2020年2月24日、神奈川県新松田駅からほど近くにある河津桜の名所【松田山】を歩いてきました。
松田山自体は河津桜を楽しむ公園なのですが、今回はここから高松山までを繋ぐ形で登山を楽しみたいと思います。
適期は河津桜が咲き乱れ「まつだ桜祭り」が開催されている2月、春爛漫の景色を楽しんでから小田原方面の開けた眺望や富士山の景色を楽しめる高松山を歩いて下山しましょう。
松田山から高松山までの道のりは途中集落を越えたりするため中々距離が長いです、そのため低山ハイキングではあるのですが歩きごたえは抜群です。低山でありながら1日の登山満足度/疲労度は中々のものがあります。
今回の登山は新松田駅で下車、松田山で桜を見て高松山から富士山を見て、山北駅付近の風呂に入ってそのまま帰るという駅to駅が可能な縦走コースだよ!
松田山~高松山縦走登山の概要
桜満開の松田山
2020年2月24日、松田山から新松田方面を見る。
おはようございます、Redsugarでございます。
朝のまばゆい光のなか河津桜を楽しんでいます、本日は松田山……冬の花定番ハイキングとして話題に上がることが多いコースです。
何度となくこのコースを雑誌で見たことか、というくらい定番コースなのですが歩いてみると定番になるだけの理由がある景色が続きます。本日は松田山で河津桜を楽しみ、高松山から山北の温泉に向かって下山していきましょう。
前半の松田山の河津桜見物だけでも十分楽しめるので、ファミリーハイクで松田山を選ぶとかはとってもいいですよ。
午前7時30分、松田山。
夜が明けてから1時間ほどの午前7時30分、小田急線に揺られてやってきました新松田駅。
小田急線や京王線ってすごいよね、乗るたびに思うんだけど料金が凄い安い……。
中央線沿線の山に比べると片道の運賃が半額位になるんじゃなかろうか、新宿から新松田まで1,000円以下ですよ感心しますね。
本日は前回の鉢盛山でもご一緒したみやっちさんと一緒に歩きます、鉢盛山で若干不完全燃焼だった部分を花見登山で取り返したいところです。
新松田の駅を降りて目の前に見えるは富士山、この辺の街に住んでいると富士山を本当に身近に感じるんだろうなぁ。
松田城跡は平安時代末期松田義常により築城、その後一族が後北条氏家臣になる……だってさ。富士山がずいぶんと良く見えるところにお城を構えたもんだね。
新松田駅から松田山へは歩いて向かいます、案内板が各所にあるのでそれに従って歩くと桜並木が登山者を迎えてくれます。
後ろを振り返ると高速道路沿いに咲く桜と富士山という現代の松田山らしい景色が見えますなぁ……。
左手に見える山は明神ヶ岳とかの箱根の山々かな……?
松田山桜祭りの看板に誘われて、遊歩道に踏み入れると目の前にピンク色の強い河津桜に彩られたお空が見えます。
この時点で今日は満足する人も出そう、それくらい花見気分を一気に盛り立ててくれる。
濃いピンク色が特徴的な松田山の河津桜、2月の花見といえば河津桜かな……。
松田山の河津桜は足元に菜の花が植えられていて、足元は黄色で上はピンクと素晴らしい景観が広がっています。
みやっちさんも楽しそうに撮影をしていて微笑ましい。
朝8時台であれば人もまだまばらで歩きやすいです、松田山を歩くときは早朝が良いんじゃないかなと思います。
麓を見ると地元の人なのかな、散歩がてらカメラだけを抱えた人と農作物を運ぶ人たちの往来が。
人々の生活に根差した地元の山っていう感じがしていい所です。
ここは人の手が入った里山で、散歩する人も多いのが良い所なんだろうな。百名山的な秘境の山とは正反対の、生活が根付いた山。
河津桜の新緑は餅を包む柔らかい葉にできそう……落ち着いた上品な鶯色を浮かべています。
松田山は展望台のような一面もあり、小田原方面の開けた眺望も特徴的。
河津桜と菜の花を楽しみながら時折現れる小田原方面の景色を楽しみましょう。
開拓しやすそうな平地が広がってるので、小田原に城を築いてそこを発展させたのもわかるなぁ……。
目の前の川の向こう側で小田原征伐してたんだなぁ……。
歴史上で好きなイベントNo.1が小田原征伐、思いをはせながら前を見るとアスレチックに桜、子供たちの遊ぶ声が聞こえます。いつの間にか上の駐車場から子供たちが降りてきていたようです。
小田原征伐はいいよなぁ、氏政はあそこで素直に京都に行っておけばよかったのに……。
アスレチック付近に登ると冒頭の新松田を走る線路が見えるスポットにやってきます、ちょうど桜の額のようになっているので探してみてください。
新春の河津桜は葉っぱも美しい、桜餅みたいな色におなかも空いてきた……。
松田山で桜を楽しみ、高松山に向かいましょうという所でメジロを発見しました。
ちょうど本日持っていたカメラがD7200+18-300㎜という便利ズーム、これはメジロを撮影するしかない!!!
