【北アルプス】五竜岳、夏の朝焼けに輝く五竜山荘と唐松岳を撮る旅

五竜岳稜線の朝焼け

2019年8月2日~3日、北アルプスは五竜岳登山!
朝焼けの八方池を歩き五竜山荘へと泊まり、翌日五竜岳で朝焼けを撮影する登山を楽しんできました。
今回は五竜岳登山の二日目、朝焼けで赤く染まる空の下で五竜山荘から五竜岳本体を目指します。

五竜山荘から五竜岳に連なる登山道が最も印象的かつフォトジェニックな工程で、山頂からは鹿島槍ヶ岳という後立山連峰随一の人気者を見ることができる二日目。
五竜岳山頂からの景色よりもその途中工程や、山を行きかう人々を撮影することで「山を歩いているあの瞬間の感覚」が自分の中で大きくなった登山でした。

撮影後は牛首を登り返し八方尾根を下り黒菱平へと帰還します。
ルートとしては少し特殊な五竜岳登山、同じように八方池での朝焼け撮影を行ってから山にいきたいという方には参考になるのではないでしょうか。
2019年初アルプスとなった五竜岳登山、撮影を主眼に歩いた登山の記録です。

五竜山荘と五竜岳

五竜岳登山のおすすめは八方尾根と遠見尾根の周回
1日目の記事から書いていますが、五竜岳登山のスタンダードは周回にあるかと思います、八方池ピストンは朝焼けの時間帯に水鏡が現れる八方池を撮影したいという理由からやむを得ない形で採用したもの。
普通に五竜岳を登るのであれば、下山は遠見尾根を利用したほうがいいと思います、知ってる道を戻るだけって基本的にはつまらないし、消化試合になりがちなので……。(今回、自分は楽しかったけど)
五竜山荘は少し狭く予約をとるのが大変かな、次回行くときはテントを利用すると思います。

初日の八方尾根と唐松岳登山の記事はこちら

目次

五竜岳、八方池朝焼け登山の概要

五竜岳の概要
五竜岳の概要は五竜山荘さんや信農毎日新聞さんのサイトに描かれています。
八方尾根からのアクセスと遠見尾根からのアクセスがありますが今回は八方をピストンするという変わった歩き方になります、出来れば八方尾根を往路として復路を遠見尾根にしたいところです。
五竜山荘までは牛首を除き歩きやすい道が続きますが、五竜山荘から五竜岳山頂は岩場が多く危険か個所もあるので注意してください。

黒菱平へのアクセス
黒菱平は車でのアクセス限定です、深夜に到着することになるので運転は注意してください。
スキー場の中の道を登っていきます、ダートもあるのでタイヤのメンテナンスはしっかりと。
目的地は「カフェテリア黒菱」や「白馬東急ホテル」あたりに設定してあとは目視で行く形になります。

二日目のコースタイム
五竜山荘出発4:20→五竜岳山頂5:45-6:05→五竜山荘7:50→牛首とりつき9:50→牛首山頂10:30→唐松岳頂上山荘10:40-10:55→八方池12:50→八方池山荘13:35→黒菱平駐車場14:05
合計登山時間 9時間45分(標準CT8時間)
八方尾根の下りがとにかく長かったです、Tamronの70-200f2.8をつけたD850をショルダーストラップにつけていたのですが、下りの後半は肩が外れるかと思いました。

朝焼けの五竜岳と後立山連峰

朝焼けの五竜岳稜線

2019年8月3日午前4時40分、五竜岳山頂直下。
朝焼けの時間を見計らい五竜山荘を出発、五竜岳本体を登り続けていますRedsugarです。
薄暗い明け方に痩せ尾根を登るので速度もそんなに上がらず、かつ空模様も雲が多く景色に一抹の不安を覚えています。

五竜山荘から五竜岳本体は思いのほか時間がかかる道のり、近いように見えてちょっと遠い。

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そう、片思いの心の距離みたいにね。

五竜山荘を出発したときは空はほとんど暗かったのですが、夏の朝は早く1/3ほどに到着した時点で空が明るくなってきました、山荘から続々と登山者が登ってくるためそんなに不安な感じはない。

歩いている最中に気が付いたのですが、この五竜岳に向かうまでの道が非常に展望がよいというか、山荘と唐松岳方面の景色がいい。

午前5時10分、ご来光。
今日は朝焼けは無理なのかなと思っていた空模様でしたが、雲と雲の隙間を縫ってご来光が差し込んできました。
黄金色の光が五竜山荘と白馬岳方面を明るく照らし、絵画的な景色を生み出してくれました。
この日一番のフォトジェニックな景色だったこともあり、この稜線が最も印象に残ったことは間違いない。

