【八ヶ岳】権現岳、南八ヶ岳オールスターを望む感動的鋭峰を登る、冬の八ヶ岳登山の旅

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2016年3月8日、南八ヶ岳にそびえ立つ鋭峰【権現岳】に行ってきました。

標高は2,715m、周囲は編笠山、赤岳、阿弥陀岳、横岳と荘厳なメンバーに囲まれています。

このブログが始まって以降、八ヶ岳は中々縁のない山で夏山の時期に登ることは叶わず。

いつか歩いてみたいなと思っていた山域のまま一年が過ぎてしまいました。

しかし今回ようやく八ヶ岳デビュー!雪山で!

厳冬期の八ヶ岳がデビュー戦になるとは僕も驚きです。

今年は暖冬ということで雪の少ない八ヶ岳、権現岳も例外ではなかったのですが

今回は雪が少ないからこそ登れたといえるような登山となりました。

恋に焦がれた八ヶ岳、権現岳だとしても八ヶ岳であることは間違いない。

僕にとって大きな一歩となる登山経験となった権現岳。

そんな権現岳に向かうために歩いた稜線から見る南八ヶ岳の景色は最高の一言。

2015年度の雪山の総決算に相応しい登山であったことは間違いない。

それでは早速全工程10時間超の冬のロング登山、南八ヶ岳を歩き倒す権現岳の旅の始まりです。

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南八ヶ岳、赤岳や横岳を有する八ヶ岳の中核。

眼前にそれらを見据えた僕は歓喜のあまり膝をついて喜んでいた…。

肺の奥底までを洗浄するような清々しい大気が体の鈍った期間を洗っていく。

権現岳へ早くたどり着きたいという想いが、内燃機関を燃焼させ、足を突き動かす。

初めて見た八ヶ岳を目の前にして、僕の足は空を歩くかのように軽快に足を前に出す。

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厳しい登りを強いられる最後の登り、修験者を弾き返すかのような登りに何度も膝をつく。

降り積もった雪はゆっくりと溶け始め、獲物を狙う罠のように足を奪いに来る。

アイゼンを使い踏みしめられた雪道を一歩一歩辿って行く、

見果てぬ山頂へ向かい少しずつ進んでいるのだと思い聞かせる。

そしてこの今の辛さを体に染み込ませ、楽しむようにして僕は登り続けるのだった。

はい、今回は南八ヶ岳にある権現岳です。

正直初心者が登れる山としては上級難易度の雪山ではないでしょうか?

雪崩の心配は少ない方、登山道もしっかりとしているという事で選ばれたのですが

とにかく長い!権現岳までがとにかく長いよ!

雪山として体力をかなり必要とする山であることは間違いありません、

しかし三ツ頭からみられる南八ヶ岳オールスターの眺望は壮観!!

八ヶ岳ってとてもかっこいい山なんだなということを感じれる登山でした。

南八ヶ岳で雪山というのはなかなか登ることはないでしょう、しかし冬の谷川岳や穂高に登れた人であれば登ることはできると思いますので、自信のある方は挑戦してみるのはいかがでしょう?

そして今回の登山はsakuさんのお誕生日登山という大目標がありました、一緒にいくと晴天率100%の男たるsakuさんと歩き見事に快晴をゲットできたのは本当に幸せ。

今回のこの八ヶ岳は僕の八ヶ岳におけるデビュー戦になるのですが

このブログは毎回メジャーなところを外してデビュー戦を行うという伝統が成立している。

と言えるような八ヶ岳デビュー戦になりました。

今までを振り返ると北アルプスは常念岳から燕岳へ向かって歩く逆縦走。

南アルプスは聖岳、中央アルプスは恵那山、八ヶ岳は冬の権現、上信越は雪山の武尊谷川…

そして日光方面のデビューは皇海山クラシックルート…。

今後もこの勢いで普通の人が行かないコースをドシドシ歩きたいものですね。

ここまでくるとこれは唯一無二の個性だと思いたい。

さて、冬の権現岳ですが電車でのアクセスができないので、今回は車で現地に向かっています。

コースタイムはこちら

天女山登山口6:10→天女山山頂6:40→天の河原7:00→前三ツ頭9:20-9:35→

三ツ頭10:20→権現岳山頂11:45→権現小屋12:25-13:10→権現岳山頂13:25→

三ツ頭14:10→前三ツ頭14:40→天女山16:15→天女山登山口16:30

登山時間合計が10時間を超えるのは結構久しぶりです…。

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午前3時に家を出た僕らは中央道をひた走り八ヶ岳へ、いつもの地獄登山が始まる。

変な時間に寝なきゃいけなかったので案の定睡眠時間が少ない状態、寝たい。

しかし車内では話も盛り上がり、一睡もする事なく道を進んでいきます。

毎度思うけど運転手って凄いな…。

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午前4:15分、談合坂SAに到着した僕らは早速朝食を食べて鋭気を養います…。

メニューはもちろんスタ丼です、にんにくパワーで八ヶ岳を登山上りきってやるぜ!

