2020年8月11日、日光の奥地にある百名山「日光白根山」へ登ってきました。当ブログではすでに何回も歩いている日光白根山ですが、スリーシーズンでは晴れたことが無かったこともあり、今回歩くこととなりました。
標高は2,578mで、日光白根山から北側にはこれ以上標高の高い山が存在しないことから関東以北最高峰として説明されることがある山です。
人気の百名山であり、湯元温泉コース、金精峠コース、丸沼高原コースといくつもの登山道が山頂に向けて整備されています。コースの難易度も様々で、標高差や道の険しさから健脚向けとなる湯元温泉コースから、ロープウェイを利用した丸沼高原コースと登山者を受け入れる幅も広いことから、シーズン中の晴れた土日となると山頂は多くの登山客で賑わう人気の山です。
これまでに湯元温泉コースの周回、菅沼コースなどを歩いたことがあるのですが、最も気になるコースの一つである「金精峠コース」をぜひ歩いてみたいということで、今回は金精峠から金精山、五色山、前白根を経由して山頂へと向かうことにしました。このコースの良い所は金精山から先の前白根山までの稜線歩きの展望が良く、五色沼と日光白根山の織り成す景色を眺めながら歩き続けることが出来るという点です。
車アクセスが必要にはなってしまいますが、日光白根山登山でも眺望が特に良いコースであるためお勧めしたいところの一つ。というわけで是非その魅力が伝われば幸いです。
日光白根山金精峠コース
過去の日光白根山の記事はこちら
金精峠から前白根を目指して
午前2時55分、佐野SAでの朝食。
おはようございます、Redsugarです。日光東北方面といえば佐野SAで朝ラーメン、というのが当ブログでの定番です。本日は久々の日光白根山登山、前回歩いたのが冬シーズンで夏季は数年ぶりという感じです。
登山を始めた頃に登った記憶があるのですが、湯元温泉コースは前白根山から見る日光白根山の山頂が素晴らしく、次回出来れば前白根から登りたいなぁと考えていました。
というわけで今回は前白根山を経由する金精峠コースを利用して日光白根山を歩きます!
午前5時00分、金精峠登山口。
早朝の金精峠ですが、到着時点で登山口側の駐車場はほぼ満車の状態。やっぱり日光白根山って人気あるなぁ……。
登山口を出発するとすぐさま崩落した登山道が姿を現し、そこには足場設置業者からのありがたい叱咤激励の一文が。
金精峠登山口ですが、金精山までは凄い急な道が続くので初心者には全くお勧めできません。思っていたよりも前半ハードで、今回の登山終わったタイミングで結構身体ガタガタだったんだよね。
森の中から見えるのは金精山方面の景色、ずいぶんと急そうな山のほうに歩いていくんだな。
振り返ると湯ノ湖と男体山が見えます。早朝ということもあり男体山は完全に逆光&影。
午前5時25分、金精峠。
急な坂道を登って金精峠へやってきました。ここは奥鬼怒温泉郷へと続く根名草山方面と金精山から日光白根山方面の分岐となっています。根名草山は手白澤温泉につながっていますが、奥鬼怒温泉郷はバスがあるのでやろうと思えば縦走が可能です。
丸沼高原からの縦走も考えられるが、最も簡単なのは湯元温泉からの縦走かなぁ。湯元温泉→日光白根山(避難小屋泊)→根名草山→奥鬼怒温泉郷→鬼怒川温泉駅と2泊3日で抜けるのは十分可能。
本日は日光白根山登山ということで金精山を目指し南側へ向かいましょう。
シャクナゲが多い樹林帯を金精山に向かって進んでいきますがこの辺も一部登りがきつかった、写真を撮る余裕がなかったほどに。
キツイ登りのあとは徐々に見晴らしがよくなってきます、金精山から五色山辺りまでは湯ノ湖のと日光連山方面の景色が良く見えます。前半は逆光だけど帰りは男体山が順光で景色が良くなるので楽しみです。
日光の樹林帯は奥秩父に似た雰囲気があるなと思います、笠取山から西御殿岩辺りとか針葉樹と笹ばっかりなところとかさ。
午前6時10分、金精山。
最初の目的地である金精山に到着しましたよ。栃木百名山の9番目ということらしい。地域の百名山を集めてる人ってすごいよなぁと思うけど、栃木は庚申山とか皇海山があることから中々手を出そうと思えないな……。
