2018年9月28日、長野県は中央アルプス木曽駒ヶ岳に行ってきました、標高は2,956mの山です。
木曽駒ヶ岳紅葉登山、行きたかったんですよねずーっと。
中々機会に恵まれることがなく、雪が降らない時期に歩いた中央アルプスって前回の雨の空木岳とか……。
コンディションが良い状況で無雪期の木曽駒ヶ岳を見たことがなかったこともあり今回は紅葉のベストシーズン、かつ快晴ということで張り切って山を登っていきたいと思います。
紅葉の木曽駒ヶ岳
アクセス難易度が低く登山の対象としても手軽に絶景を楽しめる木曽駒ヶ岳ですが、紅葉時期はハイシーズンの一つとして非常に多くの観光客の方々でにぎわいます。
多くの登山者は木曽駒ヶ岳山頂とロープウェイ山頂駅を行き来するのですが、今回は将棋頭方面へと足を延ばし木曽駒ヶ岳をぐるりと周回するコースを楽しみます。
高層湿原や水のイメージがあまりない中央アルプスですが、今回のルートでは風光明媚な湿地や雄大なカール、山肌を流れる小川と木曽駒ヶ岳のより素晴らしい一面を見ることが出来ることが出来るかと思います。
木曽駒ヶ岳紅葉登山について
木曽駒ヶ岳ロープウェイから千畳敷へ
2018年9月28日午前5時30分:駒ヶ岳ロープウェイバス停。
おはようございます、早速早朝の人でごった返した駒ヶ岳ロープウェイからお送りいたします。
木曽駒ヶ岳といえば登山前のこのロープウェイ渋滞、もはや登山シーズン中は当たり前の景色です。
登山を始めて間もない人の場合はびっくりしてしまうというか、登山前にやる気をなくすんじゃないかと心配になる景色です。
早朝5時半では遅いので、シーズン中はやはり朝の4時には駐車場にいなくては厳しいというのがアルプス登山です。
中央アルプスはアクセスがいいけど、それでも深夜運転するのは辛いで。
バスを乗り継ぎロープウェイに登場しさっそく木曽駒ヶ岳山頂駅を目指します、ゴンドラは超満員。
今のご時世だとこれは密ですね……、満員電車ならぬ満員ロープウェイに揺られて雲上の世界へと出荷です。
ロープウェイに乗るときは是非とも窓側を選択したいところです、やっぱり景色がいいから。
道中渓流や山々の状態をつぶさに観察が出来るので飽きません。
ロープウェイを使わないで歩いて登るルートだとどんな景色が広がっているのかなーとか考えると楽しみが広がります。
2018年9月28日午前7時20分:駒ヶ岳ロープウェイ山頂駅。
ロープウェイに揺られて山頂駅に到着しました、快晴です。
登山前にロープウェイ周辺をぶらぶらと散策。
9月ということで木曽駒ヶ岳山頂駅は結構寒いです、池の表面に氷が張るくらいなので明け方は氷点下になるようです。
ロープウェイに上がってくる時間帯ともなれば、薄手の防寒具で十分位なほどに暖かくはなっています。
燦燦と太陽が照り付けるロープウェイ周辺、ひっきりなしにロープウェイが登山客を運んできます。
山肌には黄色い紅葉が目立つ状況、山頂周辺の紅葉は終わっていて中腹付近がピークを迎えているようです。
午前7時30分:登山開始。
駒ヶ岳神社で手を合わせたらさっそく出発と行きましょう。
ロープウェイ山頂駅から千畳敷カールへは良く整備された道が続いています、とっても歩きやすいぞ。
木曽駒ヶ岳は積雪期のみの経験で、積雪期はもちろん道なんて雪の下なので見えません。
観光地化された山ということで、非常に整備が行き届いており多くの登山客の方に楽しんでいただけるような道が出来ています。
剣ヶ池の表面はうっすらと凍結していました、山頂周辺のシーズンは晩秋ということで色味も薄れてきています。
色褪せた草紅葉が広がる千畳敷カール、紅葉シーズンは明け方はそんなに色が美しくないのですが午後の時間帯に入ると色が美しくなる傾向があるので、最初は我慢します。
千畳敷カールをゆっくりと登り続けます、振り返るとわかる道の整備具合。
そして気持ちのいいくらいスコーンと抜けた千畳敷カールの景色、気持ちがいい。
眼下に広がる伊那の街から富士山まで、ぬけの良い眺望が広がります。