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午前6時00分、天女山入り口の駐車場に到着。

凄まじいにんにく臭をまとったまま、本日のスタート地点に着きました…。

この時期は本来の駐車場までいく道が封鎖されているのでゲート手前に車を止めます。

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今回の登山は8日がお誕生日であるsakuさんの誕生日登山という事で

男子二人水いらずのハードコア登山となります、コースタイムは10時間。

ゲート手前にはそんなに車を止めるスペースかあるわけではないので、早い者勝ちかな?

僕らの他には男性登山者が一人いるだけ…、今日はこの三人のみが権現岳に挑む。

予測はしていたが、いくらなんでも人少なすぎだろ!!

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ゲートはこんな感じで封鎖されているので脇から入っていきます。

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午前6時15分天女山登山口出発、此処から今日の登山が始まる…!

先は長いのだが頑張ろう…今日もプレイボールだ。

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しばらくはもちろん樹林帯を進むことになります、

標高を1000もあげれば森林限界に出るのでそれまで我慢。

しかし凄い熊笹だな、道の整備がされてなければ一瞬で道を覆い尽くす事だろう。

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天女山までは石塔があったりと人の手が加わったものが多く配置されています。

天女山までは誰でも行ける場所なので観光地化されてるのかな?

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木々の隙間から素晴らしい景色が見える…、雲海の向こうに見えるあの山は間違いなく富士山。

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奥秩父の向こうから徐々に太陽が顔を見せる…。

霞で太陽の光が拡散しているものの、間違いなくご来光の中僕らは歩いている。

ご来光登山する予定はなかったので棚から牡丹餅ですよこれは。

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黄金色に染まった樹林の中を歩き続けるとすぐに天女山山頂が見えてきました。

夏であれば天女山駐車場に車を止めるのでこのオープニングの戦いは必要なし。

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午前6時40分、天女山山頂到着。

天女山山頂には立派な石柱、たいして標高は高くないけれども凄く綺麗に整備されている…。

ここまではハイキングコース扱いなんでしょうね。

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権現岳までは天女山コースと呼ばれる道を歩いていきます、

コースタイムは夏道で8時間40分、冬である事を考えると10時間行く事を最初から想定します。

標高差は1200m近くあるので覚悟を決める、経験上きつい山であることは間違いない。

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天女山山頂からは南アルプスが綺麗に見えます、かっこいいあの山は甲斐駒ケ岳かな?

今日は平日、みんな会社に出発するというところなのかな。

下界では今日は曇りに見えることだろう…いや実際は超晴れてるんだけどね!(ゲス顏

という話をsakuさんと続けていました。

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南アルプスです、今年は雪が少ない…、写っているのはどの山かはよくわからないけれども。

この時点で中央アルプスと勘違いしています。

真ん中くらいにあるのが空木岳だろうとsakuさんと話しています、お恥ずかしい限り。

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空の霞のためか富士山は薄くしか見えません、霞がなければ最高の景色が拝めたことだろう。

画面左に見切れている山の裾野は奥秩父に続いていく物となります。

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ここで先行のおじさまが速度をあげてどんどん進んでいってしまいました。

我々は睡眠不足もたたり普段通り満身創痍のゆっくり登山…。

前日にゆっくりと寝てから登りたいものです、経済的な余裕がない限りは無理な気がするけど。

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午前7時00分、天の河原到着。

あれかな、此処からだと星が綺麗に見えるとかそういうやつなのかな?

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本日登る八ヶ岳の前衛が徐々に姿を表し始めました、でかいな…そして遠いな。

目視で見るとまだまだ距離があるので心をくじかれそうになります。

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何故か途中にベンチがおいてあった、何でこんなところに??

