【東北】飯豊山、花咲く稜線を辿り北股岳から梅花皮小屋へ

梶川峰稜線

2021年7月22日から25日にかけて、計3泊4日間飯豊山を彷徨い歩いてきました。
最高峰大日岳2,128m、飯豊本山2,105m、それ以外にも烏帽子岳、北股岳と名のある山が連なる巨大な飯豊山。日本百名山の中でも屈指の名山として名を挙げる人も多いのではないでしょうか。

そんな飯豊山を今回は飯豊山荘から飯豊本山へ向かって歩き、本山に到着したらそのまま飯豊山荘へと引き返すという「稜線に可能な限り滞在し続ける登山」で歩いてきました。7月のど真ん中……真夏の2,000mは灼熱の稜線といってもいい環境、遮るものもない稜線をただひたすら歩き山を感じる登山です。
本山小屋のおじちゃん曰く「最も飯豊山を理解した歩き方」と褒めてはいただけたのですが、7月の飯豊山の稜線を歩き続けるのは体力的に非常につらいものがありました……。

長年歩きたいと思いながらもアクセス難から中々登山を見送っていた飯豊山をついに歩けた、しかも稜線を4日にわたり堪能する形で、というのはとても感慨深いものがあります。
中々参考にはなりにくい記録にはなってしまいましたが、飯豊山の稜線の美しさ、楽しさが少しでも伝われば幸いです。

とっても暑かったけど、夏の飯豊山は正真正銘「花の百名山」です。
高山植物といわれる花々のそのほとんどを拝むことが出来る、大自然に抱かれた東北最大の山へ行ってみましょう!

目次

今回の飯豊山登山の概要

概要
今回は飯豊山荘を出発し飯豊本山まで到着後、再び飯豊山荘へ戻るというピストンコースです。
このピストンですが全工程で4日間、なぜそんなコースを選択したかというと夏山最盛期の7月は正午になれば山全体がガスに覆われてしまう可能性が高いからです。
晴天の状態で飯豊本山、大日岳、北股岳といったポイントを抑えるためには稜線滞在時間を最大限確保する必要があったのです……。ただ、4日間という余裕を持った日程をもってしても、天狗の庭から烏帽子岳までの区間はガスが続いてしまいました、中々天気が難しい山です。

アクセス
今回は飯豊山荘ピストンなので車でのアクセスを行いましたが、本来であれば新津に車をデポして飯豊縦走を行う予定でした。公共交通機関の場合は小国方面から飯豊山荘にアクセスする場合と、山都から川入にアクセスする場合の2つがあります。野沢から弥平四郎へのデマンドバスでのアクセスは日付により難易度が高いです。(地元の人優先で予約が取れない)
新津に車をデポする場合は下記のような感じになります。
【車】東京→新津
【電車】新津→山都
【バス】山都→川入
【バス】飯豊山荘→小国
【電車】小国→坂町
【電車】坂町→新津
僕は本来このルートで縦走を行う予定だったのですが、どうしても妻の実家に帰らなくてはいけない用事がある関係上、飯豊山荘基点のピストンになりました……。

コースタイム(1日目)
飯豊山荘5:00→五郎清水8:30-8:45→梶川峰10:10→門内小屋12:00-12:20→北股岳13:30-13:50→梅花皮小屋14:15
合計登山時間 9時間15分、久々のがっつり登山です。梶川尾根も丸森尾根もキッツいぞぉ~!!

飯豊山荘から梶川尾根を登る!

白い森おぐに駐車場

2021年7月22日午前4時10分、道の駅小国。
おはようございます、Redsugarです。道の駅小国の駐車場にようやく到着しました、山形県内の妻の実家を出発したものの秘境小国はさすがに遠く、深夜の山道を2時間以上走りようやく道の駅に到着した次第です。
今回歩く飯豊山はもともと新潟県新津に車をデポし、電車とバスを利用して川入~飯豊山荘へと下るスタンダードな縦走を予定していました。
しかし紆余曲折あり、飯豊山荘から飯豊山ピストンを目指すということに……、コース的には関東在住の方にはほぼ再現性は無いでしょう。ですが、本山小屋や梅花皮小屋の小屋番さん曰く「最も飯豊山をわかっている登り方」といわれるくらい稜線を満喫できた登山……、深夜の小国を出発して登山口へと向かいましょう。

