【関東】幕山、湯河原を彩る白梅と紅梅、春の訪れを告げる湯河原梅林と穏やかな低山を歩く旅

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2016年2月27日、神奈川県は湯河原にある幕山に行ってきました。
湯河原は幕山公園にある湯河原梅林の裏手にある標高625mの低山となります。
関東では春の訪れを告げる梅。

湯河原では幕山の山麓に植えられた4千本の白梅・紅梅が一斉に開花し。
山の斜面が白とピンクに彩られる色彩と甘い梅の香りに包まれます。
関東で梅見をするのであれば筑波山・曽我・宝登山・榛名など様々なスポットがありますが

今回は海と温泉の町湯河原にある幕山に向かいます。
標高も低くハイキングには最適なこの山、梅を楽しんだあとはだだっ広い山頂で
鍋を食べながら真鶴半島を一望する展望得るという贅沢な時間を味わうことができます。
春の始まりを告げる梅を求めて、東海道の旅の始まりです。

春の訪れを告げるものは幾つもあれど、花ほど分かりやすいものは早々無い。
誰しもがそれを視界に収めれば春の暖かい陽気を感じ、季節の移り変わりに想いを馳せる。
桜が日本を象徴する一大イベントであるように、梅とて冬と春をつなぐ重要な記号を担っているのでは無いだろうか。

そんなことを考えつつ白梅の香りを味わいながら、空に向けてカメラを掲げ梅を撮る。
ほんのりと赤く色づいた可憐な花々を見つめながら、春を切り取る作業に没頭する。

梅にも様々な種類があるというのは知る由もなく。
湯河原梅林では白赤緑と様々な色に染め上げられた園芸品種の梅が並んでいる。
陽光の中で目を細めれば枝に白い粒が輝くようにして実り、そして芳しい香りを感じさせる。
一年の春の始まりは梅から始まる、今年も梅を見ることができたという満足感が
僕の心の中に芽生え始めていた。

今回の登山は非常に初心者向けで、登山客でなくても楽しめるような場所となります。
辛くない、早い、楽しめるの3条件を満たした素晴らしい山【幕山】。
春の始まりとなるこの季節に最も輝く山の一つと言えるでしょう。
交通費自体もそこまでかかるわけではなく、小田急線を利用すればとてもリーズナブルです。
今回のアクセスとコースタイムは以下の感じです

アクセスと入場料

【電車】新宿→小田原 小田急線利用880円
【電車】小田原→湯河原 JR線利用320円
【バス】湯河原駅→湯河原梅林 260円
【入場料】200円

新宿から交通費往復と入園料を含めると合計で3120円になります。
ちなみに入場料の支払いまで全てsuicaで対応可能です、すげー!
今回のコースタイム

湯河原梅林9:30-10:40→幕山登山開始10:50→幕山山頂11:30-12:35→
南郷山大石ヶ平分岐12:50→山の神13:40→湯河原梅林14:40

梅をかなりじっくり見ているのでめちゃくちゃ時間をかけています。
梅の写真とかを撮らなければ午後1時には下山できるのではないでしょうか??
今回は梅見と梅の花を撮影することをメインにした登山なので、
湯河原梅林のみで話が終わる勢いでした、ていうか湯河原梅林以外に行ってません。


午前8時30分、小田原。
小田急線を出るところから今日の1日が始まるといっても過言ではない。
JRだと1900円近くする道程を1300円に押さえてくれる小田急線、私鉄って素晴らしい。
小田原駅でJR線に乗り継ぎ湯河原を目指す、本日の目的地は湯河原梅林と、その裏手にある幕山だ。


午前8時55分、湯河原駅で電車を降りると目の前には湯河原梅林の看板。
今は湯河原梅林【梅の宴】期間中ということで、否応なしに胸が高まります。
花見って桜じゃなくても気分が盛り上がるものです。


湯河原梅林行きの電車は梅の宴期間中は臨時便も出ているため、
午前9時付近に来ても問題なく乗車することができます。
運転手いわく10時くらいになると人が溢れてしまうので、九時くらいに来るのが良いとのこと。
期間中車で来ることも可能ですが、朝8時とかに来ておかないと渋滞で梅林までとんでもない時間がかかってしまいます。

湯河原梅林を訪れる場合はバスが一番良い選択肢でしょう。
ちなみにバスですがSuica使用可能です。


湯河原梅林に到着するとすでに長蛇の列、入場券は200円、Suicaが利用可能です。
バスから続いてSuica使えるので、3000円くらいチャージすれば湯河原で困ることはない。


