【東北】北面白山、冬の二口山塊は霧氷の天国、年始に歩く山形県の山

面白山から見る大東岳

2020年1月2日、山形県と宮城県にまたがる二口山塊の一峰「北面白山」に登ってきました。
年末年始の東北というか、超豪雪地帯である山形県で気軽に歩ける山があるのかと疑問に思われる方もいるかと思うのですが、面白山は奥羽山脈側ということもあり、月山などに比べればまだ歩ける積雪量、これは行くしかありません。

歩けるコースは天童高原から、数えるほどの登山者と共に山頂についてみれば真っ白な雪を纏う木々がどこまでも続く冬の世界が目の前に広がっているのでした、まさに山のサンゴ礁。
関東と違い冬は雪に閉ざされ中々歩くタイプの登山を楽しむことも出来ない東北地方。
バックカントリーをしない僕でも歩くことが出来たことや山頂からの景色が結構面白かった事から、雪がドカッと降る前の年末年始くらいの時期に行ってみるといいかもしれません。

ということで2020年年始の一発目、山形県は面白山雪山登山を楽しんでいきましょう!

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中々登る人がいないマニアックな冬の面白山、東北特有の景色を見てきたのでぜひ見てみてね!

目次

冬の面白山登山の概要

冬の面白山
積雪量が多いエリアです、山頂以外は樹林帯なのですが雪山のリスクが常に付きまとうので入山には細心の注意を。あとアルプスや八ヶ岳と違って歩いている人は基本居ないのも注意ポイントです。
山頂までは展望なしの樹林が続きます、GPSorトレースがないとまず登れないので無理は禁物です。

アクセス
天童高原が登山口になるのですが、基本的には車でアクセスすることになります。
駐車場は1,000台も収容が出来る超巨大なものがあるので、まず確実に駐車可能です。
天童高原地域交流センター前が今回のスタート地点になります。

今回歩いたコースタイム
天童高原8:45→登山口9:00→三沢山10:25→北面白山11:40-13:45→三沢山14:20→登山口15:30
合計登山時間 6時間45分、山頂に2時間ほど滞在しているので実際は4時間強歩いていた感じです。
単純に登って歩くだけなら往復4時間くらいでいけそうです。

天童高原、霧と霧氷の山道

雪に包まれた面白山

2020年1月2日、面白山前衛峰「三沢山」。
おはようございます、Redsugarでございます。
あたり一面雪景色というか、霧氷?樹氷??なんというか真っ白で幻想的な木々が視界一面に広がる面白山にやってきました。
奥さんの実家で子供とゴロゴロしていたのですが、ちょっと席を外してほしい時間があるとのことだったのでやってきました山形県は面白山です。

豪雪地帯山形で冬の時期に登れる山は中々限られていて、百名山の蔵王以外は基本人なんてほとんど入山していない状態。
面白山は比較的登山報告が上がっていた場所で、バックカントリーではなくハイカーでも登れるということを聞きつけてやってきました。

登ってみればまだ積雪量が少ない年始だから登れたなと思う……、けどこの山は二口山塊の約束された絶景がある場所でもあるので冬場に狙ってみるのは十分に価値があるのかなと思います。

午前8時45分、天童高原駐車場。
朝目が覚めるとあたり一面雪景色な山形、天気予報的にはこれから晴れるとのこともあり登山に行こうと思い立ち出発……したものの天童高原についたタイミングでは全く晴れる気配はありません。
冬の天童高原、雪さえあればスキー場として営業していることもあり駐車場は1000台規模と広大なものがあります。

登山口についてみるとたまたま同タイミングで登山を開始しようとしている1組の夫婦パーティーの方がいらっしゃいました。
そして僕が歩き始めたら……雪が降ってきた。

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空は時折明るくなるので雲は流れているんだと思う……、本当に晴れるのか怪しいけどとりあえず出発です。
にわとりの家の前を通り過ぎて登山口に向かいます。

面白山登山口

天童高原の駐車場を出発しだだっ広いゲレンデを渡り登山口にやってきました。
北面白山天童高原コースを利用しての登山開始となります、面白山はいくつかコースがあるけど冬は稜線沿いに歩き続けるこのコースを利用します。

