2021年4月11日、丹沢の東は宮ケ瀬湖湖畔にある仏果山に行ってきました。
標高は747mということで久々の里山歩きとなりますが、この山は宮ケ瀬湖の景色が良く新緑の時期は胸を張ってお勧めできる山の一つでした。
コースも多く、歩きたい時間に合わせて自在に調整が可能なうえに宮ケ瀬湖に下山すれば巨大ダムの上を歩くアトラクションまで経験できます。
関東近郊で登山を始めましたという人には是非お勧めしたい、高尾山の次位に登ってもいいんじゃない?
丹沢エリアでは大山や塔ノ岳がお勧めされますが、この仏果山もかなり良い山です。
今回は久々の登山、たっぷり歩きたいということで経ヶ岳経由仏果山から高取山へ向かい宮ケ瀬湖へ降りるというロングコースを選択。
スタートから新緑が輝き、稜線は萌黄色に染まる……春のさわやかな空気が流れる里山歩きを存分に楽しんできました。
GWくらいまでは新緑が楽しめる低山なので、春先の登山で迷った時は是非候補に挙げてみてください。
それではいってみましょう、春の新緑を楽しむ仏果山の休日です!
仏果山登山について
低山となるのでお勧めの時期は冬から春にかけて、紅葉の時期と新緑の時期がお勧めになるかと思います。
ヒルが出るということなので、暑い時期はお勧めは出来ません。
眺望は仏果山山頂と高取山山頂の展望台から見える丹沢の景色と、宮ケ瀬湖側の稜線をたどった先で見える宮ケ瀬湖。
それ以外では眺望は期待できず、基本樹林帯を楽しむ山ということになります。
鎖場などはありません、宮ケ瀬湖に降りる場合は最後の下りが強烈な下りなので転ばないように注意してください。
ダムにそのまま落ちそうな勢いで急です。
仏果山登山の概要
朗らかな陽気の神奈川の田舎へ
2021年4月11日午後12時20分、仏果山山頂。
こんにちはRedsugarです、今日は春の山にやってきました。
丹沢東端に位置する仏果山、本厚木駅からバスでアクセスして歩ける新緑の美しい山です。
山桜が終わってしまった季節に来たのですが、逆に新緑がきらきらと輝く良い時期でした。
瑞々しい光が登山道を照らし木漏れ日に癒される……そんなリラクゼーションな休日を存分に楽しむ、今日はそんな登山を皆さんと一緒に楽しんでいってみたいと思います。
午前7時30分、本厚木駅。
春の登山で里山に行く場合は車よりも電車がお勧め、仏果山もそんな例にもれず本厚木駅からバスでアクセスし別の登山口に下山するのがとても楽しい山でした。
地味に初めて本厚木に降りたんですけど、ハンマー投げの銅像の印象が凄い。
午前8時12分、半僧坊前バス停。
本厚木を出発したバスがスタート地点に到着したのは午前8時を回ったころ、一緒に降りたのは2人の登山客のみでした。
まだ朝は肌寒い4月でしたが、買ったばかりのウインドブレーカーを仕舞って登山の準備を整えます。
バスを降りて真正面にあるのは勝楽寺、結構立派なお寺で参拝したいなと思わせてくれます。
案内に従って進みますがここで注意点は勝楽寺の手前の陸橋の部分に案内板があること、勝楽寺まで行くのは間違い。
陸橋を渡りバスできた道を少し戻っていきます、写真の奥にある青看板の奥の藪が登山口方面。
朝の穏やかな田舎町を歩くこの感じ、好きだなぁ。
午前8時30分、道ノ入沢。
経ヶ岳への登山口はこの道ノ入沢という場所になります、少しあれた林道を進んでいくと登山届を出すポストが現れるので心配せずに進みましょう。
癒しの新緑、春の山へ
登山ポストの上にはかわいらしい森の妖精みたいなオブジェが、心が癒される。
低山らしい癒しがここにはある。
経ヶ岳登山道に入ると新緑が出迎えてくれます、堰堤をいくつも越えながら木漏れ日の登山道を歩きます。
森林浴が非常に気持ちよくストレスが抜けていく……。
経ヶ岳登山道は整備が行き届いているため荒れた部分は無し、新緑ハイクに集中できます。
しばらく歩くとご覧のような展望台に到着します、この仏果山はいたるところに休憩所が設けられていて、関東ふれあいの道としてハイキングコースがしっかりと整備されている感じ。
定期的に休憩が出来るので慣れてない人でも楽しんで歩けると思う。
半原越に向かって杉林をつづら折りに登り続けます、杉林って花粉症が気になるのですが僕は山ではあんまり症状出ないんですよね……。
地面が土であるっていうのがやっぱり関係しているのかな?