SuicaアピールでSuicaペンギンが梅林に、違和感ありまくりです。


午前9時35分、湯河原梅林に入園。
ピンクの旗が良いですね、地図や由縁を読みながら散策を楽しめそうです。


上を見上げれば本日登る幕山が見えます、どっしりと構えている、斜面が結構岩っぽい。
そして麓に広がる梅林はすでに満開といったところ、良い時期に来ました。


梅の宴期間中は臨時トイレが駐車場に配置されていたりしますが、
梅林内部にもこのように立派なトイレが設置されています。
山頂にはなにもないので用を足すならここでしっかりとしましょう。


すでに満開の梅、出迎えから非常に派手ですね、赤と白とピンクの種類があるようです。
今日は花を撮りまくるために来たのでテンションが上がります。


入り口からすでに梅の嵐、咲いたばかりの可愛らしい梅が僕を迎えてくれます。


様々な園芸品主か植えられた梅園ですが、白梅が比較的多い感じです。



あまーい香りが漂います、白梅の香りは心地が良い。

湯河原梅林では梅ソフトが売っているとの事でしたが、無事に出発前にゲット。
いろんな味のソフトクリームを食べてきましたが、これはバニラに次ぐ王道な味でした。
湯河原梅林に行くのであれば是非食べていただきたい味です。


上を見れば見事な三角形の幕山、これから山頂まで登っていきます。
幕山は標高も低いので運動が苦手な方や、初心者を連れてくるのにはちょうど良いかも。
僕はこの日奥さんと二人で歩いていますが、ほどよい距離でした。


湯河原梅林の入り口には立派な石碑がおいてあります、そして隣には


幕山登山口、幕山登山道は左右に展開しており、どちらから登っても周回で帰ることが可能、
今回は会場に入ったらひたすら右に進むコースで登ることにしました、反時計回り周回ですね。
帰りは大石ヶ平側からになります。


春の陽気に梅、定番だけど気分は最高です。
午前10時にもなれば梅見客が大分登ってきました、休日はツアーの団体登山者がいるので注意。


しばらく白梅を撮り続けます、どうすればよく撮れるのか試行錯誤。
この日はTAMRON SP 45mm F1.8という単焦点レンズのみで撮影しています。
最短撮影距離が0.29mと被写体に思い切り近づくことが可能なのですが、
近づくことができるだけでマクロには及ばないと痛感。



桜の写真では少し赤身が強くなるホワイトバランスで撮影し、
画面全体をほんのりピンクにする手法があるらしい。
梅でも適用が出来るのではないかと思いましたが、なかなかうまくいかず。


逆光で撮影したりできる工夫はしましたが不完全燃焼。
やはり上手い人と一緒に来るか、本を見ながら同じ写真を撮る努力が必要なようです。
梅の品種のなかには枝が上を向かないものもありました、
こちらの花は少し緑がかっていたのか印象的、カリカリ梅はちみつ味を彷彿とさせるぜ。


梅林の中を登山道目指して着々と上がっていきます、梅を見ながら登ると以外と寒くて驚く。


途中椿の花が僕らを迎えてくれました。
椿は開いたものよりはこれくらいのつぼみの方が綺麗かもしれない。


幕山中腹にあった壁にはフリークライミングの方々らしき人がいました、
ここはクライミングのスポットにもなっているんですね。


結構高い壁上ってる…、ザイルで繋がれていたとしても僕には出来そうにありません。
梅林を登り梅の花もなくなってきました、梅林の右端に来た感じですね。


青空と梅は清涼感かあるぜ…。


梅ダッフィーはとてもかわいい、人形を一つ持っておくと楽しみが広がりますね。
何かお気に入りの人形があれば持っていくと写真がはかどります。


梅林最高地点からみる梅林、一面ピンクとはいかないところが梅でしょうかね。
やはり下から見上げた方が綺麗です。


梅林に一時間近く滞在し、十分前半戦を楽しんだ僕らは登山道へログイン。
本日の登山プレイボール、基本的にはすぐに終わると考えていましたが意外に長い。

基本的には梅の時期は梅以外何もないので、
楽しむものも特になく山道を登り続ける感じになります。
回りに登山客が多すぎて飽きることは全くなかったけど。


軽く登山渋滞を起こすくらい人で溢れていました、ツアー客が凄い人数なもので。
幕山から大体一時間程度登ると大体山頂付近に到着です。
僕らは40分でしたが、どんなに苦労しても1時間を見積もれば問題ないでしょう。


