【北関東】鳴虫山、新緑とツツジ光る東武線で行く鳴虫山日帰り登山

2017年5月7日、日光市内にある鳴虫山へ行ってきました、標高は1,103m。
東武日光駅から徒歩登山口に到着することができるという都内の登山者に優しい山で、新緑の時期にはヤマツツジやミツバツツジで森は賑わい美しい様相を登山者に見せてくれます。
アクセスの良いこの山は岩場もなく木の根が張った登山道を歩き続けるため、奥多摩の次の登山エリアとしては非常におすすめです。
今回はGWという時期に訪れてみましたが、数多くのツツジと、気持ちの良い森林浴に癒され満足度は十分でした。
それでは早速いってみましょう、日光鳴虫山登山の始まりです。

目次

鳴虫山登山について

鳴虫山について
鳴虫山は日光の市街地の側にある標高1,103m(正確には1,103.5m)の山、標高的に中禅寺湖よりも低い山頂であることからも奥日光よりも気温が高く(中禅寺湖は1269m)
新緑を楽しむのであれば4月末から5月頭に歩くのがおすすめとされている山です。
4月であればアカヤシオツツジとカタクリの姿を見ることができ、5月であればミツバツツジやヤマツツジ、フレッシュグリーンの新緑に癒やされる楽しい森林浴を楽しむことができます。
樹林が続く山なので、新緑以外のシーズンだと紅葉も美しいのではないでしょうか。
日光駅から徒歩で登山口に到着することが可能であるため、交通費を比較的安くすることができるのもこの山のいいところです。

初心者おすすめの山として雑誌やムックに登場することが多い鳴虫山。
山自体の優しさ等もあるのですが、下山後の観光に事欠かず、化地蔵、憾満ガ淵、日光市街に向かえば東照宮があるため1泊2日でも楽しむことができるスポットだったりします。
日帰り登山でも下山後にすぐに入れる温泉「やしおの湯」もちろん化地蔵と憾満ガ淵を眺めて市街まで帰ることが可能なので旅の見どころやボリュームは十分に楽しむことが可能です。

鳴虫山へのアクセス
【電車】上野→北千住   165円
【電車】北千住→東武日光 1,360円
往復合計運賃 3,060円 日光まで行って片道1,500円という東武の圧倒的低コスト運賃に涙。

鳴虫山のコースタイム
東武日光8:30→鳴虫山登山口8:45→神ノ主山9:15→鳴虫山山頂10:40→独標11:35→鳴虫山登山口12:10→やしおの湯12:35-13:10→憾満ガ淵13:25→東武日光14:20
合計登山時間  5時間15分登山自体は長くても6時間以内には終わると思う。

東武線で日光へ、電車で行く鳴虫山

東武日光線

2017年5月7日、午前8時15分、東武日光駅。
久々に公共交通機関に揺られて登山にやってきました、日光に来るときは東武線普通電車。
運賃が片道1,500円近くと非常にリーズナブルで優秀です。
特急である「リバティけごん」に乗車しても3,000円以内で片道日光に行くことができます。

日光駅前

日光市内は晴れ、冬の間晴れ間が多い関東ですが、春になれば雲も多くなってきますので天気予報はちゃんとチェックしたいですね。朝9時前の日光市内は静かなものです、寺社仏閣を観光するなら早朝がいいなぁ……。

鳴虫山登山口方面

鳴虫山は日光市内を歩いて登山口にたどり着くことができます、駅前に指導標があるのでそれに従い登山口へ。

鳴虫山登山口

午前8時45分、鳴虫山登山口到着。
鳴虫山周辺は既にヤマツツジが咲いていました、ヤマツツジが咲いているということはアカヤシオは散っているような…。
とりあえず日光の里山、鳴虫山登山開始、プレイボールだ。

ヤマツツジ

登山口周辺を彩るヤマツツジ、オレンジ色で庶民的な雰囲気がある花です。

ヤマツツジの登山道

数人の登山客がずんずん登って行きます、僕は写真を取りながらゆっくり。一人で登るときは基本的にスローペースです。
序盤はヤマツツジが見どころです、新緑に彩られた森の中に咲く花々を楽しむ。

ヤマツツジの登山道

緑と赤のコントラストが山の春を感じさせる。

ヤマツツジの登山道

まだ蕾も多く、咲いたばかりの出来立てほやほやのヤマツツジでした。

鳴虫山登山道

新緑の山歩きは楽しい、森林浴で癒やされている感じがある。
鳴虫山登山道はよく整備されており、危険箇所はない。単調な登りが続く、久々に奥多摩を歩いているかのような錯覚が…。

鳴虫山登山道

鳴虫山登山道は基本尾根沿いを歩くため沢は無い、水は十分に持ってきましょう。

鳴虫山登山道

途中何箇所か木の根が階段を作っている急な登りが現れます、木の根は滑るので注意しながら登りましょう。
人気の山と聞いていましたが、歩いてみればひっそりとしており静かな山歩きが楽しめる。