僕がやるなら山形百名山かなぁ……、北海道百名山はあまりにも難易度が高いというか怖い山が多すぎるので絶対できないもん。
金精山から五色山までは歩きやすい道が続くのと同時に、中々景色がいい。
樹林帯も雰囲気が良く、道も土がしっかりとしていて歩きやすい。装備を軽くして走ってしまいたいくらい歩きやすい。金精山から国境平を越えて五色山までは歩きやすいです。
笹で覆われた気持ちのいい斜面が現れたら五色山山頂がすぐそこということです。ここから日光白根山登山の一番楽しいところが始まります。
金精山から程なくして、五色山に到着すると目の前に五色沼と日光白根山山頂部が姿を現します。ここから前白根山までは常にこの日光白根山と五色沼の景色を右手側に抑えながら歩くことができるのです。
ここから先、五色山と前白根山をつなぐ稜線歩きは本当に楽しい道が続く、これを楽しみに来たんだよね。
五色山から前白根山へ、樹林帯は少なく砂地と草原が入り混じった緩やかな坂道のアップダウンを経て前白根山へと向かいます。ここが本当に一級品の登山道、早朝だとなおのこと雰囲気が良いのです。
前白根山から見る随一の日光白根山
午前7時40分、前白根山到着。
金精山から1時間30分ほどで前白根山へ到着です。標高2,373mのこの地点から見る日光白根山は五色沼とセットになるため、非常に絵になるというか、高所の山っぽい絵面になるんですね。
こんな感じに目の前に広がる日光白根山と五色沼。初めて登った時もこの景色が素晴らしく、次回登る時も前白根は経由したいなと思っていました。ただ前白根山に来るのが西側コースや菅沼からでは中々難しいという問題があります。
経路上に前白根山がある湯元や金精峠コースがいいのですが、この二つのコースは登山時間が長い。
次回登るのであれば湯元コースで登って丸沼光源に下山します。東武日光IN→沼田OUTで高崎から新幹線を使えばすぐに帰れますので。
前白根山から白根山を望む景色が良くしばらく撮影タイム、なのですが早朝だと日が傾いているためどうやっても影が入る。
やっぱり湯元コースから登って日が登り切ったあたりに前白根が程よい感じかなぁ。
さて前白根からは避難小屋に降ります。目の前の尾根沿いに真直ぐ伸びる道をたどると避難小屋。画面手前の分岐を右側に進むと五色沼へ降りることができます。
見栄えのいい日光白根山。
このやや前白根を降りたあたりから見る日光白根山と五色沼がとてもいい景色でした。
分岐を避難小屋方面に進みます、ここは平坦だけど意外に距離があるのでちょっと巻き気味に。
避難小屋へ降ります、尾根側にまだ道が続いてるんだけどあれはどこに行くんだろう?
分岐を下るとすぐに避難小屋に到着します、前白根から降る場合は20分もかからないんじゃないでしょうか。
避難小屋の中は相変わらずで、ちょーっと休憩するのを戸惑う感じかな……。避難小屋を後にして山頂に向かいますがコースタイムで1時間ほど。
日光白根山山頂は大混雑
白根山避難小屋を過ぎた後は山頂へひたすら進みます。
振り返ると五色沼、前白根山、女峰山といった景色が目に飛び込んでくる。あたりに咲いているのはマルバダケブキとかその辺の花。
山頂付近は砂と小石で出来ていて、スリーシーズンでは中々歩きにくい状態になっている。足を一歩進めるとズズッて下がるような感じ。この辺火山っぽいよね。
あっと思ってしゃがみこんで発見、トウヤクリンドウです。夏が終割るタイミングで咲く花っていうイメージがありました。8月もお盆を過ぎているので咲いちゃうよね、もうじきは秋に向けて進んでいるんですね。
ほぼほぼ山頂にやってくるとこんな感じ、細かい分岐はたくさんあるんだけど画面中央左の場所に行けば山頂です。
午前9時25分、日光白根山山頂。
無事快晴の日光白根山山頂に到着しました、以前のスリーシーズン登山ではガスの中だったのですが奇麗に青空です。
あと遠くに見える燧ヶ岳が素敵です。ちなみに拡大してみると燧ヶ岳と日光白根山の間に鬼怒沼山があるのがわかるでしょうか?鬼怒沼湿原が山の上にぽっかりと開いた緑の草原地帯として見えています。
鬼怒沼湿原はほぼ尾瀬といっていいくらい良い所。奥鬼怒温泉郷から尾瀬に抜けるとかもやってみたいなぁ。