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花の全盛期たる7月4週目から8月1週目まで、標高が2,000m前後である飯豊山は特に天気が変わりやすいです。
アルプスでは標高の関係上、稜線にいれば高度2,000m前後の低層雲の影響は受けないこともあるけど飯豊山は標高と低層雲の位置が近しいので曇りやすさが段違いなのです。
正午付近には稜線が雲に覆われているイメージで計画を立てるとよいでしょう。

午前5時00分、飯豊山荘駐車場。
細い道を辿り飯豊山荘までやってきました午前5時、道の駅からは1時間くらいですかね。駐車場はそれなりの広さがあります、虫がとっても多いので虫よけスプレーやハッカ油を携帯しましょう。
トイレは飯豊山荘の登山者用トイレを使用しますが、そんなにきれいなわけではないので道の駅で済ませておくようにしましょうね。

巨大なカーブミラー

登山者用トイレの手前に置かれていたカーブミラー、普段立っているものが寝ていると改めてその大きさに違和感を覚える。というかなんでここに安置されていたんだろう……?

駐車場を出発し梶川尾根登山口へと向かいます、飯豊山荘から飯豊稜線には2本の道があって「梶川尾根」と「丸森尾根」なんだけど登りは梶川尾根をお勧めします。どちらのコースも悪名高い笠新道と同じくらい大変です。
標高差は大体1,400mくらい、駐車場が600m地点で北股岳が大体2,000mくらいです。この時点でピンと来る人もいるかもしれませんが、真夏の600m地点はほぼ下界と同じなのでめちゃくちゃ暑いです。さらに稜線に上がっても2,000m付近はまだまだ暑いので夏の飯豊山は「ずっと暑いし蒸れる」という熱地獄が待っています。

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笠新道もこの後歩いたんだけど感覚的には飯豊山のほうがキツイ……、本当にこの山は暑すぎるよ……。

登山口手前で山形県警の方々が入山者チェックをしていて、登山届を提出すると飴玉をくれました。
ここでくれた飴玉が後々役に立つとはこの時の僕はまだ知らない。

梶川尾根は登り一辺倒と思いきや所々アップダウンをお見舞いしてくる憎たらしい尾根道です、本当にここを歩くのはキツイ。下を流れる川は石ころび沢ルートへと向かうものです、雪渓を梅花皮小屋へ向かって一直線に登る上級者向けのルートね。

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石転び沢を登っているブログよく見るけど、稜線歩くのに12本アイゼンをザックに入れたままはきついので止めました、落石も多いみたいだし……。

木々の隙間に差し込む光

朝は天気が良く太陽の光が徐々に梶川尾根へと差し込んできます。清々しい気持ちになると思っていたけど、歩いていると気温がぐんぐん上昇し湿度も上がるのが体感出来て本当に嫌だった。

朝日が差し込む尾根道は新緑に彩られています、7月のこのタイミングでも緑が若い色をしていました。本当にきらびやかなんだけど……暑い!!!

梶川尾根を先行する登山者

前方に先行する登山者の姿を捉えます、登る人々はみんなおびただしい汗を流しているのがこの尾根の特徴。

梶川尾根の向こうに見える飯豊山稜線

最初の目的地である五郎清水までは樹林帯をひたすら上る、森林限界である梶川峰までは標高差1,000mくらいなんだけど、梶川尾根は横に長いためコースタイムで5時間30分かかる。
非常に長いコースなんだけど、途中何度か梅花皮岳や北股岳の雄姿を拝むことが出来る。

山座同定をするガイド

最初の展望地点にやってくると目の前に巨大な飯豊稜線が姿を現す、200mmのレンズでズームしてみると梅花皮小屋もしっかりと見えた。画面右側の黄色い服のガイドさんの真上、稜線鞍部のところにある点が梅花皮小屋。ガイドさんはクライアントに飯豊連峰の山々の山座同定の話をしているようだった。

飯豊山北方の山々を眺めながら給水と休憩をしたらまた梶川尾根を登り始める。

雪が残るいしころび沢

しばらく登り続けていると、いつの間にか稜線には雲がかかり始めていた。アルプスなら山の上に雲がかかるのにもう少し時間がかかるもんだけど、飯豊山は標高が低いのでそうもいかない。
ちなみに梅花皮小屋の真下に伸びる真っ白な雪渓、あれが石転び沢、この日も何組かのパーティーが登山をしていた。