新緑

GW時期は芽吹きが一番良い時期のようです、もう少しあとになれば本格的な新緑が楽しめそうだ。

新緑

ツツジの木がいろんな場所に、鳴虫山の旬の一つはアカヤシオツツジの時期だと思う。
鳴虫山でアカヤシオを見たい場合は4月後半がおすすめです。

栃木県指導標

悪夢の栃木県山岳指導標、皇海山を登った際にこいつには随分とお世話になりました。
あれから結構な山を登りましたが、未だにこの指導標を見ると気分が沈みます。

神ノ主山

まずは最初の中継地点「神ノ主山」へ、神主って言う意味なんだろう。

神ノ主山

午前9時25分、神ノ主山。
神の主という大層な名前がついた山ですが樹林の中にひっそりとしています、最初の休憩スポットとなるのでここで休憩するのが良さそうです。

神ノ主山

標高は842m、ここから鳴虫山まではまだ2kmあります。

鳴虫山登山道

標高差は300mもないので気分は楽です、尾根道を歩いて山頂を目指しましょう。

ツツジ

標高を上げたことによりミツバツツジが出てきました、このときの鳴虫山は下はヤマツツジ、真ん中ミツバツツジ、上はアカヤシオって状態のようです。木漏れ日を浴びて透き通るミツバツツジの花がとってもきれい。
ミツバツツジもまだ蕾があるくらい新鮮な状態でした、瑞々しい花の景色で気分もリフレッシュです。

ミツバツツジ

所々に咲いているミツバツツジを撮影し、再び歩くということを繰り返し標高を上げていきます。
撮影タイミングで休憩ができるからカメラ持って山歩くのはいいもんです。

鳴虫山登山道

斜面の片側は杉の植林地帯で、もう片方はブナ木等の原生林という景色が続きます。
山林にはそれなりに手が入っているようで、杉林的な真っ暗闇はそんなにありません。
標高を上げると登山道は木の根で覆われてゆくようになり、少し歩きにくさがでてきます。
雨上がりなどは非常に滑りやすくなるので歩くのは注意ですね。

カタクリ

山頂手前付近でカタクリを見つけました、申し訳程度ですが鳴虫山はカタクリが咲きます。

カタクリ

三毳山のような大きい株は少ないです、あくまでポツポツと咲く程度という認識で良いでしょう。

樹林に覆われた山頂

鳴虫山山頂

午前10時40分、鳴虫山山頂到着。
尾根道を無心で歩き続けること約2時間、鳴虫山山頂に到着です。いつの間にか空には雲がかかってしまいました、残念。

鳴虫山山頂

標高は1103m、中禅寺湖よりも低い場所が山頂だなんて驚きです。中禅寺湖は標高的には1,300m付近でそんじょそこらの山よりは高いところに位置してます。

アカヤシオ

山頂周辺では終わりかけですがアカヤシオが咲いていました。市街地方面は晴れているようですね、日光の市街地を囲むような緩やかな裾野が見える。

日光市街方面

雲は奥日光で止まっているようでした、太平洋側は晴れている?
鳴虫山からの展望はこの景色と奥日光側の山ですね、奥日光側はあいにく雲に隠れてしまったので見れませんでしたが……。

奥日光方面

本来であれば男体山とかが見えるのか?

鳴虫山登山道

山頂で一息ついたら下山開始です、山頂につく頃には下山後の温泉のことで頭がいっぱいになっていました。
麓にある「やしおの湯」に行く予定ですが、楽しみで仕方がありません。
木々がひん曲がったりしている登山道を駆け下りて下山。

鳴虫山登山道

階段があったりこちら側もよく整備されている。

鳴虫山登山道

一箇所嫌な登り返しがあり、これがなかなかきつかった、下山の気分なので登りの力がうまく出ません。

アカヤシオツツジと新緑

北側には満開のアカヤシオツツジが、まだ寒いところではアカヤシオが元気に咲いていました。
鳴虫山では3つのツツジを見られたことになります、ツツジの山ですねこれ。

合峰

午前11時5分、合峰到着。
山頂から少し歩くと合峰到着です、チェックポイントくらいの扱いなのでスルーして下山。

鳴虫山登山道

ひたすら植林地帯的な場所を下ってゆく、下山時は特に見るものがなかった。

独標

午前11時35分、独標。
独標からは憾満ヶ淵の行き先が追加されます、それに従い下山しましょう。

鳴虫山登山道

一部階段が浮いているので絶対に乗っちゃだめです、怪我します。
登山していて怖いものの一つが人工物、自然物と比べてすぐ壊れるので信用できません……。

鳴虫山登山道

指導標に従いひたすら下る。

麓の新緑

標高を下げると新緑が美しくなる、再び太陽も現れ木漏れ日が心地よい。

麓の新緑

シロヤシオの葉っぱだったんだろうか、五枚葉のきれいな若葉が沢山。

鳴虫山登山道

下山側の道は単調、特にみるべきポイントもなく進んでゆく。

ミツマタの花

途中一箇所ミツマタが咲くポイントが出現します、白い花をつけたミツマタが幾つか生えているので撮影するのにはもってこい。ただ、日陰のエリアとなり日光があまり期待できません。
周囲にはミツマタの甘い香りが立ち込めており、立ち止まってしばらく香りを楽しんでいました。

