今年は暑いです、とんでもなく。
花の開花予想が2週間近く早まる関東、僕は花を楽しめる山を探して必死でした。
山菜の知識はあれど花の知識はありません、そんな僕が関東で花に興味を持って
花に合わせて旅をするようになるとは思いもよりませんでした。
5月23日、シロヤシオツツジを見る為に遠く栃木は大田原、高原山へ行ってきました。
毎年この時期どこに登るか迷う方々、花はシロヤシオとシャクナゲだそうです。
今回我々はシロヤシオを目指して高原山へ、そこで我々を待っていたのは
上品な花を携えた満開のシロヤシオ、そして…
受難に苦しむveryblue氏と僕を救いに現れた社畜仏の姿でした。
シロヤシオ、仏、巨人の飯がテーマとなる高原山の旅、始まりです。
この週、本来24日に天城山へアマギシャクナゲを見に行く予定だったのですが
なんと今年は花の不作年という情報がsakuさんからもたらされます。
その後、veryblue氏とsakuさんがなにやら協議を重ねた結果、
高原山という名前上がったのは前日だか前々日くらい、そして…。
前日退勤後全員がほぼ寝ない状態のまま栃木へと向かいました。
因みに僕は3時間ほど寝ましたが、
マジで一睡もしなかったのに僕より歩くのが早いsakuさんには脱帽です。
因みに高原山の標高は1795m、結構高いです。
早朝の駅で待ち合わせをしたのですが、相変わらず寝不足で眠い…。
朝の4時に僕をピックするということは、sakuさんもveryblue氏も寝てないのでは?
テンション高めの二人と合流し、荒川の上でご来光を眺める。
二人の話を聞くに毎年5月23日という日はどこに行くか迷う日らしい。
花の時期で言うとシャクナゲとシロヤシオツツジの時期。
ロッキーのテーマが合うような日差しである。
栃木方面に最近お世話になっているのだが、この佐野SAで休憩する率が凄く高い。
そして朝ラーメンセットを頼んでいる率がすげー高い。
佐野で朝食を済ませた後、大田原市に入り一路高原山へ向かいます。
途中山の駅たかはらでトイレ休憩、ここは水洗なので使っておきましょう。
これを逃すと登山口駐車場の臭いトイレを使うはめになります。
新緑もそろそろ終りという所か、ていうか今日暑いな…。
山の駅周辺はツツジの散策路になっていました、すげー金かけて整備されてた。
登山前の時間をだらだらと過ごしている僕らの頭上を飛行機が飛んでゆく。
登山口駐車場がなんと満杯。
なので、少し離れた所に路駐することにしました、しかしこれが大正解。
帰りに車まで歩く距離が大分減った気がします。
そして今回の登山道コース
大間々P7:20→見晴らしコース→八海山神社8:20→釈迦ヶ岳10:15→
休憩後11:50分発→剣ヶ峰12:35→大入道13:15→小間々13:55→大間々P14:10
横川知事さんありがとう、確かに立派な道だった!!
なんか良くわからない碑を背に、登山開始です。
プレイボール!!