日光白根山山頂は広く山頂碑があるところから先にも見晴らしのいいスポットはたくさんあります。画像の弥陀ヶ池に下山する方角からは尾瀬方面や赤城山方面が良く見えたはず。ただ向こう側はずいぶんと人で賑わっているということもあり、僕は足早に来た道を戻ることにしました。
日光白根山の南側は一般登山道が無く、地図を見ても注意点はあるけどアルパインとか藪山歩きの玄人が歩くような感じ。撮影していても稜線は楽しそうだけど険しそうな山々ばかり。
地図を見るとどれも名前付いてるんだよなあ……、測量の人とか登ったんでしょうね。
金精峠コースで日光白根山まで歩いてきましたが、下山は五色沼から水場を経由する形でのピストンとなります。というわけで来た道を戻りますが、男体山方面を見ながら下るこの道はとても気分がいいものです。
五色沼と水場と下山
午前11時30分、五色沼到着。
日差しがきつくなってきたあたりで五色沼に到着。雲が湧き上がってくる時間なんだけどちょうど空には不思議な形をした3段雲が。冬場は完全凍結する五色沼だけど、夏場は入浴剤を入れたような色をしています。
五色沼は湖畔を散策すると結構面白くて、穏やかな時間が流れていて楽しいです。登山をしていると山頂で時間を過ごしがちなんだけど、こうやって山頂を眺めるポイントでのんびり過ごすのもいいなぁ~って思います。
特に水場方面に歩いていって、湖畔を限界まで奥に進むと人もいなくてすっごい穏やか。
ここから見ていると山頂の裏側に少しづつ雲が沸いてきているのがわかります。夏なんでおそらくあと1時間以内に雲がかかってしまう気がする。
午後12時5分、水場。
五色沼を後にして日光白根山の水場を経由して前白根山に帰ります。日光白根山って地図を見てると水場って結構貴重だなと思うのですが、その貴重な水場は何と五色沼の上方にあるのです。いったいどこから水がやってきてるのかちょっと疑問に思うくらい標高が高い所にある水場です。
湯元温泉コースを上がってきたと思わしき方とすれ違います。振り替えると水場と避難小屋に向けた分岐が見える。
僕はピストンなので金精峠に戻らなくてはいけません。目の前の前白根山を登り返しましょう。
雲が一気に増えてきた、予想通り正午付近から雲がモクモク湧いてきちゃった。
午後12時30分、前白根山。
前白根山に戻ってきたころにはすっかり日も高くなり、空には雲が湧き上がります。山頂へ着々と雲が迫る中の帰路です。
夏場はお昼付近から午後2時くらいにかけて一気に雲が湧き上がるんですよね。
五色岳へ向かいながら山頂方面を時折眺めますが、雲が作り出す陰影が景色にコントラストを与えていきます。
雲の形がずいぶんとはっきりしているから、高度が低い雲だというのがわかります。それにしても午後になって入浴剤の投入量が上がったのか五色沼の色がさらに濃くなったような……。
国境平付近に戻ってきました、中曽根コースはあんまりお勧めしないんだよな……。始めて歩いたときに前を歩く外人が遭難しかかってたりして、緊張感あふれる感じだったので。
開けた笹場から男体山方面を眺めると太平洋側の低地から湧き上がった雲が日光連山という山脈の壁にぶつかるような様が見えます。その感覚は全くないけどここは高原地帯なんだよね。
午後3時00分、金精峠登山口到着。
その後、金精峠を駆け降りて駐車場へ。下りのタイミングで気が付いたけど最初の崩落地の逆側には丁寧にお疲れ様って書かれていた。粋なことしてくれるじゃないですか、ありがとうございます。
下山後はもはや日光登山では定番となった温泉寺へ。源泉で身体を温めてたたみの休憩室で涼んだ後は湯ノ湖で水分を補給したりして、休日の観光気分を満喫して帰路につくこととなりました。
車で来ていると湯ノ湖に行けるっていうのが、本当に良い所だよなと思う。公共交通機関のほうが旅情があるから好きだけど、車登山はそれはそれでいいところあるよね。
コメント
コメント一覧 (6件)
こんにちは、地元の山屋の福造です。何時も楽しく記事を拝見させて頂いてます。
日光白根(地元では前白根に対して奥白根と呼びます、以下これで呼びますね)、良い山ですよね。