鳴虫山登山道

午後12時10分、鳴虫山登山口(憾満ヶ淵方面)
ミツマタ地点から先に進むと逆側の登山口に到着します、この看板まで付けば鳴虫山登山は終了です。

一般道の登山道

ここからは温泉まで20分ほど車道を歩くことになります、早く温泉に入りたい一心で帰路を急ぐ。
途中大規模な道路工事地点を通過します、ここまでくればやしおの湯はすぐそこです。

恐怖の用水路

中禅寺湖から流れてきた水が水路を駆け巡ります、轟音と共に水路へと流れていく藍色の水は少し怖い。
透明度が高いため底の方までよく見えるのが逆に怖い。

ヤマザクラ

やしおの湯手前には山桜が咲いていました、白い花が満開で最後にいいもの見れたなという気持ち。
空はあいにくの曇り空で、白on白になってしまったのが残念です。

コーラ

午後12時35分、やしおの湯到着。
日光エリアでは定番の温泉で、多くの方で賑わう「やしおの湯」
今日はアカヤシオを見ることができたし、流れでやしおの湯に入るのは正しいですね。
露天風呂、内湯、サウナ、水風呂があり快適な入浴が約束されたやしおの湯、鳴虫山に留まらず社山登山などでもおすすめです。入浴料金は一人510円になります。

入浴後は牛乳と思ったのですが、牛乳がなかったのでコーラで一日の祝杯を上げました。
初心者向けの山ということでしたが程よい疲労感があり、登りごたえはなかなかという感じです。
コーラを楽しんだあとは駅への帰路につきます、もちろん徒歩で。
やしおの湯から日光駅まではバスが出ているためそれを利用するのも変える手段です、しかしそれだと鳴虫山の名勝地である化地蔵を見ることができません。

化地蔵と憾満ヶ淵

化け地蔵

午後1時25分、化地蔵。
というわけで道を引き返してやってきました化地蔵、下山してきた登山者達も沢山。

化け地蔵

憾満ケ淵付近に並んでいる化地蔵ですが“、本来は並び地蔵”と呼ばれているそうです。
慈眼大師の弟子約百名が「過去万霊,自己菩提」のために寄進したものと伝えられ一回り大きな親地蔵も昔はあったとか。
明治35年の大洪水で親地蔵と他の地蔵のいくつかが流され、現在は70体程度が残るのみだそうです。

化け地蔵

最初もっと小さい地蔵だと思っていたのですが、実際目にしてみると結構でかい……。
存在感が非常にある地蔵がズラーッと並んだ光景は鳴虫山を登るなら見ておきたいところ。

化け地蔵

逆側から見る、やっぱりお地蔵様が画面右側に来る構図のほうが安心するような?

憾満ガ淵

憾満ガ淵、お地蔵様を越えると現れるスポットで男体山由来の溶岩と山から流れてきた水が削り出した岩場の景勝が魅力的。
いろいろなところから水が湧き川へと流れ込んでいるようでした。渓谷歩きが好きな方にはおすすめかな~と思えた場所です

化け地蔵

含満の茶屋を越えると市街地へ合流していくことになります、これにて日光鳴虫山登山は終了。
山と温泉とお地蔵様の3つを楽しむこととなる鳴虫山でした。

神橋

徒歩で駅を目指すので神橋などを眺めながら歩き続ける。

天海

神橋の近くにいるのは天海大僧正、100歳以上の高齢だったと記されている人です。
徳川3代に使えた僧侶なのですが、長生きで有名な真田信之も真っ青だな……。

redsugar

天海=明智光秀だったらロマンがあるよなぁ

下山ソフトクリーム

東武日光駅につく頃には天気もすっかり晴れに戻り、気持ちのいい風が吹き抜けていきます。
駅前のソフトクリーム屋さんではちみつバニラソフトクリームを購入、最高に美味しいソフトクリームで今日の登山を締めくくるのでした。
はちみつソフトクリームを最近よく食べますが、バニラにはちみつかけたものと生地そのものにはちみつをかけたものを比べると後者の方が美味しいです。
それにしても、やはり下山後のソフトクリームは最高。

日光駅前ソフト

ちなみに駅前のこのお店がおすすめです。

鳴虫山、新緑に彩られた時期はツツジの時期でもあります、ミツバツツジにヤマツツジ、アカヤシオと春を告げる花を眺めることができる山。
日光は都内からのアクセスもよく、運賃も時間も奥多摩と同じくらいという条件が揃います。
春シーズン定番の山の一つである鳴虫山は初心者にこそ登ってみてほしい山です。
山と森林浴と温泉を楽しんだ後は極上の達成感に包まれることでしょう。

山自体は尾根道が続き単調な道が多いのですが、その分歩きやすく滑落などの危険は低いほうかと思います。
岩場などはなく、木の根が張った道が主体な登山道は気持ちよく歩き続けることができるでしょう。
GWの休みが余った方や4月末に行く山に迷ったら鳴虫山はとてもおすすめのスポットです。

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