2016年4月9日、奥高尾は陣馬山に行って来ました、標高は851m。
高尾山から延びる縦走路のけっこう先にあります。
4月とは高い山は未だに冬、低い山は冬枯れで丸坊主と登山オフシーズンといえる時期。
そんな中、見ごたえを担保してくれるのが桜の花を愛でる花見登山となります。
都民の憩いの場として立ち位置を確立している高尾山、
実は桜の季節に登るととても楽しい山だったりします。
特に高尾山、城山を繋ぐ道は桜が咲き乱れ花の山としては素敵な景色を見せる時期。
百花繚乱に彩られた花の路を歩くことができるのです。
陣馬山の花を満喫する、奥高尾縦走の旅の始まりです。
春霞でうっすらと化粧を纏う空の元、
優しい日差しに包まれた桜の花びらがそよ風に撫でられ揺れている。
高尾山から少し奥に入って現れた桜は、生まれたばかりの瑞々しさを携え、
花びらひとつとして落とすことなく凛々しい姿を浮かべている。
高尾山の一角に設けられた桜の庭園。
白や桃に彩られた花びらと淡い水色の空は登山客の目を奪う、
微かに花を撫でる優しい香りにほほを緩ませ
ファインダーを覗き一枚一枚丁寧に景色を切り取っていくのだった。
はい、今回は陣馬山です。
このblogの人気記事に出てきやすい山として不動の地位を築く高尾山~陣馬山、
前回は陣馬山から高尾山に歩くという登山を行いました。
そして今回はその逆コース、高尾山から陣馬山に向かって歩く登りっぱなし登山を行います。
陣馬山は楽しい!それは間違いがありません、しかし僕は間違いをひとつ犯していました…
陣馬山はそう、高尾山から歩いた方が楽しかったのです!
登山初心者であれば陣馬山から高尾に下るルートの方が総合して楽しいと思うのですが、
慣れている方であれば陣馬山から陣馬の湯に下り藤野の町を楽しむ…
野趣溢れる風呂と、田舎町歩きを楽しむ充実プランが圧倒的に楽しい!僕はそう感じました。
今回はそんな感じで桜と花と風呂を楽しむ登山旅、春の陣馬山満喫の旅です。
アクセス
【電車】新宿→高尾山口 390円
【電車】藤野→新宿 600円
行きは京王線使用、帰りも高尾で京王線に乗り換えるのがリーズナブル。
コースタイム
高尾山ロープウェイ7:15⇒高尾山山頂8:20⇒城山9:45⇒景信山10:45⇒明王峠11:55⇒
陣馬山12:30-12:55⇒陣谷の湯14:00-14:50⇒藤野駅15:40
合計距離が15kmを超えているのでそれなりに時間が掛かると考えたほうがいいでしょう。
2016年4月9日、午前7時15分、高尾山ロープウェイ入口。
高尾の駅を降りて数分のこの景色を僕は何回見たんだろう、よく来るよねっていう。
しかし全国的に有名な低山としては西の六甲東の高尾といって良いだろう、
決して東の筑波ではない。
都民の憩いの場としての地位を確立している高尾山は一流の観光名所であることは間違いない
ミシュランもそう言ってるし。
そんなことを考えつつ6号路に吸い込まれることにします、地味に今回が初めての6号路。
低山で樹林で尾根ということから、つまらない道と予測し今まで歩くことがありませんでした。
ちなみに今回なぜ高尾山なのかには理由があります、それは…
ヤマケイオンラインの懸賞で当たった登山靴の使用レポートを書かなきゃいけないから。
低山用途のライトハイキングシューズということなので、
合計15kmを超える高尾山縦走でみっちりレポートを書くことにしました。
15kmとかライトハイキング以外の何ものでもありません、
標高差もないし散歩みたいなものです、犬の散歩とおんなじくらい。
というのは冗談で、長距離でも靴擦れしたりしないかを試してみました。
結果からいうと、サイズが微妙にあっていなくて親指の付け根の皮が剥けました。
それ以外は割と良好な登山靴でしたね、低山にはお薦めできます。
ちなみにレポートのページはこちら
では、話を陣馬山に戻しましょう。
うーん、予想通りの尾根道。
でも高尾山なので整備されてて歩きやすいのは間違いがない。
やはり木漏れ日を手軽に感じたいなら間違いなく高尾山ですね!
杉の回廊を歩いていきます、標高を一気にあげるのかなと思ったのですが意外に登りません。
3号路に比べると穏やかですね、やはり男は3号路か。
展望台から見る景色には桜がバッチリ収まっています、山一面が桜とかならより良いのに。
緩やかだなと思っていたらやって来ました、階段です。
なるほど、坂道で標高をあげるのではなく階段で一気に稼ぐタイプか…、流石高尾山。
階段嫌いとしてはファッキンです。
階段を必死に上っているうちに山頂に到着、高尾山まで凄い速度で上ってきたな…。
午前8時20分、高尾山山頂到着。
高尾山には年二回ほどのペースで上っている計算。
登山ルートがたくさんあるため毎回違う楽しみかたができる良い山であることは間違いない。
高尾山の山頂からはきれいな富士山がこんにちわ、
春霞が多いこの時期にあって遠くまで見えるとはラッキー。
暖冬とは言いつつも富士山は真っ白に化粧していて綺麗ですね。
グミの実かなにかかな?