私も金精峠からのこのコースは良く歩いてます。私の場合は大体、五色山から一旦弥陀ヶ池まで下がり、菅沼コースと合流して奥白根本山に取り付きます(前白根は帰りに寄っています、避難小屋からの登りがキツイので)。このコースはホントに良いですね。私はくたびれて奥白根まで行くにはかったるいなぁ、と言う時は、五色山や前白根山頂で昼寝をして下山する様な登山もしてますが、特に五色山にはそこそこ木陰があるので、昼寝には最適だと思います。奥白根は見る山撮る山としては、五色山や前白根は最高のビューポイントになると思います。
本文で触れられてる様に、前白根から避難小屋に下る途中に、尾根との分岐があります。これは地図には登山ルートの書かれていない、白根隠山と、白桧岳、錫ヶ岳に至る白錫尾根と呼ばれる県界尾根です。この内、白根隠山と錫ヶ岳は栃木百名山に指定されていますが、錫ヶ岳の方は、皇海山足尾コースと同様に、栃木百名山の最難関コースにカテゴライズされるボスキャラ山で(白根隠山の方はホントに良い山です)、普通は五色沼避難小屋一泊が標準メニューになると思います。
山屋の中には化物の様な人がいて、錫ヶ岳を日帰りで、しかも、湯元温泉白根沢コースで、私より後から登って、下山中にはその方に追い抜かれると言う事を何度か経験しました。私は白根沢の外山尾根登下降でバテバテになってるのに、世の中には凄い人がいるんだと思いましたよ。
5月末~6月上旬の時期には、金精峠コース全般で、シャクナゲやイワカガミなどの花が美しい季節ですね。
奥白根経由で、栃木県~群馬県に抜ける場合(逆も同様ですが)金精峠には関越交通バスは停まってくれないので、必ず丸沼高原(又は本数は少ないけれど菅沼登山口)と湯元温泉を繋ぐ様に登山口をチョイスして頂くと善いと思います。
尚、中ッ曽根コースは、最近、笹払いが良く行われて、以前より歩き易くはなっていますが、油断すると、所々に現れる段差にハマって怪我をする事も有りますので注意です(このコースは紅葉の時期に下山路に使うと非常に美しいと思います)。
また、本ルートとは直接関係ありませんが、金精峠から日光澤温泉に抜ける縦走路(富次郎新道)の途中にある、念仏平避難小屋は、水場からは離れてしまいましたが、建て替えられた快適な避難小屋です(但しトイレが無いので専用のキジ場に専用のスコップで穴を掘って用を足します)。
福造様
コメントありがとうございます。そして深い情報ありがとうございます。
白根隠山と錫ヶ岳方面と聞くと大変厳しそうですね……、名前的にも修験系の場所にも思えて興味がそそられますが、行くのは難しそう……。
日光澤温泉方面へ抜ける道は興味があるのですが、トイレないんですね。携帯用トイレが活躍しそうです。
百名山など大通り以外の山深い場所を歩きたいという思いがあるので、近いうちに調べてチャレンジできれば幸いです。
足尾の皇海山共々、お返事、有り難うございます。
栃木県内の避難小屋にはトイレが無い所が殆どで、私の知る限り、奥白根の五色沼避難小屋、富次郎新道の念仏平避難小屋、日光澤から尾瀬沼に抜ける縦走路にある奥鬼怒巡視小屋(東電管理)、男体山のちょい北東に鎮座する女峰山の唐沢避難小屋、那須岳山域の峰の茶屋跡避難小屋、那須岳避難小屋など、何れもトイレがありませんので携帯トイレは必須かと思われます。
この中でも、やはり念仏平避難小屋はトイレはなくとも、私のイチオシの快適さです。水場は避難小屋から200mちょっと金精峠側に下った所にあり(この水場が、建て替える前の元々の避難小屋があった場所で、この辺り一帯が念仏平と呼ばれています、金精峠から登って来ると、避難小屋に向かう途中にあり、沢を渡る手前に水場と書かれた小さな札が下がっています)、この水は飲料水にも使えます。私はここの生水は何度か飲みましたが特に異常なしです。水は、今の避難小屋のすぐ裏手(根名草山側)にも、湯沢の源頭となる沢が流れてますが、これは飲まない方が良いと思います。私はレトルト食品の温めや洗いもの、身体をふくのに使うだけにしています。
小屋には毛布が完備されてますので夏場はシェラフカバーがなくとも、ツェルト一枚だけで毛布を被れば熟睡出来ると思います(寝床は二段ベッド)。また部屋は明るく、きれいです。
これを建て替えて頂いた栃木県勤労者山岳会の方には感謝しかありません。
赤シュガーさんの山歴を拝見させて頂きましたが、かなりの実力者とお見受けしましたが、その様な方に私の様な者が富次郎新道のコースの注意点を挙げるとすれば、