時おり登山道にある不可解なオブジェクトのひとつか…。

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少しずつ雪が姿を表し始めます、まだアイゼンをつけなくても行けるのでノーアイゼン。

チェーンスパイク等が別にあるのならこの辺でつけてしまうと楽チンですよ。

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まず目指すは三ツ頭、ここまでがひどく辛い登りらしい。

どなたのレポートを見ても辛い登りということを書いていたが果たしてどれ程のものか?

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しばらくは笹藪のなかを歩きます。

足元は凍っていたり、いなかったりでなかなか不安定になってきました。

アイゼン無しで歩くのも気を使うようになってきた…。

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ということで、ここで12本アイゼン装着。

こっから先は雪山である、覚悟完了しなくてはならないわけだ。

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sakuさんもアイゼンを装着するのでしばらく待機、木に出来たうろで遊んだりしていました、

こういう目みたいなうろってたまにあるよね~。

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結構雪山っぽくなってきました。

雪が少ないので草が見えてますが歩く場所は踏み固められているのでよくアイゼンが刺さる。

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これが例の看板か…、本当に此処からきついのか半信半疑の状態でしたが…

まぁ確かにここからの登りは辛い…。

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単調な登り一辺倒なのですが、それも無言で耐えればいつしか終わりが来るものです。

そういい聞かせて三ツ頭に向かってもくもくと登り続けます、黙って登るのみ。

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谷川では左に稜線が見えました、権現岳では左にアルプスの稜線が見えます。

徐々に視界が開けていくこの感じがいいんだよね、心がだんだん踊ってくる展開です。

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誕生日の男sakuはバッチリと絵になりますね、晴天率100%を誇る男として表彰したい。

こんな晴れた権現岳を本当にありがとうございます。

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三ツ頭までの道のりは長いの一言。

登りが途切れることがないのでかなり体力を削られるのではないでしょうか?

権現岳の核心部は間違いなくここですね、持久戦です。

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樹林の登りを無言で登り続ける、此処から二人揃ってではなく各々のペースで登る。

寝不足はやはり普段の体力の半分くらいしか頑張れません…。

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稜線か!!と思ったら前三ツ頭でした。

三ツ頭への登りを控え一旦休憩できるスポットに到着です。

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午前9時25分、前三ツ頭到着、立派な三角点が埋設されていました。

ここまで来ると地面の質感も大分変わり、赤みがかった砂利が多い感じに。

相変わらず下界は雲に覆われているがここは晴天、本当に恵まれている。

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あまりに辛い登りだったのでたまらず二人で休憩を挟みます。

行動食をかじりながら思い思いの休憩を過ごす。

僕は此処から先の稜線では広大な景色が広がることを予測してレンズを広角に交換です。

ちなみにここまで来る間は35mmのレンズを利用しています。

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いつの間にか南アルプスの麓の町からは雲が消え去っていました。

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午前9時35分、三ツ頭へ向けて登りを再開。

登りはじめから3時間以上経つが未だに三ツ頭に到着していないことに少し焦りを覚えます。

いや、コース見るとここ3時間かかるって書いてあるんだけどね。

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焦って登っても疲れるだけなのでマイペースに、でも早くを心がけて一生懸命歩く…。

これ初心者が来たら間違いなく心折れるだろうなー、等と思いながら歩き続けます。

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三ツ頭への最後の登り、此処からは地面はずっと雪に覆われることになります。

前三ツ頭辺りでは地面が見えている場所もあったんですけどね。

立ち枯れした木が出てくるということは稜線は近いということかな?

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無限地獄!!

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いつの間にか編笠山が眼下に収まっていました、山頂に雪が全くありません。

悲しいくらい今年は雪がないんだな…。

例年であればあそこで雪山を楽しむことだって出来ただろうに…。

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三ツ頭へのビクトリーロード、その先になにやら鋭峰がいくつも見えます!

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午前10時25分、三ツ頭到着、目の前に南八ヶ岳がドーーーーン!

赤岳かっけぇええええ!!と叫び出すくらいの素晴らしい景色です!!

標高2500mを越える冬山の世界に来たと強く意識させられる景色に感動が止まりません。

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あまりのスケールのでかさに全身から喜びが吹き出し続けます…、これが、これが八ヶ岳か!!

八ヶ岳を彩る主峰はコンパクトにまとまりつつも一つ一つが重厚な面持ちをしています。

大朝日岳で得た感動とはまた違う、巨大なものを見たときにあげる歓喜の声が上がりました。

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此処から先はずっとこいつわ見ながら歩けるなんて、幸せ以外の何者でもありません。

赤岳初めて生で見たけどめちゃくちゃかっこいい、さすがREDな山だぜ!!