この看板が見えたらゴールはすぐそこです、ルート分岐的には近道に行くのが正解です。

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山頂付近からは凄い人の声が聞こえる…、座れる場所あるのかな…


午前11時30分、幕山山頂。
山頂から後ろをみると真鶴湾と湯河原の町がきれいに見えます、
しかし空が霞んでいるので遠くまでは見えず。
幕山からは海と伊豆半島位しか見えないので、霞んでいるくらいがちょうど良いかもしれない。
山頂は予想通り人でごった返していました。
バスの中8割は登山客でしたが、やはりこのような結果に…。


手短に山頂碑を撮影、人が多くてふざけた写真を撮る場合ではありませんでした、無念。


やることを終えたら早速ご飯の支度にかかります。
山頂が低いことと人が多いのは予測していたので、
端から昼飯にすべてをかけていたのは正解だったようだ。
本日はすき焼きを作ります。


先ずはフライパンで味付けをしておいた鶏肉を炒めます、
すき焼きだけど鶏肉なのは気にしない。
味付けはめんつゆと生姜とみりんにしました、一晩浸けておいたので味は染みてるはずだ。


ある程度焼けたら野菜を上から乗せ、水とすき焼きのタレを入れてアルミホイルで蓋をします。
後は待っているだけで完成、超簡単調理です。
簡単にできて美味しいから良いよね鍋は。


アルミホイルをめくるとこのような感じですき焼きが完成でした、
山頂で食べるすき焼きは最高だぜ!!
この時期か秋でなければ出来ないのでとてもおすすめです。
豆腐などもどんどん突っ込み楽しみましたが、二人分より遥かに多い量を作ってしまい

食べきる頃には体力の限界を迎えていました、山の上ではちょっと少ないくらいが適量かな。
ちなみにこの日僕ら以外だと、山頂で網焼きをしていたパーティーがいました、
イカとか干物焼いてて凄かった…、酒盛りしてたんだろうか?
食事を終えて食器を綺麗に拭き取り現場を綺麗に掃除して出発、山に残すのは足跡だけの精神。


正午12時40分、食事を終えて休憩も十分に取ったら下山開始。
ピストンで戻るのもつまらないということで大石ヶ平を経由して周回で帰ることにしました。


山頂からだと南郷燦に向かう標識に沿ってまずは歩きます、いきなり下り開始で驚く。


アオキとかは生えてるけど年中みるのでいまいち…。
サバイバル動画界で有名なカメ五郎氏がよく食べてるけどうまいのかこれ??


しばらく進むと南郷山と大石ヶ平の分岐が出現します、ここを指導標に従い左側に向かう。
しばらくつまらない道が続きます。


しばらく笹の中、時おり動物の獣道があるのだかカモシカかシカかな??


南郷山と大石ヶ平分岐から約40分で歩道が見えてきました。
ここまで来れば登山道は終わったも同然。


後は湯河原梅林までの1500mを歩くのみ、すべて舗装路なので安心ですね。


何故か橋と道が平行していたが橋をチョイス、川に三本も道を通すなんて無計画な…。


午後1時40分、山の神到着。
午後2時前に舗装路歩けるなんて幸せです。
今日は重い鍋道具持って歩いていたので結構疲れました。


杉花粉を大量に出しているだろう杉林の中を歩きます。
今日は大量のティッシュと点鼻薬で武装していたのでなんとか鼻水地獄は免れました。
この時期の里山でポケットティッシュが無いことと点鼻薬が無いことは撤退を意味します。


川沿いに沿って湯河原梅林の端まで戻ってきました。
驚いたのはみなさん端までは一応歩くんですね。


梅林の端に向かっては椿が植えられていたようです、皆これ見ながら歩いていた模様。
椿も様々な模様の品種が植えられていました、ボタンと見間違う品種もたくさん。


椿と言えば赤いイメージですが、湯河原梅林ではピンクや白の椿か目立ちました。
まだら模様なんてのもあったりして。
椿も見ていて飽きませんし、被写体探すと結構楽しめます。