雪に包まれた登山道

コースタイムでは登り2時間ということでのんびりと歩いていきましょう、先頭に出ると確実にラッセルになるし……。
と思っていたら後ろから腰に毛皮を巻いた「明らかな玄人」といった感じの人がものすごい速度で先を進んでいきます。

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猟師っぽいというか、明らかにこのエリアの山に慣れている感じがする人でした。毛皮を腰に巻いておくと雪の上に座るときとかに便利なんだろうなぁ。

雪に閉ざされた森

あたり一面雪景色ですが降雪中といった状態で景色の雰囲気はとってもいい感じです。
雪に包まれて低コントラストになった樹林が目の前に広がっていく。

雪と静寂の森

天童高原付近は降雪量がまだ少なく道ははっきりしています、笹も顔を出しているし本格的な雪山シーズン前といった状態。

面白山への所要時間

天童高原コースはコースタイムを表記した看板が登山道に掲げられていて、それによると看板地点から山頂まで90分。

北面白山への指導標

指導票がしっかりしていることと登山道は夏道がわかる状況なので三沢山山頂までは問題なく歩ける。

三沢山、霧氷に包まれた静寂の森

三沢山山頂に近づくにつれ雪の量は加速度的に増えていく、同時に木々が纏う雪も美しさを増していきます。
霧氷がレベルアップしたような見た目の木々が眼前を覆いつくす。

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時折太陽の光が差し込むのですが、何とも幻想的な光景が目の前に広がります。

三沢山山頂

午前10時25分、三沢山山頂。
前衛峰となる三沢山の山頂に到着しました、ここは開けた場所になっていて面白山へ続く山肌とかが見えるんだけど……。
霧に包まれた虚無の世界が目の前に広がります。

霧氷が並ぶ森

道はわかるんだけどここから何が見えるのかわからないなぁとキョロキョロしていたら霧が晴れてきました。
光が差すと抜群の美しさとなる霧氷の木々。

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常緑樹が少なく、落葉広葉樹が多い山は霧氷の時期にとても美しい景色を見せてくれますね。冬枯れした木も雪を着ると様変わりします。

霧氷に包まれた山肌

雪を纏う木々が山肌を覆う景色がどこまでも続く、上部が霧で包まれているため無限に続くような錯覚を覚える。

雪に包まれた面白山

時折見える青空、霧が晴れると霧氷の木々に覆われた幻想的な姿の山が姿を現しました。
全山霧氷といった様相の低山を見る機会はなかなかないというか、僕は初めての経験だったのでこれは興奮しました。

雪に包まれた稜線

あたりを見回しても霧氷しかない、雪が積もりきる直前の季節にだけ見ることが出来る貴重な景色です。
霧氷自体が降雪直後の晴天じゃないと見れないものなので幸運でした。

樹氷が続く尾根道

頂上に向けて空が開けると霧氷に包まれた山があらわになっていきます。
低山は低山でいい景色が広がるもんだなぁ……。

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面白山の標高は1,200m級で決して高くはありません、高くはないんだけど……どんな山にでも輝く瞬間はあるんですね。

三沢山から先は雪がかなり深くなり所々ラッセル状態、先行している人も難儀していて腰まであるふかふかの雪の中をかき分けて進むタイミングもあります。背の低い木々の下を這いつくばるようにして潜り抜けながら標高を上げていきました。

三沢山から先はかなり急な場所もありましたが、おかげで山頂の手前まで結構スムーズに登ってきました。
登ってきましたが、虚無の稜線が目の前に広がります、登山としては悲しい結果が待っている景色。

面白山、二口山塊の絶景

「いやー、ダメですね!僕らは登れたんで満足ですけど!」と山頂から降りてきた夫妻の方々を見送り山頂へ到着。
北面白山山頂は「面白山大権現」の碑と「お地蔵さん」があります。
晴れていたら目の前の宮城方面の街並みが見えたり、東南側に大東岳が見えるのですが虚無だけが目の前に広がります。

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面白山は晴れたことが無い山、前回登った時も展望は悪かったんだけど……、冬に虚無はキツイ!!泣いちゃう!