静謐な杉林を歩くと自分の息遣いだけが聞こえて集中力が研ぎ澄まされます。
一旦車道に出ますが、目の前に登山口があるのでそのまま進みましょう。
標高が上がると杉の根で登山道が覆われた道に出ます、高尾山とかにもあるんだけどこの杉の列柱の間を抜けていくのは「ザ・低山」という趣があって良いですよ。
久々の登山なので身体が喜びを上げているのがわかる、最 The 高。
午前10時05分、経ヶ岳山頂。
杉林を登り続けていたら経ヶ岳山頂に、リズムに乗って歩いていたら到着してしまいました。
経ヶ岳山頂は仏果山山頂に比べると人がいなくて静かです、展望は丹沢方面が少し見えるくらい、控えめな山頂。
経ヶ岳からは丹沢方面が見えます、丹沢山と蛭ヶ岳が見えていると思うんだけど……久しぶりで分からない。
経ヶ岳山頂から仏果山方面に行くと経岩というスポットがあります。
説明を読むとこの経岩は弘法大師に関係があるそうですが、戦国時代後北条家の武士たちが武田家との戦いに敗れたのちここまで命からがら逃げてきたはいいものの、眼下に見える法輪堂を見ると槍が立てかけていたため、武田家に先回りされたと勘違いし自害したという伝説があるそうです。
ちなみにその槍、収穫済みのトウモロコシを干していたものだったということで、その後この地域ではトウモロコシが作られなくなったとか。
疲れてると幻覚見るのはわかる、俺も皇海山で見たもん、イマジナリー山小屋。
経岩を通過するといったん下りに、ここはちょっと道が滑りやすいので転ばないように注意です。
まだ新緑が芽吹き始めたくらいの仏果山の稜線を進みます。
ここでようやく後ろから登山客の方が一人。
午前10時30分、半原越到着。
半原越についてみるとバイクの方々が、ここツーリングのコースなんですね……。
アマチュア無線の方などもいて意外な盛り上がりを見せていました。
新緑輝く旬の仏果山
半原越から再び登山道にログインします、杉林の列柱が並ぶ登山道を進むと途中リッチランドというキャンプ場?へと降りる分岐が現れます、地図上ではこのリッチランド……風呂に入れるということだが本当なんだろうか?
下山して風呂に入れれば最高ですわ……、今日は風呂に入る予定ないのだけが悲しい。
この仏果山、下山後の温泉が少し困るところです。
今回のコースでは下山後測風呂ということが出来ないので、バスを利用して温泉まで行く必要があります。
僕は早く家に帰らないといけないので温泉とご飯はパスして登山だけをいただくことにしました。
新緑が至る所に芽吹く仏果山、春紅葉というような黄色や赤の新芽もたくさん。
しばらくすると革籠石山というピークに向かうための階段が現れます、この階段が凄いの、これでもかっていうくらい階段がずーっと上まで続きます。
階段を上り続けていくと新緑がどんどん奇麗になっていきます、周りを見渡しながらゆっくりと歩く。
午前11時15分、革籠石山到着。
仏果山前のピークに到着しました、ここから先は稜線歩きという感じで結構細い尾根道をたどることに。
特に休憩スポットはありません、ミツバツツジが結構咲いててきれいですよこのあたり。
尾根に出ると所々いい景色が見え始めます、眼下に宮ケ瀬湖の端っこが少しだけ見える!
仏果山の手前、最後の登りですがここは一応鎖の柵が用意されています、使わなくても登れる感じではある。
ここはあたりが開けていて、本厚木方面と丹沢方面が一望できるスポットになります。
ツツジが咲いているところも多くていい尾根道だなと。
午前11時55分、仏果山山頂。
登りを越えると仏果山山頂です、山頂は大人しい樹林の中ですが鉄製の展望台が立てられています。
山頂に着くと仏果山登山口側から登ってきたであろう人々で賑わっていました。
仏果山だからなんか果物持っていくか……、ということでオレンジを持ってきたり。
山で食べる柑橘って一段と美味しく感じます、これからは夏の時期になるので凍らせたパインとサイダーを水筒に入れて持ってきたりすると非常においしかったり。
山での食事も最近はあっさりしている当ブログ、オレンジとパンでティータイムみたいな時間を過ごしたらあたりを散策してみることに。
ミカンやオレンジは水分補給もできるし美味しいし、冬シーズンは風情も感じれてお勧めですよ。
展望台に登ってみると丹沢方面を一望する景観、一応宮ケ瀬湖も見えるけど……もうちょっと目の前で見たいな。
横浜方面も見えるのですが、春霞がやや強くみなとみらいのビルとかはうっすらとしか見えません。
というか関東って本当に平坦だなぁ……。
展望台はこんな感じ、リアルな高さなので登ると怖い人もいるかも……。
結構揺れるので注意してね。
展望台でのんびりと奥さんと電話をしたりしていたらあっという間に時間が経ってしまいました。
宮ケ瀬湖に行かないと帰りが遅くなってしまうので次の高取山へと向かうことにしましょう。
仏果山山頂のお地蔵さんに手を合わせて無事を願って次の山へ!
