2016年2月26日、箱根にある天下の秀峰【金時山】に登ってきました、標高は1212mです。
そして同日下山後、新松田で河津桜を愛でるという一粒で二度美味しい登山をしてきました。
金時山は関東では高尾山で登山デビューした方が、
その後のステップアップに登る山と言う印象が強いのではないでしょうか?
金時山自体は富士山の大展望を望むことができ、コースもそこまでキツくはない場所です。
しかし今回はそんな金時山の誰も歩いていないようなクラシックコースを登ります。
金太郎の舞台にもなった山で富士山を愛ですき焼きを食べ、新松田で河津桜を見る。
神奈川満喫の旅の始まりです。
空を覆う遠大な雲の向こうに、それとは質感を別にした山が見える。
碗を逆さにしたような綺麗な富士山、此処からの見た目も秀麗富岳以上だ。
富岳三十六景にこの様子があったとしても不思議ではない。
富士山はそこにあって何時見ても不思議と絵になる山なのだ。
眼下に見下ろすのは箱根の町だろうか?
金時山山頂の岩肌は火山性のもので未だ赤くゴツゴツとしている
岩に手をつきゆっくりと体を押し上げてゆくが、その手にはひんやりとした岩の体温を感じる。
そして同時に手のひらに鈍い痛みを感じるのだ。
岩の上に立った僕は富士山と箱根を望むこの山の展望が、
天下に誇るものであるという事を理解し、眼前に見える箱根の山々に思いを馳せるのであった。
はい、今回は天下の秀峰【金時山】です。
普段丹沢奥多摩秩父と都内近郊の山を巡っている人にも箱根はおなじみですね。
金時山の特性は塔ノ岳と同じく【登るのが楽】【展望がいい】【山頂が充実】この3点。
さらに下山後は温泉地までもそう遠くないというのもいいところです。
2月という季節に金時山に登れば、下山後に新松田まで戻り【河津桜】を見る
そんな季節の観光を取り入れる事も可能になります。
近郊の観光地の花見を汲み入れた登山は割とプランの中では鉄板ですね。
金時山からは富士山が綺麗に見れるので、富士山桜と縁起のいい景色を二度撮れる。
そんな一粒で二度おいしい登山をしたければ2月に上ることをお勧めします。
それではアクセスとコースタイムです。
◼︎アクセス(新宿を起点とする)
【電車】新宿→新松田 780円
【バス】新松田→地蔵堂 660円
【バス】金時神社入り口→御殿場 710円
【電車】御殿場→新松田 500円
【バス】松田山行きシャトルバス 150円
【電車】新松田→新宿 780円
合計3580円 ちょっと高い。
金時山に登るだけであれば新宿からバスに乗るのが一番早い気がします。
◼︎コースタイム
地蔵堂9:30→夕日の滝10:00→猪鼻砦跡11:30-11:40→金時山山頂12:10-13:50→金時神社14:30
金時山単体であればそんな時間はかかりません、
14:30前に降りれれば御殿場行きのバスに乗れます。
新松田、金時山登山口に行くためには新松田からバスに乗って地蔵堂に向かいます。
バスの時間は8時45分のものがちょうどよいかな。
新松田ではちょうど桜祭りが開演中…、2016年はやたら花の開花が早い。
暖冬の影響なんですかね?
午前9時30分地蔵堂到着。
バスに揺られること45分ほどで目的地の地蔵堂に到着しました、早速金太郎が見える…。
金太郎の服って本当に凄いよね、ほぼ裸だよ?
こちらがバス停の横にある地蔵堂、小さなお寺ですか歴史があるみたいですね。
とりわけ観光するものでもないのですか、お参りはしっかりとして、安全を祈願。
どんな山でも舐めてはいけない。
因みにトイレですが、地蔵堂の近くにこのようなトイレがあります。
ウォシュレット等はありませんが綺麗ではある、登山前の用足しはこちらで済ます感じです。
そろそろ登山トイレ情報をまとめたくなってきた…、絶対役に立つよね。
本日の立案者はveryblue氏。
山頂で鍋をして帰りに松田山に行くところまでプロデュースしております。
もはや登山プロデューサーと行っていいだろう、ガイドができるんじゃないかな…。
同行者は僕と鍋氏の二名、男三人ですね。
金太郎の古里足柄山!!と書かれている…、金時山じゃないの?と疑問が浮かびました。
詳しくはウィキペディアに書いてあるから読んでみるのがオススメです、大体同じ山。
可愛い絵になるとあれだね熊がかわいそう、リラックマがザビエルヘアの少年に倒されてる。
これが金太郎岩らしい、地面には小さい金太郎人形が落ちていました…、怖い。
金太郎の家があった場所がこの辺らしいです、金太郎っていうか坂田金時の家ですね。
四万長者の家で生まれた金太郎ということらしい、今は本当に跡地なのでみるものがない。
まず登山口の手前にある夕日の滝に向かいます、その途中驚くべきもの発見。
け、毛皮が干してある…!!なんの毛皮だよ!