高尾山山頂で素早く撮影を済ませた僕は今回の目的地奥高尾へ向かいます。
ここから先が今日のメインだってばよ。
ここから城山までが恐らく桜満開の素敵ロードと予測…
予測は的中し城山に向かう登山道は桜満開です!
桜と富士山じゃん…、良い景色って言うやつに感動ですわ。
頑張って近づいてみるもこれが限界、こういうときだけはズームがほしいかもしれない。
というか望遠レンズがほしい。
城山に向かう道中は花の全盛期と言えるような登山道でした、とにかく花、花!!
ツツジが最高に綺麗ですね、ミツバツツジ満開!
花を見るだけで気分がよくなります、これから先の登山道が楽しみで仕方がないぜ!
しかし本当に綺麗な紫です、ツツジ最高だぜ!
さらに現れたるは山桜、ちょっとだけ小さな花びらですがこちらも満開です。
純白と言える花びらに日光がたっぷりと当たっている、撮っている僕まで気持ちがよくなる。
城山までは少し歩くのですが、この木道が現れる付近が最高に楽しい登山を提供してくれます。
広場的なところに出るとたくさんの桜が遠くに咲いているのがわかる…、パーティータイムか。
青空満点登山、今日のメニューは満開の桜である。
この青とピンクのコントラストを見たかったのです
既にこの時点で今日は気持ちよく寝れそうだな~と邪念が走る。
そして完全勝利と言う言葉が頭で響く。
今日が一番咲いています、といって間違いない。
花びらがまだ一枚も落ちていないような若々しさ、最高の時期に見れたと胸を張って言える。
下界で花見をすることはなかった今年、高尾山の上でようやく花見をすることが出来ました。
新鮮な桜という表現が合っているのかはわからないけど、今が最高であるのは間違いがない。
ほんのりピンクに色づいた世界、こんな暖かい雰囲気で昼寝出来たら最高の気分でしょう。
今年も良い登山を沢山出来るよう祈りを込める。
桜を満喫したので城山に向かいます、今日はもう下山してもいい気分だ。
気持ちよくてニコニコして歩いていたら不審者がられるという事案が発生。
都内の公園と言われても違和感がないくらい整備されている登山道、
都民の憩いの山だけはあるぜ。
高尾山の桜は陣馬山に向かって徐々に咲いていくのですが、
高尾山、城山景信山、陣馬山で咲くタイミングが違います。
陣馬山で花が咲く頃には他のエリアは花がないので、
個人的には城山付近の花が咲いてるときに登るのがお勧めです。
城山までは桜満開の展開、いろんな種類の山桜が咲いています。
城山近郊の電波搭と桜、なに撮っても桜である。
午前9時45分、城山到着。
高尾山縦走路には一時間ごとに検問のような形で山頂が現れる。
この城山もその一つである。
巨大な電波搭が城山の特徴、ここでお昼休憩をとる人は多いのでは。
いつもはスルーしていたのですが、何やら気持ち良さそうな広場があるではないですか。
まだ富士山は綺麗に見える、春のわりには霞んでませんね。
花畑もあるので昼寝にはもってこい。
城山でハイキングする場合はここでランチを広げるのがよいのではないでしょうか?
城山では梅がすごく綺麗に咲いていました
地味に今年見た梅で一番綺麗な花びらしてるんじゃないかこれ!
花びらが沢山ある梅、品種的には普通の梅でないのはわかる、なんていう梅だこれ。
城山で感動的だったのはこの水仙、普段水仙で感動することはないんだけれども
青空と黄色のコントラストに感動。
城山を満喫したら次なる目的地景信山に向かいます、ちょっと中だるみするタイミングかも。
この辺は沢山人が歩いています、陣馬から来たわけではなく景信に上った人もいるだろう。
午前10時45分、景信山到着。
景信山と言えばこの山小屋か、確かワンちゃんがいたと思う…
スゲー椎茸が売っていました、でかいなー!
僕はキノコ食べれないのでちょっと勘弁ですね!
ワンちゃんいました、去年もこの子見たなー
お店の看板犬なんですかね?
店内に目を向けると衝撃の光景が…、なんとも可愛らしいポメラニアンがいるではないか…
…君ポメラニアンであってるよね?
ワンちゃんに癒されたのでこの登山の最終目的地陣馬山に向かうことにしましょう。
ご覧のように人で賑わう景信山を後にします。
因みに景信山のトイレはこの写真に写っている建物です、古いからね。
僕なら陣馬山まで我慢するかな…。
景信山から見る東京の町並み、ここから見えるのは多摩ニュータウンだろうか?