山の日は大朝日岳ではなく赤岳に登りたくなってきた、頂上山荘で泊まって朝焼けが見たい…!

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三ツ頭から権現岳には稜線を歩いて向かいます。

稜線は雪屁が発達しているため変なところを歩けば滑落間違いなし。

チキンなのでトレースの上を慎重に歩いていきます。

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さっきまでのとんでもない登りに比べれば残りの登りなど辛くはありません、

登りの辛さの感覚が麻痺してるので二人とも和かに談笑しながら登る。

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お昼が近づき少し雪が腐ってきた感じがあり、足が埋まりやすくなってきました。

登りなんでそんなに気にはならないんですけどね、下りが心配だなぁ…。

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山頂直下、此処からが権現岳の危険地帯、滑落できそうな斜面をトラバースです。

 

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雪が多い例年であればおそらくこの道ではないんでしょうが…。

今年は雪が少ないため夏道に接続するように斜面をトラバースする形でトレースが存在。

これがかなり怖い…滑り落ちないように一歩一歩慎重に歩いていきます。

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sakuさんが先行、足元がかなり崩れやすいので本当に怖いのよここ。

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なんとかトラバースをクリアして山頂の真下まで来ました…、長かったな権現岳。

そしてこれから山頂で鍋をするわけで、帰るのはかなり遅くなりそうだなとぼんやり考える。

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祠の向こうには八ヶ岳の盟主赤岳、特徴的な形してやがるぜ…!

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こちらはギボシ、時間的に余裕があるならギボシまでいってみたかったけど今回はパス。

権現岳に登るだけで精一杯です、そこまで体力ありません…。

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ギボシとsakuさん、いま僕らは冬の権現岳山頂に立とうとしている。

お誕生日に冬の権現岳にいるなんてクレイジーだが、そこにしびれる憧れるゥ!

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午前11時45分、権現岳山頂到着、ついにやってやったぜ!!!!

山頂はかなり狭く人が二人立ったらもうその時点で満員です、

冬に登った山ではこの標高2715mというのが最高かな…。

ロープウェイもなしに足で標高差1200を稼いだのは自信に繋がりますね。

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俺の誕生日は必ず晴れるんだよなー!と言わんばかりのsakuさん。

晴神様として崇めてもいいのではないだろうか。

僕も晴天率をsakuさんに近づけていきたい、目指せ100%。

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僕がどこを指しているかというと奥秩父を指しています。

山頂からは奥秩父とアルプスが見えるのですが先ずは近場から登りたいものです。

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ダッフィー、ついに八ヶ岳だよ、今年は赤岳に登ろうね!

出来れば八ヶ岳を縦走で歩き倒したいです、1日10時間くらい歩きたい。

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権現岳から赤岳に続く稜線、先にはキレットがあるので僕向きではないかな。

しかし、この景色の先の山々を歩いてみたい気にさせるには十分な景色です。

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山頂ですが一旦休憩しようにも場所がありません。

しょうがないので下に見える権現山荘まで下ることにします。

八ヶ岳は山頂付近に山荘が多いので星空を見に来るにはいいところかもしれない…!

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正午12時20分、権現小屋到着。

権現岳の山頂は冬季で締め切りです、基本的に中に入ることはできません。

風の少ない小屋の前で食事をとることにします。

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今日の鍋はキャベツ鍋、sakuさんが鍋のスープを作ってきてくれたのでそれで調理です。

しかしこの日の大誤算【アルミホイル忘れた】をやらかしてしまい、

鍋が煮えるまで凄まじい時間とガスを浪費してしまいました。

アルミホイルは万能なアイテムなので必ず登山には持っていきましょう!

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デザートははちみつバターの焼きリンゴ、もはやsakuさんの定番メニューといっていい。

山で食べる果物は健康度が下界の30%増し位に感じる。

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本日背負ってきたのはミレーのSAAS FEE 40でした。

僕の登るレベルの雪山とこのザックの相性は最高であるとしか思えない。

当初Zと比べるとあんまり使わないかなーとか思っていて本当に申し訳ないことをした。

デザインがかっこいいからというのが購入の決め手だったがここまで使い勝手がいいと

いろんな人に勧めたくなるザックである、個人的にデザインはかなりかっこいいと思う。

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午後1時15分、下山開始。

山頂でじっくりと鍋を頂き、体力も大分回復したので下山を開始します。

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午後になって雲も出てきました、やはり山の景色は午前に限るということか。