雰囲気的にタヌキ?猪?の毛皮っぽい物が干してありました、これにはビックリです。
金時山に向かう途中でこんなもんを見れるなんて驚きだぜ。
狸の毛皮に驚きつつも歩みを進めると夕日の滝への看板が見えてきます。
こいつが見えたら10分しないうちに滝に到着です。
その前に周辺地図の確認です、絵柄が全体的に昔の少年ガンガンみたいなんだけど…
金太郎と愉快な仲間たち、どうでもいいけど金太郎の造形を統一してくれないかな。
給水ポイントとしてはこの金太郎の力水が最後になります。
とはいっても金時山で水を汲むことはあんまりないかと思いますが…。
これが力水、金時山は高山ではないのでキンキンに冷えた水を期待するとがっかりするかも。
わりと普通のお水です。
夕日の滝はこの林の奥にあります。
青い二人の後を追いかけましょう…、名所というけど果たしてどんな景色なのか。
午前10時00分夕日の滝到着。
結構でかい滝でした!しかも落方がきれいです。
水量も非常に豊富で景勝地としては十分、スローシャッター等が非常にはかどります!
滝の前では必ずやってしまうスローシャッター、とても楽しいですよ。
撮影を楽しんでいたら、なんか変なのが写ってしまいました…凄く青いな…。
滝の近くに立っているveryblue氏と滝のサイズを比較すればわかりますが、かなり巨大な滝です。
夕日の滝を楽しんだあとは金時山への登りです。
夕日の滝方面から登る方は僕ら以外一組しかいませんでした。
どうやらいつものクラシックコース歩きのようです…。
金時山の山頂までここから結構距離があります、この時僕たちははまだそれを知らない。
ある程度標高を上げてブナ林に入るまでは毎度恒例の杉林を登って行くことになります。
晴れてさえいれば、杉林だって悪くはない、顔を上げれば日の光が綺麗に見えることだってある。
しばらくはトリックアートみたいな世界を進みます。
この辺傾斜は緩いので進むのに苦労はしません。
ある程度進むと今度は川を渡ることに…。
一応渡れはするのですが梅雨時とかだったらどうするんだろう?
僕らは幸いなことに岩が露出していて事なきを得ましたが。
二人を渡して撮影を終了したら僕もわたります、滑らないかビクビクものでした。
因みにこの3月という時期の杉林、花粉症患者が歩くにはリスクが高すぎる場所です。
何て言う鼻の中がムズムズするな…。
杉林が終わったところで一気に展望が開けます、目の前に見えているあの尖った山が金時山か…。
まだ結構距離があるな!!
結構な迂回路にぶつぶつ文句をいうveryblue氏、無言で登り続ける僕達で金時山を目指します。
そして目の前の笹のトンネルの先に見える青空…、これはもしかして…!!
午前11時30分猪鼻砦跡到着、笹を抜けるとそこは展望台でした。
壮大な雲のアートと富士山を中心に広がる盆地の姿がくっきりと見えます、富士山スゲー!!
富士の裾野がいかに広いかということがよくわかる景色。
富士山には残念ながら雲がかかり気味ですが、それでも素晴らしい景色であることは変わらず。
冬や春の低山はやはり富士山を見るのに限るぜ。
指導標的には足柄峠方面のルートと合流した様子。
此処から金時山まではそんなに遠くないけどキツイ傾斜が待っています。
まだ牙を見せていない金時山、こんな穏やかな道で本当に後200mも標高上がるの?
という気持ちにさせられます。
そしてこの鳥居から本気のゲームがスタートする…。
まず前段の情報として、veryblue氏は山頂で鍋を食べるために具材を全て背負っています。
油を一本持ってきたり水がたくさん入っておりかなりの重装備です、三人分の食を背負う男。
坂道はひたすら階段に次ぐ階段、中間地点位で金太郎と鯉のぼりが出迎えてくれます。
季節じゃないけど鯉のぼりがいい味出してるぜ。
この金太郎はおめかししているな…、これが登山客の落とした装備でなければいいのだが。
梯子、階段、梯子のコンボに見事に削られて行くveryblue氏。
劔岳や冬の木曽駒を登っていてもボコボコにされるときはされるんですねぇ…。
因みにこの登りで【長靴で登る年長の登山者】をめちゃくちゃ見ました、流行ってるのか…?