雲がかかる雪の山々

雲はかなりの速度で流れているため待っていれば晴れそうだなという雰囲気があります。
奥さんに連絡してみるとしばらく山にいても問題ないとのことだったので、撮影をしながら晴れるのを待ってみることにしました。

氷点下の風が吹き付ける山頂に滞在していると徐々に景色が明けてきます、写真は南面白山方面の景色。
画面右端のスキー場は面白山高原のコスモスベルグスキー場です。

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面白山高原は山寺からさらに山奥に進んだところにあります、麓には紅葉の名所である紅葉川渓谷などがあり、秋の時期は面白山登山から渓流巡りの周回登山もできるそうです。

雲間から徐々に景色が見えてきました、天童/東根方面は晴れているので奥羽山脈に雲がかかっているという山形県あるあるな状態のようです。

大東岳がある南側の景色を見ると大東岳のすぐ上を雲が凄まじい勢いで流れているのがわかります。
写真二枚目と三枚目が二口山塊の主峰大東岳、宮城側から登るのが主流な山です。

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面白山に登るとまず目に入るのは成層火山のような形をした大東岳、低山にしては異様な存在感がある山です。
麓には国の名勝指定されている長さ3キロ、高さ150mほどの巨大な凝灰岩の磐司岩という見所があります。
自然歩道が8キロほど整備されています。

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大東岳自体は二口キャンプ場→表コースで大東岳→小東峠→糸岳→二口渓谷→二口キャンプ場という健脚ルートを考えたりしたんだけど、中々行く機会が無いんだよね……。
大東岳は裏コースと呼ばれる渓谷沿いの滝巡り&樹林が素晴らしいということなのでそちらも気になります。

面白山稜線と大東岳

山頂から大東岳方面は晴れていれば確実に絶景と言えるような景色が広がります。
目の前の真っ白な尾根は中面白山、見晴らしのよさそうな稜線が続きます。
見た感じ落葉した木々が山域全体を覆っていて、紅葉時期や新緑時期は奇麗な景色が見れそうです。

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前回は雨の日に歩いた関係上目の前の見晴らしのいい稜線も真っ白な景色だったんですよね……。ここは晴れた日にじっくりと堪能したい、出来れば秋の時期が良いなぁ。

雪に覆われた大東岳

中面白山の稜線に立つ大東岳は雲の日陰状態、魔王の城のような見た目になっていました。

日差しが照り付ける山肌

時折日差しが差す面白山周辺の山々、1時間ほど山頂に滞在しさすがにもう晴れないかなと思い下山に取り掛かります。
稜線を越えて急登に差し掛かる瞬間……奇跡が起きました!!

青空、冬の白と青が生み出す景色

晴れる空と北面白山

午後1時00分、面白山山頂直下。
下山していたらなんと……晴れたではないですか、雲が凄まじい勢いで流れて行ったかと思えば頭上には真っ青な空が浮かびます。
背伸びして宮城県側を見ればしばらく雲が来る様子はない、これは山頂へ戻らなければならないだろうと思い、急登を再び登り返すことにしました。

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この時の焦る気持ち、それを阻む急登、汗などお構いなしで必死に登りました。

青空の登山道

急登上部はご覧のように低木のトンネルになっていて、夏であれば地面に雪が無いのでかがむ程度で通れる状態。
でも今日は一部しゃがみながら通過する必要性があります、いち早くこの上り坂を抜けて景色を見たい。

晴れ渡る二口山塊

稜線まで戻ると目の前に奥羽山脈北部の波打つような山々が姿を現しました、面白山から北を見ているので船形山方面となります。

青空と雪の稜線

エビのしっぽが生えた木々も太陽に照らされて燦燦と輝く、先ほどまでの曇天の中とは打って変わって清々しい景色が目の前に広がります。

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これだ、この景色を求めていたんだッ!!!美しいぞッ!!!