五郎清水へと向かい湯沢峰を越えて滝見場を越えて……、樹林帯の中をひたすら上り続ける。
蒸した空気と照り付ける陽光、虫たちのけたたましい鳴き声が響き渡る森を延々歩き続けるのは修行に近しい。

行動食の柿ピー

ナルゲンに満杯に入れた柿の種を食べながら汗で失われた塩分やら、小腹を満たして山を登っていく。

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フルーツグラノーラを入れるか迷ったけど、確実に汗で塩分が失われると思ったので今回はせんべい系にしました。

五郎清水休憩所

午前8時30分、五郎清水到着。
登山口から3時間30分、五郎清水へ到着しました。五郎清水に到着した段階で全身から汗が噴き出ておりまして、ズボンの色が変わるくらい汗をかいていて本当にヤバかった。この後の話になりますが飯豊山では着替えを一式持っていて本当に助かりましたよ……。

五郎清水ですが、悩ましいことに水場まで結構降らなくちゃいけないんだなこれが……。何度も往復は出来ないので、ハイドレーションとコップをもって水場まで数分降り続けることにしました。これも本当につらかった、足元もかなり滑るのでご注意ください。

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水は最高に冷えていてクールな味がします、脱水気味だったのでいくらでも飲みたい気持ちだったけど、飲みすぎは逆効果なので控えめに……。

辛いけど水を飲みすぎて脱水し続けると体には逆に負担がかかるので、いかに汗をかかないように登り続けるかが大事。ガバガバ飲んでガバガバ汗をかくと疲れちゃう。
五郎清水で休憩をはさみつつ、大量に持ってきたソイジョイで朝食を補給しました。このソイジョイも20食位を開けてジップロックに入れて所持、カロリー的にはそんなに有効じゃないけど、登山中はどうしてもご飯がのどを通りにくく、苦肉の策でした。

山になるイチゴ

梶川尾根の道中にはイチゴが沢山なっていました、試しに一つ齧ってみたら本当にイチゴの味がしてびっくり。

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野生の木の実は寄生虫がいるかもしれないから容易に口にしないようにね。

ロープが吊り下げられた登山道

五郎清水から梶川尾根へと向かう道中、気が付けばあたりはガスに覆われ空は真っ白になっていました。
稜線もガスがかかっているのだろうか?そんなことを考えながら熾烈な上り坂をひたすら上り続けます。
とにかくこの尾根、長い、長すぎる。

梶川峰から門内小屋へ、飯豊稜線の始まり

午前10時00分、梶川尾根到着。
5時20分くらいに登山口を出発して梶川尾根に到着したのは4時間強経過した午前10時、この時点でこの梶川尾根の辛さがわかっていただけただろうか。しかもこの梶川峰……標高は約1,700mほどしかない。
真夏の2,000m以下を4時間も登り続けた結果服の色は汗で色濃くなっているのでした……。

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一応晴れてる……!晴れてるぞ……ッ!!

雪渓が残る飯豊山

梶川峰からは雲にまかれる飯豊の長大な稜線と山々を眺めることが出来ます、ガスでどれがどの山なんだかさっぱりではありますけど。

梶川峰に到着し一休みしていると先ほどのガイドさんが「兄ちゃん、おにぎり食べない?」と聞いてきました。どうやら前日の宿でいただいたお弁当らしいのですが、おにぎりの量があまりに多すぎて食べきれないとのこと。
お言葉に甘えていただいてみれば、ガイドさんと一緒にいた淑女の方々からも頂戴し3つくらいおにぎりを食べることに……。

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思いがけない米の補給によりこの先の登山が楽になったことは間違いない。

梶川峰から先は一言で言えば「天国」です。高層湿原風の草原が目の前の尾根までずっと続く素晴らしい光景が目の前に広がっていますしアップダウンは穏やかで非常に歩きやすい。
飯豊山と聞いて想像していた景色がさっそく梶川峰から先に広がっています、でも飯豊山のすごい所はここからなんだな。

チングルマと登山者

前半はチングルマなどの高山植物がそこかしこに咲いています、青空にチングルマ咲く登山道を満喫しながら進む……これまでの登りに比べたらなんて幸せな道なんだろう。

倒れた指導標

稜線にある指導票は結構な数が折れてたり傾いていたり。超豪雪地帯だから冬の間に折れちゃったりするんでしょうね。

タカネマツムシソウの花

飯豊山といえば「花」です、花の百名山の中でも飯豊山の花の種類と数は別格。いろいろと山を歩いてきたけれどもこの飯豊山ほど花に恵まれた山は無かったと断言できるくらい花が豊富。
チングルマの後に早速タカネマツムシソウが姿を現します、アルプスとかを歩いているとチングルマとタカネマツムシソウは少し時期がずれて咲くイメージですが、ここでは一緒に見ることが出来ます。

徐々にニッコウキスゲ、クルマユリといった花が姿を現し始めました。

ガスの向こうの門内小屋

花の出現に胸を躍らせながら進んでいくとガスの向こうから笑い声が……、うっすらと小屋が姿を現し始めたけどあれは門内小屋!!