傾斜が急ということは後ろを振り返れば展望はよいということです、富士山外輪か綺麗に見える…。
体力をほとんど絞り尽くしたような状態のveryblue氏、ようやく山頂についたよやったね。
登っていた時間は30分もありません、それでもスゲー辛かったわ…、やるな金時山。
もうなんか目の前の人出涸らしみたいになってるもん。
正午12時10分、金時山山頂到着。
山頂の賑わいはさすがですね、山ガールと家族連れで溢れています。
高尾山と違うのは普段着のまま上ってきている人がいないことでしょうか。
標高1000mを越えるとそういう人は減る印象があります。
山頂トイレはしっかりしているのでご安心を、さすが観光地だぜ。
金時山の山頂に説明文が乗っている強力のコミさんは白馬岳に関係している人らしい、
僕の中では白馬は2016年登りたい山に入っている山、凄くいきたいなーという気分になりました。
山頂からの展望は最高の二文字、箱根方面の眺望と富士山をしっかりと拝むことができます。
塔ノ岳と同じく、キツくなくて展望がよい山、そりゃ人気もでるよなと思いました。
しかし富士山にはあいにく雲が降りかかる瞬間…。
ご飯を食べている間に雲が晴れることを祈り、飯の準備を進めます。
近くにガス力がある登山者がいないことを祈ります。
本日の昼食はすき焼きです、ここで山鍋に目覚めた僕は帰宅後すぐにフライパンを購入。
幕山で山鍋デビューを果たしたのでした…。
鍋を作るなら絶対にフライパンの方がいいですよ、アウトドアフライパン最強です。
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鍋氏はおしゃれにトーストを焼いていました、山ガール的なお洒落感がある。
僕のような強行、ブラック、無補給の字が浮かぶ人間とは大違いだ。
フライパンに具材とタレを流し込んだらアルミホイルで蓋をします。
このアルミホイルがとても重要で、これがなくては鍋は永遠に完成しないと言えるでしょう。
山の上では風が強いため蓋的なアイテムがないと一向に煮えません。
絶対に忘れてはいけない最重要アイテムと言えるでしょう。
veryblue氏謹製コーラゼリー、見た目は悪いけど味は最高でした。
僕も作ろうかな?今年の夏の山頂デザートの内容に困るぜ。
個人的には聖岳のフルーツポンチに感動しているので、セルフ山頂フルーツポンチにしたい。
ゼリーを食べて鍋を待っているとすき焼きが完成!
金時山山頂で食べる鍋ランチです、具が沢山ですね…。
因みにveryblue氏の利用しているフライパンのサイズは20センチのものでとても大きいです。
鍋氏のホットサンドも完成、こちらも非常に香ばしい香りを放っております。
なんだ今日は素晴らしく豪勢な食事会じゃないか。
ホットサンドの味も最高です、お腹もふくれてかなりいい。
僕も凄くほしくなりました、お洒落で美味しいご飯が食べれると考えると凄くいいかも。
ご飯を食べているうちに雲が出てきたのですが…
なんとか富士山と山頂碑が綺麗に見えるタイミングをゲットしました!
富士山マジでギリギリだな…。
とりあえず斧があるのでポーズを取ろうとしたら青い方に襲われました。
特に恨みをかった覚えはないのだが…、解せぬ。
三人で記念写真を撮る頃には富士山は大分見えなくなってる。
ガス力の高い鍋氏側が曇ってるのは偶然なのだろうか。
金時山を目の前にしてスムースクリミナルするveryblue氏。
マイケルっていまの子に通じるんだろうか、僕はBeat itが好きですね、服が赤いし。
山頂で出会った柴犬と戯れるveryblue氏、しかしsakuさんほど犬には好かれていない様子。
でも僕よりは犬が寄り添ってきますね、動物にすかれる人間になりたいものです。
写真を撮るのにちょうどいい山があったので登ってみましたが、この岩超怖い…。
金時山は火山性の地面なので岩の表面が非常に鋭く、
足つぼマッサージ機みたいなイボイボも装備しているので登ってて痛い。
岩の上で横になったりしたので大変でした、横にさえならなければどうということはないけど。
ダッフィー、今日は山頂で曇っちまったよ…とほほ。
山頂がガスに包まれたタイミングで下山開始。
金時山からの下山はとりあえず箱根側を目指します。
二人とも写真を撮らずひたすら下山して行く、凄い速度だ…
僕は下山もゆっくり歩く傾向があるので付いていくのが精一杯です。
下山途中に滅茶苦茶気持ち良さそうな稜線を発見、あそこ歩くのはとても楽しそうだな…。
下山途中金太郎が割ったといわれる岩など観光地的な場所も現れ、退屈はしませ…。
実際は凄い速度であるいてたから転ばないようにするだけで精一杯でした、はい。
普通に下山すると退屈だと思います。
午後2時30分、金時神社到着。
普通であれはこちら側から登るのが正しいと思うのだが我々は下りでこちらに…。
土俵があるということはもちろん相撲が始まる、青と赤の熾烈な戦いが繰り広げられる!!