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山頂よりもこの山頂へ向かう道中がとてもきれいでした、絶妙なカーブ具合が本当に良かったです。

朝焼けの五竜山荘

上層雲と下層雲の間から光が差し込んでいるので、しばらくすれば太陽の光は失われてしまう。
ということで太陽の光が差し込む景色をしばらく登山道中で撮影することに。
登山者の迷惑にならないよう少し広い場所で五竜山荘と、唐松白馬方面に向けてカメラを向けていました。

朝焼けの空

下界は雲海が出ているようです、太陽は雲の中に隠れわずかな光だけが五竜岳に降り注ぐ。

心行くまでご来光を楽しみ、太陽の光が失われてきたタイミングで登山再開です。
白馬の反対側を見ると双耳峰が特徴的な鹿島槍の顔が見える、前を向くと五竜岳なのですが山頂部手前は岩場のようです。

ヤマナメクジ
redsugar

こんなところに山ナメクジがっ!!!北アルプスの稜線に山ナメクジがいる!!陸生貝類は本当にダメなんだぁ~~!

樹林帯エリアの名物生命体だと思っていた山ナメクジが五竜岳の稜線の岩場に……、さすがに会津駒ヶ岳で見たような超巨大個体ではないのですが普通に気持ちが悪い。
この手の生き物が本当にダメなので大量の塩を盛ってあげたい……、何というか周囲の岩にべとべとが付いてないか入念に観察してから登ることにしました。

幸い岩場には粘液が付いてる様子もなく、岩場を潜り抜けて山頂部に到着しました。
大変そうだなと思った岩場も近づいてみればそんなことはなく、普通に三点確保ができれば登ることができ拍子抜け。

天から降り注ぐ光

五竜岳山頂部に着くころには空は青空が広がり始めていたのですが、まだちょっと雲が多い。
太陽の光が雲の隙間から漏れ出ています、薄明光線の形がよくわかる。

剱岳方面

山頂部に到着してからまず最初に目に飛び込んできたのは対面の立山連峰、ギザギザの形が特徴的な場所ですね。
こちら側から見るたびに、裏劔エリアで紅葉を鑑賞したいなと思うんですよね。

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五竜岳山頂に登ると立山連峰まで黒部峡谷が横たわるので、なんというか巨大な谷が目の前にあるだけで景色がすっぽりとぬけてる状態になっています。
つまりどういうことかっていうと、後立山連峰の稜線に目線が行く。

山頂で知る鹿島槍ヶ岳の眺望

午前6時00分、五竜岳山頂。
朝焼けの八方池を撮影し、朝焼けの五竜岳登山道を登りようやく到着しました五竜岳。
山頂からの景色を見回してみると特徴的なのはこの鹿島槍ヶ岳方面の稜線。
五竜岳から西側は遠く立山方面が見える状態だけど黒部峡谷が間にある関係でちょっと間が抜けた印象。
そのため、わかりやすくかっこいい山と稜線が続く鹿島槍ヶ岳方面は満足感がある景色でした。

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正直あいつのほうが(五竜岳より)顔立ちがいい、五竜岳は唐松から見るとかっこいいんだけど……。登ってしまうと鹿島槍に目がひきつけられてしまう。

八峰キレット

太陽の光が薄いのが残念ですが、鹿島槍ヶ岳方面の展望は良い。
ただ五竜岳から見る鹿島槍ヶ岳よりも、後日登る鹿島槍ヶ岳から見る五竜岳方面のほうが景色がよかったです。
写真を撮るならどっちかなーと悩んでいる場合は、鹿島槍ヶ岳のほうがおすすめかなと思います。

五竜山荘の稜線

五竜岳からはやはり五竜山荘方面の景色、こっちの尾根は個人的に好きな形状をしていました。

朝の鹿島槍ヶ岳

山頂では晴れてほしい、百名山を全部晴天の下歩きたいなという気持ちがあるのでもう少し太陽の光が欲しい。
そう思い五竜岳山頂でしばらく雲が薄くなるのを待つことにしました。
日中に向けて天気が回復するとのことで、少し待っているだけでだいぶ晴れ間が戻ってきて景色は「晴れた明け方」に。

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判定的にこれなら晴れといえるレベルだとおもうので、これにて五竜岳登頂完了といたします……!