①根名草山の北、大嵐山の西斜面のトラバース道に、2ヵ所、オロオソロシ沢まで落ち込んだ、ガレた崩壊地を横切る場面に出くわしますが、結構嫌な場所ですので注意が必要かも知れません。
②日光澤、手白沢の分岐を過ぎて日光澤に降りる登山道は結構な急下降で雨の日は滑り易いのでご注意下さい。
③念仏平は広いので、ガスに巻かれた時は、方向を見失いがちです。登山道はしっかりしているので、これを外さなければ迷う心配はないと思います。
後、奥日光山域の共通の注意点として、夏場は必ずと言って良い位、雷雨に襲われる場面が多いです(特に暑く晴れた日の午後2時を過ぎると雷のリスクが増します)。これは、太平洋からの湿った海風が日光連山にぶつかって急激に上昇するため、雷雲が発生しやすい場所だからと説明されていますが、実際に私も、以前、8月の奥白根下山中に雷雲に巻かれて生きた心地がしませんでした。髪の毛や外に出た肌の体毛が静電気で引っ張られて総毛立ちの状態で、身に付けた光物は全部外し、雷鳴と稲光が走る中を、菅沼道を走って逃げる様に降りたと言う事がありました(良く生きて帰れたと今でも思ってます)。
コースの途中にある、温泉ヶ岳(ゆせんがだけ)と根名草山は、人も少なく、静かな山歩きが出来る良い山だと思います。時間があったら、温泉ヶ岳にもぜひ寄って見て下さい。これから歩くコースが俯瞰出来るのと、根名草山や燧ヶ岳も望めます。また稜線では戦場ヶ原や日光連山、切込湖刈込湖、高原山なども拝める気持ちの良いコースです。また、温泉平を過ぎて、樹林帯に入ると、緑に苔むした柔らかい登山道が出て来たり、大分少なくなりましたが、立ち枯れて白骨化したオオシラビソの木も見られるなど、このコースならではの魅力も尽きないです。
話題が変わりますが、白根隠山だけならば(錫ヶ岳まで行かずに)、赤シュガーさんでしたら、金精峠から楽勝で行けると思います。五色沼避難小屋分岐からの尾根道は背の低い笹原の道を歩いて行くので、遮る物の何も無い、絶景歩きが楽しめます。隠山山頂も同様で、中禅寺湖や戦場ヶ原、白錫尾根の全貌(皇海山や鋸山も見えます)、奥白根や尾瀬の山々などの眺望が楽しめると思います。小ピークを幾つか越えるので、GPSか高度計(スマホのアプリでも大丈夫かな)があると良いかも知れません。
もし、栃木の山々にご興味がおありでしたら、標準的な参考書として(ネットの情報は個人差が考慮されて無い場合が多いので)、
①下野新聞社「栃木百名山」
②随想舎「栃木の山150」
辺りが個人的にはかなり良いと思います。
では。
福造様
詳細な返答ありがとうございます、めちゃくちゃ有益な情報いただけてありがたいです。
奥鬼怒~日光白根間は気になっていたのでとても参考になります。日光修験の影響でこの辺本当に興味深い道が多くていいですね。
温泉ヶ岳と寝名草山は是非行きたいと考えているので、参考にさせていただきます。
あと書籍情報ありがとうございます、これめっちゃうれしいです、探しておきます。
こんにちは。福造です。
日光開山の祖、勝道上人に関する日光修験に興味がおありでしたら、
「全踏査日光修験 三峯五禅頂の道 」(随想舎、池田正夫)
と言う本が詳しいのですが、残念ながら、この書籍は確か、絶版になっていると思います。
池田氏の同一のテーマの講演録などが、簡単ではありますが、ネットなどにも掲載されているので、「三峯五禅頂の道」と言う、キーワードで調べて頂くと、何件かヒットすると思います。
また、勝道上人は、男体山の開山以前に、前日光(今の鹿沼市山間部)の深山巴の宿などで修行を積んでおり、彼の修行の痕跡が、禅頂行者道として残されており、現在も中禅寺湖の茶ノ木平と明智平~古峰ヶ原高原~古峯神社のコースとして辿る事が出来ます。
まぁ勝道上人は下野国の国分寺にいた人なので、上人の歴史や遺構を調べ出すとどんどん深みにハマって行く事になりますが、自分の足で登っている山の歴史やなりたちを知って登ると、改めて先人の思いや苦労に馳せる事が出来、また一層、味わい深い山歩きが出来るのでしょうね。
では。
ありがとうございます、図書館で探してみます。
人と紐づけた山歩きは確かに面白いんですよね……。