陣馬山への道に入りました、景信山から陣馬山はこれまでとは雰囲気が大きく変わります。
杉林の中を歩いていく感じになるんですね。
木の根で出来た階段を歩きます、中々に急な場所もあったり…。
ここら辺が個人的には一番好きかもしれない。
杉の回廊スタートである。
こんな感じの景色がずーっと続いていきます、4月なんで見ているだけで鼻がむずむずする。
前回来たときと変わった場所として、伐採された尾根道が現れました。
かなり気持ちが良い!
やはりこの杉の回廊が一番楽しい、うっすらと差し込む光が気持ちいいですね。
年中楽しめるエリアであることは間違いがない、ラピュタのお城の中みたいな雰囲気ですよ。
午前11時55分、明王峠到着。
陣馬山に向かう登山や陣馬山から高尾山に行くときも通る明王峠、案の定凄い人で賑わっていました…。
陣馬山に向かって最後の歩きとなります、意外とここからも長いんですけどね。
陣馬山が見えてきました、奥高尾の名峰です…!
山頂の芝生でねっころがったりしたいところだぜ。
午後12:30分、陣馬山登頂完了!
陣馬山といえばこの像ですね、なぜこの山頂に彫刻作品を置いたのか気になるところだが…
快晴の中歩けて本当に楽しい一日だった、サンキュー高尾。
陣馬山の山頂はこのような感じで開けています。
とても気持ちが良い…、気分は最高だ…。
今年もまた鯉のぼりを見ることが出来た、陣馬山と言えば僕の中では鯉のぼりです。
春が来たなって気分になりますね。
因みにトイレはこんな感じですね、陣馬山のトイレは非常に立派です。
用を済ますならここを使いたいところです。
山頂を楽しんだあとは下山です、陣馬山に来たということは下山に困るところだと思うのですが
今回は陣馬の湯に降りて藤野の駅に向かいます。
陣馬高原にはいきません。
なんか毛が生えたような杉林を歩きます…
陣馬の湯に向かう道はこれまでの初心者コースとはうって変わっての荒れた道。
僕はいつもこんな道を歩いているから良いけど、初心者が来たら不安になるんじゃないかな…
姫谷の看板を見つけたら指示にしたがって下山していきましょう。
あれ、アカヤシオが咲いてる…
今年はじめてのアカヤシオツツジじゃないかな?
標高が低いから咲いているんでしょうね。
アカヤシオは袈裟丸山とかのイメージがあったので、陣馬山で見れるとは意外です。
午後1時50分、下山完了。
姫谷まで降りてきました、藤野駅から上る場合はここからになるんですねー。
因みにこの登山口にもトイレが…、なんやらかわいいトイレだな…。
陣馬の湯にはいくつかの温泉があります、好きなのに入るのが良いとは思いますが
僕は陣谷温泉にはいることにします。
午後14時00、陣谷温泉前。
陣谷温泉の入り口はこんな感じで分かりやすいので間違うことはないでしょう。
浴槽は独り占め状態です、この桧風呂は窓から満開の桜を見ることができます、最高かよ。
午後15時00分、温泉から主発。
あまりに眺めのよい風呂場だったので長居してしまいのぼせそうになりました…。
気を取り直して藤野の駅に向かいます、藤野の駅までは小一時間歩くことに。
途中山菜が売っていました、結構お安い感じだったのでこごみを一つ購入。
帰宅したら軽くゆでて食べることにします、こごみのおひたしはマジでうまい。
さらに藤野名物柚子サイダーをいただくことにします、これは中々美味しかった…。
藤野駅に向かうために藤野の町を歩き続けるとトンネルが現れます
このトンネル潜らないといけないんですね…かなりスリリングですよこのトンネル。
歩道が整備されているので車に跳ねられる心配はないと思うのですが…
車が通る度に凄い音がいます…、怖い。
そして午後3時40分、やっとのことさ藤野駅到着である。
トンネルを潜り直ぐに藤野の駅に到着しました!
これにて本日の山旅終了となります…。
高尾山から歩くこと15キロ以上、久々に長い山旅でした。
標高差があまりないことが唯一の救いでした。
これが丹沢とかだったらヤバイ高低差になっていたことでしょう。
奥高尾は筑波山とかよりも初心者向けに感じます。
高尾山を登った後は陣馬まで行くのに挑戦した方が良いんじゃないかな?と思う。
陣馬山、高尾山の奥にそびえる気持ちの良い山は春の陽気の中歩くには最適な場所です。
山の上の桜が咲く4月、標高の高い山は雪に覆われ残雪期、中途半端な標高だとはげ山。
陣馬山のような低山歩きがとても楽しい時期ではないでしょうか?
高尾山で6号路や3号路を登ったことのある人は次の目標として陣馬山を目指すと
割と本格的な山登りを経験できるかもしれません。
桜に彩られた春の陣馬山、個人的には超おすすめです!
高尾山の地図はこちら

- 作者: 昭文社地図編集部
- 出版社/メーカー: 昭文社
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