門内小屋に集まる登山者

午後12時05分、門内小屋到着。
梶川峰から2時間(コースタイムでは1時間40分)で門内小屋に到着しました。本当はここで一日目の宿泊にする予定だったのですが、先ほどのガイドさんや先客の方々と話すと「今日のうちに梅花皮小屋まで行ったほうがいいよ」という感じだったので梅花皮小屋を目指すことに。

写真の中の団体さんは門内岳を目指して歩いていたらしく、ここで休憩を取ってまた降るんだとか。日帰り門内岳はそれはそれで大変だな……。

すっかりとガスに覆われた飯豊山北嶺の山々ですが、まだかろうじて青空がのぞくタイミングも。
時折姿を現すゼブラ模様の雪渓、夏の飯豊山に来たんだということを強く感じさせる。

門内小屋は物価が安いです!梅花皮小屋から先はビールの値段が倍に跳ね上がりますが、ここではまだ500円。
宿泊料金もまだ安いので、朳差岳を目指す場合とかは門内小屋はとてもいい拠点になりそうです。
小屋の中もきれいで過ごしやすそうだったなぁ……。

門内小屋ではコーラを購入、糖分を補給して梅花皮小屋までのエネルギーとします。

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範馬刃牙でよくネタにされる炭酸抜きコーラを飲むようなイメージでコーラを飲み切るッ!!

門内岳山頂

門内小屋から門内岳はすぐそこ、あいにくガスに覆われてしまい眺望はなくなってしまった。
北股岳はここから1時間半、ギルダ原という花咲く高層湿原帯を越えた先へと向かいます。

ギルダ原から北股岳、花満開の稜線歩き

門内岳から北股岳への稜線

門内小屋を出発すると雲の向こうに丘のような……高層湿原の稜線がうっすらと姿を現しました。これがギルダ原なのかな??と思いながら目を凝らしてみると笹の草原の奥に花々が咲き乱れる姿が、どうやらここから先は天国のような稜線が続くようだ……。

北股岳へ向かう稜線

飯豊山の稜線は上信越の山々に似ています、守門岳や巻機山を途方もないスケールまで大きくしたような、そんな稜線が続く。

7月だというのにタカネマツムシソウが見られるのは本当に不思議な気分です、いつも8月に入ってから見ている気がする。

引き続きクルマユリ、ニッコウキスゲの花畑が続く。

ニッコウキスゲが咲く登山道

ニッコウキスゲは本当にもう花畑が点在していて、ここではどこにでも咲いている花というくらいありふれた花なんですね。普通の山であれば見所になるようなニッコウキスゲの花畑、それがそこら中にあるものだから、感覚がマヒしてきてしまう。

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ニッコウキスゲの群落が素晴らしいのは鳥海山だと思うんだけど、飯豊山はそれをはるかに凌駕している……。

北股岳よりも南側の山々へと向かう斜面にもニッコウキスゲの群落が、数百メートルおきに花畑が出現する。
門内小屋~梅花皮小屋までの区間はニッコウキスゲに関しては素晴らしい群落をいくつも見ることが出来ます。この季節に登れば2年分くらいのニッコウキスゲは見れるんじゃないかな……。

ニッコウキスゲ咲く登山道で喜ぶ登山者

ニッコウキスゲの群落の中に登山道が敷設されているので、登山をしている人々は手と歓声を上げながら道を歩いていました。苦労して梶川尾根を登った甲斐があるというものです。

巨大な稜線

ギルダ原を進んでいくと登りに差し掛かります、曇っていて全体を見ることが出来ないけれども、これは北股岳山頂へと向かう登り。これを登り切った先が北股岳で、そこから先は梅花皮小屋まで降るだけです。

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一日目ももうすぐ終わる……けど正直滅茶苦茶歩いた気がするので早く小屋で寝たい……。