同行しているみやっちさんと共に千畳敷カールを登ります。
奇麗な階段が整備されているのでホイホイ登れてしまう。
千畳敷カールの終点近くから見るロープウェイ山頂駅方面です、こうして上から見ると山頂付近には巨大な岩がいくつも聳え立つ厳つい山なんだなというのがわかりますね。
空木岳を歩ているときも思ったんだけど、中央アルプスって南アルプスの距離と体力と、北アルプスの岩場が合わさったようなきつい山なんですよね。
紅葉最盛期の濃ヶ池へ歩く
乗越浄土から木曽駒ヶ岳方面は相変わらず天国のような稜線ですね。
山小屋も多いし手軽にのんびり過ごすということではとても良い場所です。
乗越浄土周辺の景色を楽しみながら木曽駒ヶ岳へと向かいます、宝剣岳方面に行く人はまばら。
三ノ沢岳ってかっこいいけどなかなか行く機会がないというか、どうやって歩きに行こうかと考えてしまいます。
木曽駒に宿泊してゆっくりと撮影を楽しむ登山の時に行ってみようかなぁ。
午前8時30分:中岳山頂。
中継地点の中岳山頂に来ました、本当に手軽に行ける2,925mです。
中岳から見る木曽駒ヶ岳山頂方面、楽しいだけの稜線です。
すでに紅葉は終わり、岩の隙間には氷が張っているような状態でした。
午前8時55分:木曽駒ヶ岳山頂。
中岳から楽しく歩いてきたのですが、気が付けば木曽駒ヶ岳山頂でした。
千畳敷を越えてから先はアップダウンが少なく、多くの人が気軽に楽しめる2,900mクラスの稜線です。
木曽駒ヶ岳山頂と千畳敷を行き来する人が多いのですが、今日の我々はさらに先に進みます。
目的地は濃ヶ池、西駒山荘へとつながる稜線側の稜線が美しく楽しいですよということでやってきたのです。
木曽駒ヶ岳山頂から濃ヶ池を目指して歩き出すとすぐに「いい景色」が現れます。
それまでの木曽駒ヶ岳の景色に比べると岩が鋭い稜線とハイマツから顔を出した巨大な花崗岩……あ、これは中央アルプスっぽい。
ハイマツと花崗岩は空木岳登山の記事でも散々書きましたが、中央アルプスの特徴的な景色です。
西駒山荘側に向かう途中、このような眺望スポットがあったり。
いいですね、眼下の濃ヶ池周辺は真っ黄色です。
花崗岩が白く輝く稜線を進みましょう、思いのほか歩いている人が少ない、いい道なのに。
木曽駒ヶ岳方面を振り返るとご覧のような景色です、伊那前岳を擁する稜線の北側ってそそり立つ壁のような……。
徐々に標高を下げていくと黄色い紅葉が増えてきます、分岐点まで来たら濃ヶ池に向かって折り返しますよ。
濃ヶ池周辺の紅葉は良い、黄色中心だけど思う存分紅葉を楽しめます。
ガスが流れ始めたんですけど、それもまた良い景色を見せてくれます。
伊那前岳の尾根が悪魔のような尾根になってる……。
午前10時20分:濃ヶ池。
到着いたしました、本日の目的地「濃ヶ池」です。
木曽駒ヶ岳のイメージって千畳敷カールや、水のない稜線っていう感じだったんですが、この濃ヶ池周辺は中央アルプスらしくないすごく「アルプスっぽい」景色が広がっています。
ダッフィーもゲットです。
濃ヶ池周辺の景色を思う存分楽しんでみます。
ここは本当に景色が良くて、稜線を歩いてきた人は大体ここで昼食を食べていました、わかる。
紅葉は本当にきれいなので、木曽駒ヶ岳を歩くならここまで足を延ばすのがおすすめですよ。
パノラマショットも撮影してみました、このころは三脚を利用したパノラマ撮影をしていたのですが最近は三脚なくてもパノラマ撮影余裕でできちゃうので技術の進歩を感じます。
伊那前岳を楽しみ下山へ向かう
濃ヶ池で十分休憩という名の撮影を楽しんだので(フィルターですごい時間撮影していた)
今日はもう十分楽しみましたわー!という気分で帰ることにしました。
この濃ヶ池から木曽駒ヶ岳へのルートはこれまでの優しい木曽駒ヶ岳に比べるとちょっと険しいですよ。
途中には水場もあります、中央アルプスって水場がないと思った……けど、このルートは水が豊富なんですね。
中央アルプスのおいしい水を思う存分飲めますよ!
