然満足できたから良いかなと思う。
東北新幹線に揺られて朝の樹氷を思い出しながら、蔵王樹氷登山は幕を閉じるのでした。


その名の如く、出羽富士「鳥海山」の麓を流れる清流のような透明感をイメージしたという楯野川。これめちゃくちゃ美味しくてですね、純米大吟醸を名乗るだけはあって凄い飲みやすかった!ごはん時に飲んでたんですけど飲むのが楽しくなっちゃって一瞬でなくなってしまいました。すっきりとしながら芳醇な香りが気持ちよくて、お刺身食べながらごくごく飲んでいたら数日で飲み切っちゃったんですよね……。全部冷酒で飲んでしまったのが悔やまれます。



蔵王に行ったら日本酒ミュージアム、本当にお勧めですよ。





人生最高の山は続く!
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