金時神社側の登山口にもトイレはあるのですが、あんまり綺麗な感じはしませんでした。
地蔵堂の方がいい感じだったなー。
金時神社の目の前にあるバス停から御殿場に向かい、そこから電車で新松田に帰ることに。
新松田に帰って来ました、なんとか桜祭りに間に合いそうです…。
此処から松田山に向かうのですが、バス停まで少し距離があるので足早に行動することに。
マニラ食堂は松田の特徴《シンボル》である。
バス乗り場までは松田の街中を歩いて行くこととなります。
一応バス乗り場までは案内掲示板が出ているので迷うことはないでしょう。
流石に午後ともなれば人も少ない街中…。
軒先にはこの時期名物のみかんが所狭しと並んでいました、
網に10個ほど入って200円とかなので買っておくのがオススメです、
歩きながら食べると旅の情緒があっていいですよー!
松田山への時刻表はこのような感じです、時間的にはライトアップ直前といったところか。
松田駅から30分おきに出ているのを覚えておけば問題なさそうです。
午後4時50分松田山到着。
富士山方面には雲がかかっているため生憎サンセットを拝むことはできず。
その代わり桜を愛でるすごい人、人を拝むことに。
バスを降りて少し歩けば菜の花と河津桜が一面に広がっていました。
西日の時間帯といえども美しい、ピンク色が強い河津桜は2月という季節を強く感じさせるぜ。
関東に来てからというもの、2月は蝋梅と河津桜のイメージが強くなりました。
すごいピンク、ちょっとハイキーで撮るくらいが綺麗なんですかね?
僕が見た頃の河津桜は緑の新芽が少なく花びらがとても多い感じです。
ソメイヨシノとはまた違った華々しい感じがありますね。
松田山はデートにもおすすめな場所であることに違いない。
菜の花が咲いているのは予想外でした、花が二つ見れてラッキーです。
菜の花は何時も咲いている花のようなイメージがあるけどまぁ気にしない…。
菜の花自体もいまが全盛期といった感じに咲き誇っています。
まだまだこれから綺麗になるぜ!とでも言わんばかり。
いい臭いがするなぁと思ったら焼き鳥でした、凄い行列だったので諦めましたけど…。
出店のアイテムは二割増しで美味しそうに見えるから不思議だ。
松田山をぶらぶらしていたら大分時間がたってきました、ライトアップまではあと少し…。
金時山からの松田山で穏やかに日没を迎えて行く、充実した1日だったのは間違いない。
日が沈み行く中で僕らのお腹も限界を迎え、風呂と飯を求めて移動を開始することに。
ライトアップされ始めた松田山から松田の駅まで下山を開始します、徒歩で。
完全な夜ではなかったのが少し悔やまれる、車でもあれば遅くまでいれるんだけどさ。
今年はなんとか河津桜を見ることができてよかったです。
来年は河津桜だけで歩いてもいいかもしれないな。
下山後小田急線東海大学前で下車し温泉へ。
風呂でこの日の疲れをしっかりと癒したら飯に備えます。
ご飯は伊勢原駅下車10分ほどの場所にあるトンカツ屋【麻釉】
食べログでも優秀な成績を収める、伊勢原有名店とのこと、確かに店内激混みである。
店内が尋常ではない混雑っぷりをみせていたこともあり、早く来るであろうカレーを注文。
これもなかなか時間がかかるのであった…
もし次回来るのであれば時間帯を変えなくてはいけないだろう。
味はいいので、来る時間を調整していかに待ち時間を少なくするかがこの店の勝負所。
天下の秀峰金時山、箱根を訪れる際には必ず選択肢に上がる山かと思います。
僕らのルートでのアクセスは少々面倒くさいものがありますが、
富士外輪を望むその景色は確かに気持ち良いものがあります。
登りの時間のちょうどよさ、程よい観光地である金時神社などゆるハイカーでも楽しめる
そんな優しさが詰まった山だと思いました。
猪鼻砦跡から山頂へ向かう登りはちょっときついのですが…。
富士山を見に行く山としてはかなりいけてる場所ではないでしょうか?
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