午前6時20分、五竜岳下山開始。
青空は広がりつつも若干太陽の光が薄い状態でしたが無事晴れた五竜岳山頂や鹿島槍ヶ岳を見ることができました。
ということで五竜山荘に戻って宿泊装備を回収して……黒菱平駐車場へ帰ります。

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この登山で五竜岳山頂を下るときに楽しくもあり不穏に思っていたことが牛首の帰路です、周回したかった……。

遠見尾根を利用して黒菱に戻ることも可能だけど、バスの時間帯などを加味した結果八方に下山するのが確実。
今回は遠見尾根を避けることにしました、この記事を書いているときの軽量装備ならまず選ばない選択肢。

八峰キレットに向かう人々を見送りながら五竜山荘へと下山しますがこの道の眺望がやっぱりいいんですね、下山しながら五竜山荘方面に何度もカメラを向けました。
個人的に五竜岳周辺で一番のフォトスポットはこの道、行きかう人々の雰囲気も含めて山道の旅情がすごく出ていて好きでした。

五竜山荘前

唐松岳を越えて奥にある白馬方面の山々、稜線の雰囲気が良い。
しかしこの稜線で歩きやすいのは一部、不帰キレットや八峰キレットと歩きにくい難所が続くのよね…。

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歩きやすさと展望の良さで言うとやっぱり裏銀座と表銀座なのかなと、「歩く」ということにフォーカスすると銀座は本当に良い場所だなと再確認。

楽しい牛首の登りで唐松岳へ

五竜岳とテント泊登山者

午前7時10分、五竜山荘到着。
五竜山荘に到着するころには快晴の青空に、この天気山頂にいたときに欲しかったなぁ。
五竜岳とそれを眺めるテント場の人々が夏の山旅を感じさせる、ひと夏の思い出だ。

五竜山荘に預けていた宿泊用の小道具を回収しパッキングを行ったら下山開始、2019年は撮影機材がそもそも重かったので常時18キロ近い荷物を背負わされていたけど良く歩き回ったなと思う。(この記事を書いているときは泊りの装備でも10キロくらいに収まってしまう状況)

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巨大な五竜岳、少し手前から眺めるのがやはりかっこいいよ君は。

五竜岳山頂よりも五竜岳を眺めるこの五竜山荘の景色が名残惜しくって、少し下山するのを戸惑ってしまった。

牛首方面

五竜山荘から下山開始して早々、長野県側から雲が登り始める、下山の八方尾根はどうやらガスの中になりそうだ。

唐松岳は五竜岳に比べるとそんなに山体が大きくない、鋭角だけど稜線上の山の一つという感じが強いなと五竜方面から見ていて感じるところ。
牛首に戻りながら歩いていてコバイケイソウが所々で咲いているのに気が付きました、毎年見れるような花じゃないけど何だかんだで毎年見れてる。

満開のバイケイソウ

群生していると圧巻の景色を提供してくれるコバイケイソウ、五竜岳への登山道中で見ることになるとは。

牛首と唐松岳

牛首が徐々に近づいてくる、最低鞍部までは降りなんだけどそのあとは登りが続く。

唐松岳へと向かう牛首方面登り、こちらは稜線っぽさがあって良いなと歩きながら思いました。
牛首側から五竜山荘を目指していた時とは全く印象が違う、復路のほうが道に対する印象がいいのは珍しい。

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牛首は登りのほうが楽しいです、歩いてみて本当にそう思った、マジで。

初日は牛首を折り切った時点で体力的に限界が近かったのだけど、二日目は体力的には余裕があるので花々を見ることが出来ました、シオガマとかチシマギキョウとかいろいろ咲いてる。

redsugar

一番驚いたのは松ぼっくり、異形の鳥の卵かなにかかと思った……。

最低鞍部を越えて牛首の登りへと入ります、この間も稜線の展望は良く立山方面は奇麗に見えます。
後立山連峰の天候でよく見る長野県側から雲が登るけど岐阜や富山方面は晴れてる系、今日もそんな感じ。

岩場スタート

午前9時50分、牛首とりつき。
岩場がスタートする地点までやってきました、ご丁寧にここから岩場らしい。

牛首の登りですがいざ登り始めるとすいすい登ることができました、グリップは十分だし鎖もついてるし。
下りでは怖かった地点も登りでは難所と感じることなく登っていくことが出来ました。

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ここで写真を中心に活動している方に声を駆けられるという嬉しい事案が。三脚がデカすぎてすぐに分かったらしい、今思うとあの三脚は恥ずかしい……。

快晴の立山連峰

牛首山頂から見る立山連峰方面、抜けた展望が気持ちいい。

唐松山荘

唐松岳頂上山荘に戻ってきたら結構ガスが上がってきていました、予想通り八方尾根の下山は雲の中っていう感じになりそう。

盛夏の八方尾根を歩く人々

唐松岳頂上山荘で水とコーラを購入します、昼飯食べようかなと思ったけどコーラと行動食で糖分を補給して下りのエネルギーとします。

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砂糖水で刃牙もよみがえったし、八方尾根の下り3時間はコーラと行動食で耐えきれる……でしょ多分。

唐松山荘と立山方面

ガスがモクモク登ってくる唐松岳頂上山荘、ちょうどいい時間帯に下山という感じかな。
五竜岳から五竜山荘までの道のりは本当に楽しかったです、ありがとう!