ということで桜メジロに挑戦しましたが見事にメジロをゲットすることが出来ました!!!
野鳥撮影は成功した時の喜びが大きいから、そういう意味でハンティング感がありますね。釣りに近い感覚だったのではまる人の気持ちが少しわかったよ。
ウメ+メジロでウメジローはなんとなく聞いたことがあったんだけど河津桜でメジロは個人的には初めて。
でもピンクの花に鶯色のボディは合いますねぇ、春の鳥としてこんなにかわいいのを見ちゃうとハマる人の気持ちが察せる。
かわいい以上に……「ここに!ここに来い!ここだ!こっち向け!!!」みたいなのが凄い楽しかった笑
午前8時40分、高松山へ向けて出発。
松田山を後にして高松山に向かいましょう、松田山に走る小さな線路を辿っていくと高松山へと向かう道が現れます。
最明寺史跡公園をまずは目指すといいみたいです。看板の一番上に最明寺/第六天/高松山って書いてあるもんね。
最明寺史跡公園から高松山へ
松田山の北側に抜ける道、低山ならではの暗ーい雑木林の間を抜けていきます。
登山道はすぐに林道に合流し目の前には畑と富士山といった牧歌的な光景が現れる、これぞ里山歩き。
里山歩きの良い所はその地域の生活の息吹を感じれること、都市部に住んでいる身からすると田舎に旅行しに来たような感覚を強く感じることが出来て楽しいのです。
ミカン畑のど真ん中に富士山が座ってるんですけども、この辺で生活している人は毎日あんな立派な富士山が見れるんだなぁ……、と思いを馳せます。
俺が子供の頃は十勝幌尻岳と東大雪のウペペサンケ山しか見えなかった……。
このルートの難点は看板が少しわかりにくいのでGPSがあるといいかな、という所。
登山道じゃなくて車道とか生活道が入り乱れているので、どの道を辿ると正しく高松山へ行けるのかわかりにくいのです。
この看板、高松山が描かれているのは上から三番目……、わかりにくい!!
午前9時35分、最明寺史跡公園。
最明寺史跡公園の事務所前にやってきました、いろいろお土産が売っている不思議な事務所です。
登山者はこの建物の前を通り公園を突き抜けて歩いていくこととなります。
木彫りのフクロウが登山者を見ている。
奇麗に整備された公園の中を抜けて鬱蒼と茂る森の中へ道は続くよ。
公園の裏手も里山です、杉と南関東ならではの低木が生い茂る森を抜けると山間の集落に。
ここが凄く迷いやすいポイントで、交差点的な場所でどっちに進めばいいのかがわかりにくくなります、とりあえずGPSを開くことをお勧めします。
看板を探すと第六天って書いてある看板があるので、それに従って歩いていきましょう。
この看板も交差点じゃなくてそこから少し進んだところに置いてあるのがわかりにくい、気を付けて。
集落沿いの林道を登っていくと見晴らしのいい眺望スポットに、富士山が良く見える場所に家を作ってるなぁ……。
畑脇に打ち捨てられた軽トラ、里山に行くとこの景色よく見ますよね。現代の日本の田舎の景色というか、過去を今に伝える景色という感じがして僕はとても好き。
昔はこれの荷台に子供たちを乗せておっちゃんが走っていたかもしれないじゃん、そういう青春や牧歌的な時代を想像するのが楽しいのよ。
午前10時30分、はなじょろ道入り口。
高松山はなじょろ道の入り口にやってきました、偉く長い林道を歩き続けてようやく登山道に合流といった感じです。
午前11時30分、高松山山頂。
はなじょろ道から何もない道をただひたすらに登り続けたら……1時間。
高松山山頂に着いてしまいました、この1時間何もなかったのか!?と聞かれると「何もなかった」と答えるしかない、写真を見返しても杉林をひたすら歩いている様子しかないのです、恐ろしい。
というわけで高松山山頂ですが富士山が奇麗見えますわ……。
とりわけ感動的な何かがあるわけではなく、今回の登山のメインは松田山の桜と集落歩きといっても良いのではないだろうか。