今回はもちろん見晴らしコースから登って行きます。
ツツジが咲き乱れる高原山、今からシロヤシオが楽しみです。
というわけで朝7時30分登山開始。
なぜこんなに早いかと言うと参考にしているヤマレコが全て異常なまでに早い。
ので、我々も早く出発してみたという所でしょうか。
まずは八海山神社を目指します、そこまでは遊歩道、先は登山道扱いらしい。
遊歩道は良く整備された砂利道になっています。
鳥居から登山っぽいのがスタート。
木に看板があるあたり整備されている感がひしひしと伝わります。
とにかく道が歩き易い。
そして早朝の緑は気持ちがいい、新緑は何回見ても飽きない。
シカが新芽を食べる理由も何となくわかります。
もふもふとした芝生のような地面に出来た歩き易い登山道を歩いて行きます。
しかし、この日は全員睡眠無しなので体が重い…、速度が出ない…。
指導標もしっかりしています、同じ栃木県でも奥日光とは大違いだぜ。
この高原山の印象は森が奇麗なこと、陣馬山系の楽しさがあります。
早速シロヤシオが現れてきました、瑞々しい見た目です。
近くで見るととても上品な見た目をしていますが、遠目に見ると凄く爽やかです。
奥に見えるあれが高原山、しかし直線上には道がありません…。
さすが見晴らしコース、眺めがいいです。
登るべき岩も用意されていていい感じです。
ここは冬に来ても楽しそうですね。
見晴らしコースの後半にガレ場が現れ始めます、この登りを少し進むと神社です。
いにしえのはっかいさんじんじゃ に ついた。
手書き感のある看板です…。
なんか碑が折れてるんだけど…。
ダッフィー今日も晴れたよ、良かったね。
因みに神社はこんな感じです、神社の前にはケルンが出来ていました。
抜群の展望と寝心地のいい岩も用意されているあたり、ここはかなり得点が高い。
少し休憩をしたら神社から高原山本体を目指して歩を進めます。
しばらく進むと矢板市最高点に到着しました!
喜ぶ栃木県民代表veryblue氏!!
ちなみに展望も糞も無い所にぽつんといきなり出現してビビりました
そんなに最高地点をアピールせんでもええのに…。
そして矢板市最高地点付近からシロヤシオの群生が始まります。
花びらと葉の形が非常に上品、流石愛子様のお花とされているだけはある。
登山道は歩き易く、背の低い笹の中良く踏み固められた道が出来ています。
シロヤシオは白い花びらに緑のそばかすがついている。
シロヤシオの写真を撮りながら進んで行きます、水がやたら減る3人。
大間々台と高原山最高点の釈迦ヶ岳分岐に到着しました。
剣ヶ峰は大間々台の方に行くとあります、我々はまず釈迦ヶ岳に行くのでスルー。
満開のシロヤシオが迎えてくれます、しかし今年は少し花が小さいとのこと。
シャクナゲと同じくシロヤシオも今年は外れなのか…?
釈迦ヶ岳に向かう登山道はとにかくだるい。
八海山神社から大きく北に迂回して、尾根を回り込んで行くルートになりますので
釈迦ヶ岳本体にアプローチするまで1時間半は歩くことになります。
しかしここはシロヤシオの名所、高原山。
滑落の危険も無く遭難の危険も無く、気持ちよく歩くことが出来ます。
しかし、笹の中を歩くのはあんまり気持ちのいい物ではない。
この岩を越えると釈迦ヶ岳本体へのアプローチスタートです。
植生的には笹が目立ちますが、白樺なども生えていました。
日当りがいいので全体的に乾燥した山という印象です。
ツツジも日当りが良すぎて渇いてるのがちらほらみえました。
登山道は明瞭なので迷うことはまず無いでしょう。
一輪だけシャクナゲが咲いていました、今年が不作なのが悔やまれる。
人気な山なのか非常にたくさんの人が登山を楽しんでいました。
シロヤシオの撮影に勤しむ我々をどんどん追い抜かして行きます。
釈迦ヶ岳本体に登り始めてから30分…、大体山頂付近にやってくる。
というか山頂に到着である。
山頂には小さな祠が奉ってありました、そして結構広い。
いやー、今日はさすがにつかれ…
後ろになんか居る…!?
なんと山頂に大仏様が鎮座していました。
山頂でこんな立派な大仏様を見たのは初めてです、こんな立派な像をどうやって運んだんだ!