飯豊山の巨大な稜線を歩く

北股岳手前で後ろを振り返ると門内小屋方面の稜線と手前の稜線が迫力満点の景色を作り出していました。飯豊山って標高は低いけど山のスケールが大きい、北海道の大雪山に近い雰囲気があるなぁ……。

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大雪山の稜線を上信越風にしてキスゲやマツムシソウをちりばめたのが飯豊山って感じかな。

北股岳へ向かう稜線

北股岳への最後の登り、毎度のことながら本当にこの登りがキツイ、最後だとわかっているからきついのです。

飯豊山の巨大な稜線

たどり着いた山頂からこれまで歩いてきた道を振り返る、門内小屋は画面奥の稜線よりもさらに雲の向こう。
遠い稜線を遥々歩いてきたという実感がわく景色……。

北股岳山頂

午後1時30分、北股岳山頂。
1日目の最後のピークである北股岳へとやってきました、景色はあいにくの曇りというか稜線だけガスです。
北股岳は標高2,025mの立派なピークで、ここから30分ほど下った地点に梅花皮小屋が存在します。
結構急な道を降るので、頻繁に山頂に来るのはちょっとためらうかな……。

湧き上がる雲の隙間に見える木々

ガスの合間から険しい山肌が見える、梅花皮小屋へは石転び沢の雪渓が一直線に伸びているんだけど、この写真に写っている岩や木々の山肌は石転び沢へとつながる山肌。

門内岳への稜線

ガスの向こうに姿を現す門内小屋方面。画面右側の斜面の急峻な雰囲気と画面左のなだらかな斜面の差が結構すごい。西側がなだらかで東側が切れ落ちているのは白馬杓子みたいだ。

梅花皮小屋へと向かう部隊

北股岳で休憩をしていたら1日を同じ工程で歩いていたガイドさん一行がやってきた。
一行とあいさつを交わしたのち、小屋へと下り始めるとこれがかなり急というか滑る……、小石がコロコロとした坂道で靴のグリップが全く効かないものだから、みんな蟹のように横歩きでゆっくりと降っていくのでした。

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眼下には立派な2階建ての梅花皮小屋が見えます、あそこまで残り20分ほど、頑張って降りよう。

梅花皮小屋、ここは最も快適な避難小屋

北股岳から見る梅花皮小屋

梅花皮小屋は北股岳と梅花皮岳の鞍部に位置する小屋、北股岳から見下ろすと雄大な山に抱かれた場所にあるのがわかります。北股岳から見る梅花皮岳方面の山肌がとても美しい……。
超豪雪地帯である飯豊山、梅花皮岳は中腹から森林限界となっていて笹に覆われ起伏が露になった山肌の質感、陰影が奇麗です。

午後2時10分、梅花皮小屋到着。
梅花皮小屋を眼下に眺めながら北股岳の斜面を30分ほど下り続けると梅花皮小屋に到着です。初日の宿となりますが、飯豊山荘から飯豊本山に向かって南下する登山者は少数派であることから小屋はかなり空いている状態でした。

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梅花皮小屋は飯豊山エリアの山小屋では最も水に恵まれた小屋であることと広いのが特徴。飯豊山荘側から初日に梅花皮小屋に宿泊するルートは川入から入山する場合に比べて、人が少ないからかなり快適だと思いますよ。

梅花皮小屋の中はご覧のような感じ、きれいだしとっても広いです。トイレも水洗で奇麗になっているのでこの小屋を拠点にするのはかなりお勧めできる。宿泊料金は一人1,500円と破格な値段であることも魅力的です。

梅花皮小屋から見る大日岳方面

小屋に荷物を置いて外に出てみれば雲の合間から青空が姿を見せていました。大日岳方面の稜線は相変わらず雲の中だけど、小屋の周囲は流れる雲と共にゆっくりとした時間が流れています。

水場で水浴びをする人

水場は笹が茂る山肌の中に、写真の真ん中位に上半身裸のおじさんがいるのがわかるだろうか?

梅花皮小屋の水場

こちらが水場で冷たい水がジャバジャバと音を立てて桶に流れています。水量が豊富だし笹に隠れているので、男性の場合はここで水浴びをして汗を拭うのはアリです。僕も手ぬぐい片手に体の汗を拭ってすっかり風呂上りな気分になることができました。

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何度も書いているけど真夏の飯豊山は本当に暑くて汗がとにかく噴き出る。身体も気持ち悪くなってしまうんだけど、梅花皮小屋のこの水場は水量豊富で地面も平らなので身体をしっかり拭うことができて本当に助かった……!それに、お水も大変美味しいです!