高松山の登山道は一言でいうと「過剰なほど整備されている」ですね、階段が凄くしっかりと整備されているのでまず迷うことはないんじゃないかっていう道です。
膝に来るんだよなこの階段。
高松山の山頂から30分ほど、ビリ堂に到着しました。ここはかわいいお地蔵さんが置いてある休憩スポットでしたよ。
かけてある霧吹きはヒル下がりのジョニー的な対ヒル用スプレーでした。
新東名高速道路建築現場の眺望は素晴らしい
午後12時20分、高松山展望台
ビリ堂から20分ほど進むと展望台に到着しました、この展望台なんでも高速道路整備工事の一環で作られたらしいです。
登山時点では新東名高速道路をこの辺に作るということで山を削っていたんですね。
その一環でハイキングコースにこのような展望台が出来ていたということです。
ちょっと面白かったのはこの展望台の説明、ユーモアがあって良いな。
僕も仕事のチャットで画像で会話みたいなことするけど、こういう茶目っ気のあるセンス好き。
展望台から見る富士山、この辺に新東名が通るのか……、富士山の眺めが良い高速道路になりそうですね。
高松山から山北に抜ける道は結構景色がいいのです、目の前にあるこんもりとした高台みたいなのが印象的、あの山頂地図で見るとどこかの会社の立派な建物があるんだぜ。遠景には小田原に向かって箱根の山が沈み込んでいくような特徴的な地形が見えます。
目の前のこんもりとした山の向こう側に大雄山線があって、裾野の上には明神ヶ岳がある。その向こう側は箱根って考えるとわくわくする景色だなここは……。
展望台からは工事現場脇の道を歩いて集落へと降り立ちます。
里町歩きと山北健康福祉センター
集落に降りたらあとは山北の駅に向かって歩くのみなのですが、冬の時期にこの辺を歩いていると農家のミカンが売っていたりするんですね。
たまたまみかんをいただくことができたのでいただいたのですが……、これがめちゃくちゃおいしかった~。
関東のお庭にはよく柑橘が実っているけど、食べてみればやっぱりおいしいんだなぁと感心しました。
帰り道に川西屋酒造の蔵の前を通りました、この日は購入しなかったんだけど丹沢山……これは今となっては絶対に購入したいお酒です。丹沢の名を冠したお酒ですからね、丹沢主脈縦走とかそういうのを楽しんだその夜に飲んだりしたら最高に楽しい気持ちなれると思うんだよなぁ。
山の麓で入る風呂、山の名を冠した地酒……こういうのを今後はもっと楽しんでいかないとね。と改めて思いましたよ僕は。
下山後は山北町健康福祉センターの温泉に行くことにしました、松田山から高松山って下山後に温泉があるんですよ……これめっちゃいいでしょ?丹沢周辺の低山ってやっぱり温泉に恵まれてるなと思います。
温泉は2時間で400円なんですけど、すごい立派なお風呂に入れます、豪華ホテルの大浴場って感じなので満足度は抜群!
大月周辺に比べるとお風呂の数が多いなと思うこのエリア、大雄山から箱根に降りても風呂に入れるし丹沢も温泉ちゃんとあるし、風呂には恵まれてるよなぁ……。
下山後は山北から松田へ移動、そこから小田急線で帰ることにします。
山北は御殿場線なのでこの時は切符を購入しました、切符で帰るってノスタルジーにあふれてていいよなぁ~。
早朝の松田山から高松山へ、そして山北町に下りて温泉を楽しんだ僕たちは御殿場線で帰路に……。
何とも充実した早春の花見登山でした、結構な距離を歩くことができて運動量的にも満足感は十分。
ハイキングが大好きですという人にはこの時期の花見登山ではかなりお勧めなコースかな。
人生いつも冬山に行けるわけではないので、近場の低山で楽しむ時期が来たときはぜひこの松田山花見登山を楽しんでみてほしいです。
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