宮ケ瀬湖の大展望と春の丹沢
ここで気をつけたいのは高取山に行くには経ヶ岳方面に少し戻る必要があるということ。
山頂から半原バス停に直接降りれるコースがあるのですが、そちらに行くと宮ケ瀬湖ダムには降りれません。
午後1時15分、高取山山頂。
仏果山から歩くこと30分ほどで高取山に到着します、ここにも展望台はあるんだけど景色があまり変わらないと思いスルー。
山頂は東側の横浜方面の展望が良かったです、丹沢側は見えません。
新緑がキラキラ輝く登山道を宮ケ瀬湖に向かって歩き続けます。
山コンみたいなやつで大学生がキャッキャしてたんですけど、甘酸っぱい青春風景を見て気力が回復しました。
高取山から再び30分ほど、杉林の尾根道を徐々に下りながら北上してゆくと写真のような樹林の奥にベンチが置かれた場所を見つけることになるかと思います。
ここが宮ケ瀬湖の展望台です。
午後1時50分、宮ケ瀬湖展望台。
本日一番見たかった景色、尾根から見る宮ケ瀬湖の展望にやってきました!
仏果山自体の展望よりもこのダム湖を見下ろす景色が見たかったんですよね、開放感抜群です!
ここで休憩したいところですが、頭上の送電線がなんかバチバチ言っててちょっと怖い!
写真にも写っている送電線からたまになんか……バチバチ音が聞こえるような……?
いや、でも景色がいいから写真は撮りたいな、三脚が避雷針の役割にならないことを祈りたい。
宮ケ瀬湖はそんなに大きくはないんですけど東丹沢の水をためたエメラルドグリーンのダム湖が広がっています。
宮ケ瀬湖の展望台を越えると急速な勢いで道は下山フェーズに移行します。
それまでの下り方が嘘だったんじゃないかというくらい急に降る、さすがに俺もびっくり、おむすびみたいに転がったらダムまで行くんじゃない……?というくらい急な場所も一部ありました。
写真で言うと二枚目と三枚目の間の区間が凄い急、子供は多分歩けないと思うから注意してください。
午後2時30分、宮ケ瀬湖ダム。
ダムに降りてきたら登山者が……全然いません、観光客と自転車勢がほとんどでした。
2021年は宮ケ瀬湖ダムは営業していないため、トイレの貸し出しのみ、いろいろ乗り物に乗れるはずだったのですが当てが外れてしまいました。
仕方がないから徒歩で半原バス停を目指すことになります。
上から見たときはそんなに大きくないダムだなぁと思っていたのですが、間近で見るとやっぱり大きい。
ダムの上を歩きながら下流の放流口とかを見ると……怖いわアレ。
あれ身近に見てる人いたけど絶対怖いでしょ、万が一落ちたら絶体死ぬじゃんあんなの!
憾満ヶ淵下流の用水路みたいな恐ろしさがある……、水場ってやっぱり苦手だわ……(汗
午後3時5分、半原バス停。
ダムを後にした僕は半原バス停まで徒歩で向かいます、大体30分くらいで半原バス停でしょうか。
山沿いに作られた住宅街を通っていくのですが、これがいい感じにのんびりとした昭和な雰囲気があって良い所でした。
半原バス停には3台ほどバスが停車しており、本厚木行のバスの本数も多いため少し遅くなってもちゃんと帰れるという安心感があります。
本厚木駅に到着したらそのまま電車に乗っておうちへ……、ご飯食べたり温泉に行きたかったんですけどこの日は出来ず。
駅前で奥さんと子供へのお土産を購入して電車に駆け込み、そのまま気を失ったら新宿に到着していました。
思えば6時間も山を歩いたのって結構久々だったので疲れていたんでしょう。
久々の登山で心身ともに良い疲れ方をできました、おかげで当日は本当にぐっすり眠れました。
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