濃ヶ池から木曽駒ヶ岳へと戻ってくるルートのハイライト、みやっちさんも驚いていたのですが、このカールの中を上がっていく道がすさまじく気持ちよいのです。
中央アルプスにこんなに開けて、穏やかで、開放感のある道があったんですね。
いやーこれはすごい……
そんなことを二人でつぶやきながら登っていきます、ここは本当に気持ちがいいので、木曽駒ヶ岳へ来るならぜひ歩いてみてほしい!
これは中岳の手前、乗越浄土方面に向けて戻っていくようなルートになります。
そのまま乗越浄土へと戻って千畳敷カールを降りるのもなぁ……ということで。
この日行きたかったもう一つのピーク、伊那前岳に行くことにしました。
午後1時20分、伊那前岳山頂。
伊那前岳の稜線を進み山頂へ、和合ノ頭からちょっとだけ下ったところにあるのが伊那前岳です。
稜線を歩くうちに雲が出てきて先ほどまで歩いていた稜線を覆い隠します。
登山で絵になる景色といったらこの稜線の左右で天気が変わるような瞬間ではないでしょうか?
西の木曽方面から雲が登ってきて東の紅葉した斜面に大きな影を落としていきます。
伊那前岳方面に向かったのは理由があって、2018年発売の炭酸飲料「南アルプス天然水PEAKER」のCM撮影地だったから。
CMではこの辺で俳優さんが踊ってたんですね、明け方に山小屋を出て朝日とともに踊ったそうな。
和合ノ頭から乗越浄土方面に戻ってきました、やっぱりこの稜線から見る宝剣岳方面の景色は随一良いです。
この稜線は気軽に歩けるので、木曽駒ヶ岳からの帰り道などによることを強くお勧めしたい。
午後1時40分、千畳敷カール下り。
午後になって日差しが黄金色に染まります、それに合わせて紅葉も色濃くなっていました。
朝は色あせた感じがした千畳敷カールも黄色の彩度が上がり美しい状態になっていました。
千畳敷カールを下り上を見上げると……、本当に朝とは全く違う美しい景色が広がっています。
花崗岩の山ってきれいですよね、白い山肌に黄色が映える。
剣ヶ池まで戻ってきました、風もなく静かな水面には逆さ宝剣岳が映し出されています。
木曽駒ヶ岳といえば大体この景色、というくらい定番な光景ですよね。
ロープウェイ乗り場まで戻り後ろを振り向くと……、これもいい景色。
千畳敷カールへと続く道を歩く登山者たちと宝剣岳、ホテルからはずっと見える景色なんでしょうね。
今日は残念ながら日帰り登山ということで、ここで下山ということになりますが
撮影主体で宿泊登山をしてみたいなぁと思うような一幕でした。
下山のロープウェイは登りに比べるとスムーズに搭乗することができます。
そしていつものようにロープウェイに乗るころには山頂はガスに包まれていくのでした……。
下山後は木曽駒ヶ岳といえば定番のこぶしの湯に入浴後は……食事です。
Q.木曽駒ケ岳周辺、もっと言うと駒ケ根エリアの名物といえば??
A.ソースカツ丼
登山をたしなみこのエリアに来たことがある人ならだれもが経験するはず、「帰りは大体ソースカツ」が発動します。
今回選んだお店は「ガロ」さんです、牙狼みたいな名前のお店ですね。
天をさすように並べられた巨大ソースカツとエビフライが鎮座する丼は迫力満点、登山後の空腹であっても「や、もうだめです、ここまで来てる……」というセリフが出るくらいボリュームがあります。
というわけでガロで登山後なのにそれをすべて帳消しにするレベルの高カロリーを摂取した我々は中央道からとんぼ返りで東京へと帰還することにしました、もう満腹でひどい……眠かった……。
コメント
コメント一覧 (4件)
こんにちは。
久しぶりの投稿楽しみにしていました。
無理のないペースで投稿してください。
秋の木曽駒ヶ岳も素晴らしいですね。
濃ヶ池ぜひ行ってみたいです。
ろっぴ様
ありがとうございます、新サイトの方は作っていてもとても楽しいので
引き続き新しい山の記事をどんどん配信できればと思います。
気長に見ていただけますと幸いです。
こんにちは
redsugarさんの山写真をみて登山が好きになった者です
同じ二児の父でしてなかなか山に行けなくなりましたがredsugarさんのblogを見て自身も登った気になって楽しんでいます
これからも気長に楽しみにしてます
胡麻塩様
コメントありがとうございます、すごい嬉しいです!
僕も今は登山に行くことがなかなか難しいのですが、頑張ってブログを更新していきますので
何卒、ご覧になっていただけますと幸いです!
同じ2児のお父さんの方からコメントということで、なんだか嬉しくなってしまいました
本当にありがとうございます<(_ _)>