2014年12月6日、東京都奥多摩にある大岳山に行ってきました。
標高は1,266m、近くの観光名所御岳山からロックガーデンを経由して登ることができ、奥多摩を代表する奥多摩三山と呼ばれる山の一角になります。
12月に入りだいぶ寒くなってきて、奥多摩にも冬の気配が近づいてきました。冬枯れですっかり変わり果ててしまった奥多摩の山々ですが、雪が降りてしまっては山に気軽に行くことは出来ません、ぜひともこの大岳山は登りたい。
そんな気持ちの元、朝起きれば僕は新宿駅に立っているのでした。
御岳駅から大岳山に登り、鋸尾根を超えて奥多摩へ降りる、奥多摩鋸尾根縦走の旅の始まりです。
大岳山登山について
大岳山へ中央線でGO
社畜というカテゴリに生きる僕は大体、解放されるのが終電となります。
お家に帰ってくると大体深夜1時くらいになるでしょうか。元々週末は高水三山に行きたいなと思っていたのですが…。
高水三山はまだ雪が降らないからまだ後でも行けると思い、大岳山に登ることにしました。
新宿にて7時44分のホリデー快速おくたまに乗り、奥多摩駅に9時前後にいれば良いかなというアバウトなスケジュールで出発します。
普段よりも大分朝が速いため心臓がドキドキしてしょうがありません。
まるで遠足の前の子供です。
御岳駅には9時着です、紅葉シーズンでは大半の乗客がここで降ります。紅葉シーズンのホリデー快速おくたまは新宿で座っておかなければ座ることが出来ないので注意です。
2.御岳山ロープウェイ
御岳駅を出てすぐのバス停からロープウェイへ向かいます。電車・バスと合わせてSuicaが使える公共交通機関です、あらかじめ3000円入れてきて大正解だったぜ!
気持ちのいい朝日の中ロープウェイ出発進行です!
ロープウェイを降りると早速御岳山が観光地と言う姿を見せてくれます。春になれば桜で満開になったりするんだろうか…。
まだこの辺は少し紅葉が残っており、散策の楽しみが有ります。よく見る赤い実に似てるけどなんか違う…、きっとこれも食べられないんでしょう。
歩いているとゆずが売っていました、雰囲気的に庭の軒先に生えてた物を加工した感。
立派なゆずでぜひとも買っていきたいと思いましたが、あいにくザックが満杯なので断念しました、生で食べても美味しいんだけどね。
御岳山で検索をかけるとこの図をよく見る気がします。こういうお店が連なってるのかな?とおもったのですが、この一画だけでした。
観光地と言えば木刀ですね、解ります。
参道を抜けて御岳神社へと向かいます、山道よりもこういう階段がキツいですね。
神社と言えば狛犬ですが、ここのはなかなか個性的でとても立派でした。
そして僕は神社にこだわりが有ります、それは手を洗う手水舎です。これを見かけたら必ず手を洗うようにしています、なんか大好きなんですよね。
観光名所なだけあって見所が凝縮されている神社でした。
大岳山登山開始
さて、神社への参拝を終わらせたら早速登山開始です!
大岳山へのルートは神社の手前に有ります、僕のように神社の奥社まで行ってしまうと恥ずかしいので注意です。
いつもの奥多摩っぽい雰囲気の山道です。今回は「ぼっち」です、というか僕は大体「ぼっち」です。
ぼっちだと自由な速度で歩いて好きに写真が撮れるのが良いですね、ただ登山道で一人になると時たま不安になるのが怖いところですが。
しばらく歩くとロックガーデンへの分岐路へさしかかります。ここが意外と解りづらく、どの分岐路からも大岳山へ向かうことは出来るのですが、どのルートを選択すれば良いのかが解りません。
今回は七代の滝へと向かう為に目の前の階段を下ることにしました。
大体15分くらいでしょうか、谷底の渓谷に出来た小さな滝。「七代の滝」に到着です、家族連れや山ガール達で賑わっていましたが、それをかき分け必死に写真を撮ります。
風光明媚な滝が終われば結構きつめな階段が現れます。「うん、知ってたw」と言う感じなので、観念して登ります。
階段とロープが張り巡らされた岩場を抜けると天狗岩と呼ばれる巨岩の前に出ます。
こちらの岩、登れるのですが鎖が張り巡らされていました。上にはなんかいます、気になるよね!気になるよね!