身体を拭い頭を水で洗い流し、風呂に入った後のような気分で小屋に戻ります。居合わせた方々と談笑しているうちに太陽が傾きあっという間に小屋は日陰の中へ。すると急に寒くなってきました、太陽が出ているうちに水浴びしておいてよかったなと感じる瞬間です。
夕方に向かうにつれ雲も薄れ、稜線はさぞかし美しい眺めだったんでしょう。でも僕にはもう登り返す気力はなく……、小屋の中でご飯を食べて就寝する準備を整えていました。

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北股岳まで40分かけて登り返すかといわれればNO!もう流石に歩きたくない……。

日没前の山々。大日岳方面の斜面に咲いたニッコウキスゲがゆらゆらと揺れる様を眺めていると、大日岳の稜線が少しだけ見えました。大日岳に登るのは明後日かな、明日は飯豊本山まで歩きます。

飯豊山縦走中は塩分がとにかく必要になるだろう、ということで大量の棒ラーメンを持ってきました。10袋くらい棒ラーメンを用意していて、晩御飯は2袋+ソイジョイという感じで大量の麺とスープを摂取。

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ひたすらエビラーメンを食べ続けた飯豊山だった……。

洗濯した登山着

水浴びをすると同時にちょっと汗を落とさせてもらった服もいつの間にか乾いていました。隣で談笑するガイドさんたちと少しお話をして、日没と同時位に眠りにつくのでした……明日は朝3時起きです。
飯豊本山にたどり着くまで、晴れるといいな……!

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それではまた明日……、疲れたからしっかりと寝よう……zzz

梶川尾根稜線を行く登山者

飯豊山一日目、梶川峰から先の稜線歩きは本当に素晴らしい景色の連続でした。ただ梶川尾根の登りが本当につらい……、服の色が全部変わるくらい汗をかいたのは初めてでした。梶川峰から先の稜線地帯は天国、高山植物が咲き乱れるなだらかな稜線は本当に素晴らしい場所で、毎年ここを訪れたいくらいです。

次回は飯豊山二日目、飯豊本山へと向かって天狗の庭、御西岳を越えていきます。
飯豊山の核心部である本山稜線は1日目以上に花が咲き乱れる至極の道が続きます、雪渓をいくつも越えたどり着いたその先にあるのは当たり年を迎え百花繚乱に咲き乱れるバイケイソウやキスゲに彩られた稜線でした。
飯豊山二日目も長い長ーい道のりを歩きます、ぜひご覧ください!

飯豊山荘から登ると人が少なくてとっても快適!
飯豊山は川入から入山する方が多いと思いますが、今回山形県の飯豊山荘側から入山したら登山道も小屋もすごく空いてて助かりました。特に梅花皮小屋ですが、ここは連休であれば後半は川入からの縦走登山者で混雑してしまいます。飯豊山荘側から入山すると初日の人がいないタイミングで宿泊できるので寝床の確保も確実ですし、夜もいびきなどに悩まされる危険性が少なくなります。

ただ……、飯豊山荘からの入山ルートは梶川/丸森ともにとてもタフな登りが待っています、縦走用装備を背負ってここを登り切るのは中々体力が必要なので事前の体力作りはしっかりと!!

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (4件)

  • こんにちは。
    3泊4日の飯豊連峰とは、羨ましい限りです。
    昨年はコバイケイソウが凄かったですよね、そんなタイミングで飯豊に登ったとは・・・。
    2日目の百花繚乱の様子も楽しみにしています!

    • ろっぴ様
      なんとか予定をねん出出来て登ることができました、念願の飯豊山です。
      コバイケイソウは偶然で、まさかこんなに咲いているとは思いませんでした。
      二日目以降は稜線のいたるところにコバイケイソウが見れるので、是非ご覧ください。

    • しばしば様
      僕も気になっていたので直前に小屋には連絡をしていたのですが、梅花皮小屋に関してはテント場のほうが狭いため
      僕のコースの場合は基本小屋を利用してほしいことと、小屋の予約は不要であるということを伝えられました。
      一応予約というか、報告みたいなものはするのですが避難小屋なので、そこは了解してくださいという感じでした。
      そして、意外に消毒液などが潤沢に用意されていたため、管理人さんの苦労には本当に頭が上がりません。

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