梅林端には河川敷もあり、子供達が遊んでいました。
家族連れってこういうところに来るのね、企画するお父さんが大変そうだ。


ようやく朝と似た景色が広がる場所まで帰ってきましたよ、昼が昼なだけに結構長かった。
水辺の周辺は入り口と違って紅梅が多いのが特徴でした、
池を囲んで絵になるようにしてるんだろうね。
記念撮影スポットだったので奥さんと写真を撮影したり他人の写真とったりして過ごします。


行きではあまり撮れなかった紅梅をここでたくさん撮ろうということになりました。
相変わらず近づいてボカすしか表現の幅がありません。


逆光でとると花弁の重なりがきれいだったり。
花単体で撮る以外のボキャブラリーの構築が早急に必要ですね。
花撮る人ならかなり嬉しいコンディションだっただけに自分の不勉強さに後悔したぜ…。


いっていても仕方ないのでひたすら梅の景色を切り取っていきます。
やはり明るめがきれいにとれるような…?


午後2時をとうに越えて、下山客で溢れている園内。
この時間に見に来る方々もいました、雲も出始めたからなるべく早いほうがいいのかなと思うけども。


梅林の看板にマスコットキャラ発見、昨今のゆるキャラブームに乗らない正統派なやつでした。
頭から煙が上がってないのが意外、温泉地じゃないんかここ。


梅林の出店エリアまで戻ると朝とは違い、大勢の客で賑わいを見せています。
皆ガンガン飲んでるな!!


こんな魅力的なコーナーがあれば酒を飲むのも頷ける、俺も酒盛りして帰りたい。
他にも地産の名物がたくさん売り出されていました。
僕はお昼で大分お腹がふくれていたので遠慮。


梅林から帰ろうとしたときに目の前に現れたのは河津桜、登山者定番の春の刺客です。
この2月27日というのは
梅を見に行くか河津桜を見に行くかこの二択しかないといって過言ではない時期。
僕は梅を選択しましたが予期せぬ誤算でした、
河津のような一面の桜ではありませんが桜が撮れるだけで満足。
梅と桜と心行くまで楽しんだのは間違いがない。

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午後3時湯河原行きのバスに乗り込み駅まで戻ってきた僕ら。
今日はもう満足したということで帰ることに。
温泉道具は持ってきていたのですが、
汗もかいてないから家帰ってゆっくりしようぜと言うことになりました。
たまには早く帰るのも良いことです、1日が長く感じるし。

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午後4時00分、小田原駅。
湯河原を遊びつくした僕らは小田原から再び小田急線に乗り換えて東京への帰路へ…。
湯河原梅林、二人で交通費6000円というリーズナブルな価格でありながら
最高の満足度をプレゼントしてくれました。
やはり春の低山は花があって満足度が高いと再確認。
次は一面の菜の花やカタクリが見たくなってくる1日でした。


春の訪れを告げる春一番が吹く頃、梅も一斉に花を開花させ始めます。
馴染みのない梅見かもしれませんが、白梅の優しく甘い香りを楽しみつつ
食に舌鼓を打ったり、花を心ゆくまで撮影したりするのは最高のレクリエーションです。

もしこの時期どこか外に出るのに迷っているのならば梅を見にいくのは如何でしょう?
梅林であれば出店もあり、美味しい名物に出会えるかもしれません。
もちろん山頂で鍋をしたりして楽しむもの一興です、花の時期は一瞬なので
旬を捉えた際は思い切りそれを楽しんでみたいですね。

湯河原梅林はアクセスも良く幕山も登りやすいため非常にお勧めです。
関東の梅林で迷った方は一度行ってみるのが良いのではないでしょうか?

幕山の地図はこちら

改訂新版	神奈川県の山 (新・分県登山ガイド)

改訂新版 神奈川県の山 (新・分県登山ガイド)

今回の登山で役に立ったアイテム

モンベル(mont-bell) フライパン アルパインフライパン18 1124570

モンベル(mont-bell) フライパン アルパインフライパン18 1124570

今回の登山で初使用したモンベルのフライパン、底の厚さが懸念事項でしたが

全く使用には問題ありませんでした、今後もどしどし使っていきたいと思います。

PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー

PRIMUS(プリムス) P-153 ウルトラバーナー

今回使用したバーナー、火力が強いためすぐに焼けます沸きます、便利。

ジップロック フリーザーバッグ 大 36枚入

ジップロック フリーザーバッグ 大 36枚入

切った具材を持ち運ぶのによし、ゴミを入れるのによし、着替えを入れて圧縮するのによし。

登山の万能アイテムの一つジップロック、これなしで登山は考えられません。

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