この南八ヶ岳オールスター、赤岳もここで見納めです…。

次来るときは赤岳から権現を見たい。

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権現岳山頂を裏から見るとかなり鋭角だったことがわかります。

本当に岩の天辺に山頂があったんですね。

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歩いてきた稜線をひたすら戻っていきます、後ろ髪を引かれる思いだ。

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権現岳からの下山では2回ほど登り返しが出現します、これがすごく辛い。

気持ちはもう下山なので足に堪える。

しかも午後になって雪がかなり腐ったため、踏み抜き地獄へと変化していました。

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八ヶ岳にある赤岳は唯一無二のかっこよさだ。

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権現岳と赤岳、壮観な姿、例年の冬であれば更に白く輝くのであろう。

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午後2時10分、三ツ頭山頂。

三ツ頭まで戻ってきました、雲が出てきたので太陽が出たり陰ったり。

よいタイミングで山頂に居れたと再確認、さっきまであの鋭角な権現岳にいたんだよな…。

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八ヶ岳よ、また夏に会おう。

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稜線をあとにした僕らはひたすら続く雪の樹林帯を下って行きます.

午後の踏み抜き地獄へと化した下山道は鬼畜そのもの。

踏み抜いた先に木の枝があったりして足の骨を折るかと思いました。

下山の方が大変だったのは珍しいです。

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前三ツ頭が見えてきました、前三ツ頭から下は雪と地面のミックスとなります。

アイゼンが凄い汚れるから嫌なんですよね…、泥道は装備が汚れるので嫌いです。

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奥秩父も快晴、奥秩父は金峰山以外雪は積もらないというのがよく分かる景色。

この位置から奥秩父山塊を見たことがなかったので新鮮です、てか瑞牆山かっこいいな!

金峰山瑞牆山は晴れた日に登らなくてはならないだろう…!

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一番きつい登りは一番きつい下り坂でもありました、踏み抜き地獄で大変でした本当に。

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下山はほぼ作業と言えただろう、だって見るものほとんどないし。

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sakuさんと駄弁りながら降り続けてようやく天女山付近まで近づいてきました。

今日の戦いももう終わる…。

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権現岳はとうに見えなくなり、後ろを振り返っても前三ツ頭と思わしき山が見えるだけ。

短い夢のような時間だった、登山しているとここが寂しいところです。

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午後4時15分、天女山到着。

ここまで来たら駐車場まではすぐ、散歩みたいなもんです。

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午後4時30分、下山完了。

天女山からの下りでは犬の散歩をしている女性にあったり、

天女山までは登山客以外にも楽しまれているんだなーということを確認しました。

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この日の温泉は【たかねの湯】

元々行こうとしていた【パノラマの湯】が休みだったのでこちらに来ましたが

此方の温泉も全然良いところでした!

お風呂でさっぱりしたら東京に帰還するために中央道をひた走ります。

sakuさんにずっと運転してもらって本当に頭が下がります。

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午後8時30分、横浜市某ラーメン店。

そしてこの日の食事は長野の名物ではなく、横浜で食べる本番横浜家系ラーメンでした。

家系の割りにはあっさりしていて非常に食べやすかった、家系も捨てたもんじゃありませんね。

山の話で盛り上がりつつ、この日の登山の全工程が終わって行くのでした…。

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冬の八ヶ岳、北横岳や天狗岳と初級者がいい景色を観れる山々が揃う場所。

権現岳は非常に厳しい登りの先に最高の景色を拝むことができる、山らしい山です。

僕の中では大朝日岳という感動体験の塊のような山があるのですが、

それに近い高揚感を覚える山でした、稜線に出た瞬間に見えるこの景色は最高そのもの。

夏山では行く機会に恵まれなかったのが八ヶ岳と谷川。

今年は何としてもこの二つには登りたいと考えています、じっくり歩き回ってやるぜ!

というわけで冬の権現岳いかがでしたでしょうか?

素人にはお勧めできない10時間近いロング登山、精神力が試される樹林帯(僕は楽しいけど)

標高差1200というちょっと多めの標高差がネックですが、景色は最高です。

次回は冬の天狗岳や赤岳に登ってみたいですね。

八ヶ岳の地図はこちら

ヤマケイ アルペンガイド6 八ヶ岳 (ヤマケイアルペンガイド)

ヤマケイ アルペンガイド6 八ヶ岳 (ヤマケイアルペンガイド)

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