と言うわけで当然登ります。
小さな社の奥にいたのはカラス天狗様でした。
この位置まで来るのは一苦労で一歩踏み外すと50mくらい下までFallします、危ないので自己責任です。
因みに僕は高いとこが嫌いなので登るときに思い切り天狗様の頭に手をかけてしまいました。
バチが当たらないといいな…。
天狗岩を下から見上げたの図、画面中央に天狗様が鎮座しています。
これを見てもう二度と危ないことはしないと誓うのでした。
天狗岩を抜けるとすぐにロックガーデンへと入ります。
都会のオアシスと名高い沢沿いのコースは紅葉が終わったこの時期でも趣が有りますね。
沢沿いルートって楽しいですよね、水場のもっている魅力ってなんなんだろう。
飛び石をわたってどんどん上へ進んでいきます。
途中で一カ所休憩所が有り、そこにトイレも有ります。
因みに川の水ですが、トイレも有るので何かに使うならもっと上流に行くことをお勧めします。
ロックガーデンの終点付近には綾広の滝があります。何やら神聖な雰囲気が漂うところなので足早に立ち去りました。
歩いていると至る所に霜柱が有るのですが、中に花のような氷をつけた草を見つけました。
カメバヒキオコシという植物が吸い上げた水が凍って花のようになる物らしいです。
登山道も霜柱がびっしり、溶けると土が滑ると危惧していたのですが全然溶ける気配がありません。
この時点ではとてもいい天気でした。「朝日って気持ちいいなぁああああああ!」などと思いながら登山道をスキップしていたのですが、この後思いもよらぬ事態に泣きを見ます。
大岳山へ向かうルートは意外に鎖場が多いです。一応安全の為についている物で、落ちたらoutはそんなに無かったように思います。
川乗山も「アスレチック楽しい」と言う感想を浮かべていましたが、ここも適度なスリルがありとても楽しいです、そんなスリルを感じてる中雲行きがなんだか怪しくなってきました…。
眼前に「白い粉」みたいな物がパラパラ降ってきたのはそのときでした。
最初植物の綿か何かかな?と思ったのですが、急激に冷えてきた気温から考えるに
「間違いなく雪」
この日は日本海側で天気が大荒れとなっており、空を見るとちょうど北側から黒い雲がもくもくと迫っていました。
大岳山山頂へ
雪が降り始めた中、大岳山山荘の廃墟へと到着です。
トイレがあったようなのですが、使うこと無く分岐路を山頂方面へ。
ちょっと怖い神社です。
神社を抜けてからがラストスパートです、一気に高さを稼ぐルートになります。
足下は踏みつぶされた霜柱で一杯です、場所によってはドロドロになっているので滑らないように注意しなければいけません。
急登と岩登りを越えると大岳山山頂へ到着です、写真を撮りながらなので少し遅めだったのですが12時15分の山頂到着となりました。
正面に富士山が見えるとのことでしたが、全く見えません。むしろ奥多摩の山々に覆いかぶさる雲が不安をかき立てます、というかこの辺で雪と風が全力を持って登山者を襲ってきました
そんな雪の中とりあえずご飯です、毎度おなじみのカップヌードルに今日はくんたまサービスしちゃう!これだけでテンションが上がります。そして食後はカロリーメイトで最も美味しいフルーツです。
ご飯を住ませる頃には午前中の青空はどこかへ消えてしまい、山頂は雪で姿を変え始めていました、これはフォームチェンジ・白です。非常にあぶないのでとっとと降りることを決意します。
5.雪降る鋸尾根を歩き奥多摩へ降る
御岳山に引き返すという選択肢も有りましたが、僕には温泉が大事です。帰りにもえぎの湯に入ると言う力強い意思が僕の足を奥多摩駅へと向かわせます。
雪降る中の鎖場は緊張感が有ります、鎖も冷たいし。
普段は明るいであろう尾根道も一気に暗い雰囲気へと姿を変えました。
内地の雪はべちゃ雪といって馬鹿にしていましたが、山の上はさすがにパウダー系でした、払えば落ちる雪なので濡れることはありません。
どう見てもおまえ岩山じゃないんだけどっていう所に刺さっていました。
冬です!この雰囲気は冬の始まりです!雪でテンションが上がっていますが同時に不安ゲージが上昇していきます。
大岳山からだいたい40分ほどで鋸山というところまでやってきました。
因みに大岳山山頂では奥多摩駅方面と書かれた標識は有りません、鋸尾根方面に向かうことにより出現するようになるので注意です。
鋸山山頂で記念撮影する山ガール/山ボーイ達を尻目に光の速度で下山です。
「ぼっちなんて寂しくないもん」と自分に言い聞かせることが重要です。
鋸山を下るとルート表示に奥多摩駅が表示されます。
今年は秋山に行くことが出来なかったので、茸を見る機会も有りませんでした…来年は地元に帰った際に山菜採りや茸狩りに行きたいと強く思いました。
鋸山をすぎて愛宕山へ向かう途中、鎖場ルートと言う物が姿を現します。
約10mくらいの崖に鎖がかけてあり、そこを降りると言う物です。もちろん鎖場ルートを降ります。
クライミングのテクニックなど持ち合わせてない自分には鎖は命綱です。
カメラを取り出すときは両手を離すのですが、その際はやはりヒヤっとしますね。
鎖場と切り立った崖ルートを越えると天狗様がまつられた社に出ます。こんな山奥ですが、お供え物がしっかりとされていました。
道中のケルンにはなぜかオリンピック記念硬貨が。
愛宕山の前まで下ってくる頃には天候も回復し、気温も上がっていました。
この時期だと花を見かけることが無いのですが、真っ赤な椿が境内の前に咲いていました。
愛宕神社前の狛犬は立派です、ちっちゃいの踏んでるのはいいんだろうか。
愛宕山神社を越えるとなぜか五重塔が姿を現します。
なんだか一気に観光地に引き戻された気分だ…。
そして奥多摩駅に帰ろうと言うところで本日最も急な道に出くわしました。
神社の階段がとんでもない角度なのです、見た目50度くらいでしょうか?落ちたら最後まで転がっていきそう…。
下からみてもなんと言うか最後の上がりっぷりがおかしい。なにかの修行をさせられているような気分でした。
そして下山の締めくくりはこの不思議な像。
五重塔といいとても雰囲気に合わない…っ!というか用を足しているようにも見える!不思議な像の写真を気が済むまで取ったら奥多摩駅へ帰還です。ここから約15分ほどで駅なのですが、道中にもえぎの湯が有るので今日の汗を温泉で流すことにしました。
もえぎの湯がクリスマス仕様になってる…。もう12月なんですね、今年は社畜レベルをかなり上げた年なので季節感が有りません。来年は沢山旅行に行こうと思うのでした。
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