晴天の空の元、天にも昇る気分です。

雪山と化した面白山

北面白山稜線、わずかな距離ですが晴れてくれて本当に良かった場所。
宮城県側の景色は良く太平洋の水平線まで奇麗に見えます、山頂までの短い稜線は晴天の空の下でビクトリーロードとして輝いていました。

相変わらず大東岳は雲の影で黒いけど、北面白山は日の光を浴びて真っ白に輝く。
やはり晴れた冬山は気持ちがいいです、ガスだとただ真っ白な景色だけど……太陽と青空がセットなら本当に美しい景色が広がる。

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来てよかったと感じた瞬間です、これまでの苦労がすべて報われました。

山頂へと続く雪道

まるでサンゴ礁のようになった面白山稜線の木々、山にいながらサンゴの森を歩ける。
そんな気持ちで山頂へと向かいます。

午後1時25分、再び北面白山山頂へ。
先ほどの山頂と比べると全く景色が違います、降り注ぐ日光のおかげで景色の爽快感が違う。
曇天の山頂がセンブリ茶だとしたら晴れた山頂は三ツ矢サイダーだと思う、それくらい印象が違う。

雲の動きは激しく日光が陰ることもあるのですが、それでも青空と陽の光がある稜線と山頂を撮影できたのは本当にうれしかった。

コントラストに彩られた稜線

山頂に立って数分ほどで大東岳側から雲が流れてきて、面白山も影に飲まれていきます。
山頂で思う存分景色を堪能した僕はD7200に装着していたレンズを広角に換装、あとは遊んで帰ろうと思い下山を開始します。
山頂まで登ってきてくれたことを感謝するかのように、空も太陽の輝きをプレゼントしてくれました。

下山、山々に包まれた町

天童高原方面

見下ろす天童高原方面、先ほどまで天童市街側も見えなかったんだけどようやく眺望が開けました。
天童高原はこうしてみると山の中の盆地みたいなところなんですね、スキー場の裏側に山寺の街があるのか……。

画面中心の天童高原スキー場、スキー場斜面と逆の斜面を辿った先の谷底の街が山寺方面かな。

午後2時20分、三沢山。
天童高原へと下山する稜線沿いの道も晴れた空のもとで見ると中々壮観です、秋や冬の尾根道って立体感があって良いよね。
下山を続け三沢山へと下りてくるころには中層の雲があたりを覆っていました。
雲の隙間から差し込む日差しがサンゴ礁のようになった霧氷の木々に覆われた山肌を照らします、この景色もまた幻想的なり。

すっかりと傾いた太陽、下山を続け天童高原に降りてくるころには夕方近くに。
家族に登山の報告をしながら帰宅時間の伺いを立てていると……そんなに忙しく帰ってこなくてもいいよとのこと、遅くなったから怒られるんじゃないかと思っていましたがここで胸をなでおろしました。

年始の面白山、雪の量的に幸運に恵まれたのかサンゴのような霧氷に覆われた山々を見れたのは本当に良かったです。
下山時も木々の煌めき、傾く陽に照らされる山形の山々……、天童高原から下山中に目の前に広がる村山葉山は巨大な裾野を持っていて驚きました。

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村山葉山は6月にドウダンツツジを見に登りましたが、西側にさらに巨大な月山があるのが特徴的。
この日も晴れていれば葉山の奥に雪をかぶってちょっと怖い姿になった月山が見えたことでしょう。

山形県は蔵王、月山、西吾妻山、飯豊山、鳥海山、大朝日岳などの百名山に囲まれ山岳観光資源に溢れた場所。
東北の中でも登山を楽しむならいい場所だと思うことが多いです。
今回歩いた面白山、低山ながら美しいブナの森を持つ山は冬は冬で素晴らしい景色を見せてくれました。

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山形はラーメンが盛んだし、ケーキの消費量日本一だったこともあって食にも恵まれているし……山もいい山が多い。
秋田駒ヶ岳や岩手山へのアクセスも関東に比べればはるかに良い……、あと市内から1時間で蔵王刈田岳に行けるので真剣に住むことを考えました。

面白山と大東岳

雪の覆われた面白山、蔵王へと続く山々と二口山塊の大東岳の展望は素晴らしい!
三百名山などにも入らないマイナーな山ですが本当に良い所です、新緑時期と紅葉時期はまず間違いなく楽しいと思うのですが、積雪が本格化する前の時期も素晴らしい景色を楽しめる山でした。
雪山だから万人にはお勧めできないんだけども、東北地域に在住の方で雪が降り始めた時期にこの辺の山を歩いてみるのはアリなんじゃないでしょうか?

今回は曇天からの青空を何とか拝めましたが、次回はもっと美しい青空のもとで蔵王へ向かう山並みを見てみたいと思います、人生最高の山は続く。

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