八方尾根はガスの世界、登る人々とすれ違いながら黒菱平駐車場を目指して下山します。

ライチョウ

ガスった時はライチョウとの遭遇率が高い、天気が悪くなる傾向の際にライチョウは姿を現すことが多いです。

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ライチョウはかわいい、けど会うと大体ガスがやってくるのが悲しい。
たまーに快晴で見れた時は本当にうれしいよね。

八方尾根を下山し続けていくとガスを抜けることが出来ました。
唐松岳稜線付近や不帰には雲が張り付いてるけど、八方尾根下部は晴れている感じ。
往路ではあまり見る余裕がなかったコバイケイソウを眺めたり、唐松岳に登る人々の往来に夏山日和という旅情を感じます。

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夏山、楽しんでる?

下山する人々

八方尾根の下山はショルダーベルトに着けていたD850+Tamron70-200G2の重量との戦いでした……。
僕のスタイルでは望遠レンズは高倍率で十分ということを思い知ったので、この後望遠ズームは手放すことに。

redsugar

定点撮影スタイルじゃなくて登山中撮影スタイルだっていうのをこの後1年くらいかけて理解しました。
今となってはいい思い出だけどこの時に気が付いていたかった。

ガスの八方池

正午12時50分、八方池。
水鏡の八方池……なんだけどガスが湧き上がる周囲の状況によってあんまり景色は良くないみたい。
下りでこの景色を見ると初日に早朝撮影していてよかったなぁと安堵する。

下山する人々

八方池から先の下りは木道が続く、青空の元木道を歩く登山者たちは夏山を楽しんだんでしょうね。

redsugar

登山中の写真に哀愁というか、一日の終わりの心地よさを感じることが多く。こういうの撮っておいてよかったなぁと思うことがあるわけです。

ソフトクリームと下山の後はそばの名店へ

午後1時35分、八方池山荘。
木道を歩き続けてようやっと八方池山荘に到着しました、ここまで来たらもう下山したも同然というか。
あとはロープウェイで黒菱平まで降りるだけです!!
もう気持ちは下山後だったので気が早いけどソフトクリーム食べちゃうよね。

redsugar

さすがにここから徒歩で黒菱平まで降りる気力が残ってませんでした、文明の利器を使います。

八方池山荘からロープウェイを利用して黒菱平へと下山しますが、途中ニッコウキスゲが咲く湿原地帯が現れます。
一日目の往路はこの辺真っ暗で何も見えなかったんですけど……、観光地的ないい景色が広がる場所だったんですね。

午後2時40分、黒菱平駐車場下山完了。
下山後は岩岳の湯で汗を流しました、この岩岳の湯なんですが温泉としては普通にいい所。
ただ入浴後に牛乳を飲むことが出来なくて……、ミニッツメイドにお世話になりました。

redsugar

ソフトクリームを八方池山荘で購入しておいたのは名案でした、風呂上がりの喪失感が無かった。

下山後の食事はこのころから蕎麦派に、訪れたのは白馬村の蕎麦屋一ぷく。
天ぷらそばを待つ間にそば茶をすすり、やってきた天ぷらそばをゆっくりと味わい登山の思い出に浸ります。

redsugar

天ぷらが非常においしかったんですよねここ、あと最初に出てくる漬物がすごくいいんです。
風呂屋からも近くて白馬で風呂とそばを楽しんで帰るって素敵でした。

思い出としては……、やっぱり鹿島槍の景色と五竜山荘が主人公みたいに見えた朝焼けでしょう。
五竜岳はばっちりでしたが何よりも「次は鹿島槍」という目標が出来た登山となり、この数週後に鹿島槍を訪れることとなるのでした。

黄金色に染まる五竜山荘

朝焼けの中登る五竜岳は山荘側の稜線がフォトジェニック。
撮影に主眼を置いて登ってみた五竜岳、普通の登山とは少し違う部分も多かったのですが十分に満足できるいい景色を堪能することが出来ました。
八方尾根のピストンということで心配なところもありましたが、牛首の登りまでの景色は稜線の眺望が良くそれはそれで満足できたというもの。
何より目標としていた八方池の朝焼け以上に五竜山荘を含めた稜線の朝焼けの景色が素晴らしく、これを見れただけで五竜岳は価値があったなという印象です。


五竜岳はその頂よりも道中に価値がある山だなというのが、今回の登山僕が感じた所感でした。
夏の八方尾根は多くの人が歩いており、観光地的に登山を楽しめる場所でとても楽しい場所、今度は遠見への周回で歩きたいと思います。

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