大仏も見たので食事の準備をまず行うことにする。
この日の献立は焼きそばである、例の如く調理は僕である。
なぜかシェフのあだ名がついてしまって以降飯を作っていることが多い。
こちらのトマトと生ハムのイカした前菜、週末登山に行った方がいい物食べてるな最近。
焼きそばがいい感じに焼けてきました、フライパン僕も欲しくなります。
食にあまり興味の無い生活を続けている為、登山道具でも食に関する物は集まりにくい。
温泉卵を乗せて、veryblue謹製焼きそばの完成です。
味は最高においしかったです。
食事を済ませたのであたりを見回してみます。
まず見えたのは会津駒ヶ岳方面、非常に近くに見えます。
veryblue氏が会津駒ヶ岳って言ってたから間違いないんだろう、うん。
燧ヶ岳、これは俺でもわかる。
つまりこの方角に見えるのは尾瀬である。
辺りを見回しているとsakuさんが気持ちの良さそうに岩の上で寝ていた。
非常にいい場所、そして始まる撮影会。
いやー本当に寝心地のいい椅子ですねーッ!!(棒
お茶目なポーズをとる方、いつも絵になっています。
必死に羽ばたく、案の定30分近くこんな小さい岩で遊んでしまった。
今日の主役は仏様です、至仏山以来の衝撃的画像ですが、今回はマジ如来です。
ね、マジ如来だからありがたみが違うでしょ?
仏様が2人居る気がしますが気のせいでしょう。
立派な仏像を良くこんな所まで運んだ物です。
ありがたいなぁ…、金色の後光が射しているかのようだ。
山頂で多くの登山客が金色に輝くブッダを目撃したそうです。
残念ながら我々はそのような不届きな輩を見ること無く、
スマートにかっこ良く山頂で写真撮影を行い下山に入ります。
ちなみにこの登山後、veryblue氏とsakuさんは崩していた体調が良くなったそうです。
僕はこの後38度後半の高熱と喘息の悪化に悩まされました、仏罰かな?
下山は大間々台までをピストンしてそこから大入道コースに入ります。
山頂手前のこの坂は非常に滑るので焦りました。
焼きそばのおかげで幾分か体が動く、大分体が楽になったぜ。
大入道への看板が見えてきました、山頂から折り返しで1時間ほどかかりました。
大入道方面に3分ほど歩くと剣ヶ峰が出現、なんて可愛い剣ヶ峰なんだろう。
ていうかまったくそんな趣無いんだけどここ…。
剣ヶ峰を過ぎて黙々と歩き続けます、この辺は平坦な道をずーっと回り込んでく感じです。
所々アップダウンがありますが50mもありません。
しかし、この日の我々の体には幾分こたえる物がある。
全員あんまり寝てないor全く寝てないのに凄い体力です。
帰り道もシロヤシオは満開でした。
アカヤシオの次はシロヤシオ、紅白で縁起がいいと前をあるくveryblue氏が口ずさみます。
大入道コースは散策路気味なのでアップダウンはあまりありません。
縄文躑躅というなんかかっこいい木を過ぎると大入道はすぐそこのようです。
ここまでが結構遠い、歩いててつまんないので長く感じます。
因みにゴヨウツツジの名前の如く、シロヤシオの葉っぱは五角形です。
かなり奇麗な形をしていると思う、ジョジョ的に黄金長方形の形をしているに違いない。
sakuさんが歩いてる途中で変な草があると言うので見てみると、
ギンリョウソウが生えてました!!初めて見た。
地面を見ているとギンリョウソウはちらほら咲いているようでした。
そんな中大入道に到着、ここまでくれば後少しと思っていたのですが、
駐車場までここからさらに1時間ほどかかりました…。
大入道を越えるとシロヤシオではなく山躑躅が姿を見せ始めます。
癒されます。
なんだろう、やっぱりシロヤシオに比べると町のお嬢さんという感じがする。
沢沿いが無いためずーっと川が見たいと思っていた願いが通じたのか
枯れ沢を下るルートに出ました。
下るに連れて水が湧き出てきて、一応最後は小さな川になっていました。
沢沿いに進むのもつかの間、直ぐに笹薮ルートに戻り平らな道を歩き続けます。
栃木の山はこういうの好きだなぁ…。
しばらく歩くと開けた場所に出ました、ここめっちゃ奇麗です!
森林浴と言う単語がよく似合う森です、エゾハルゼミと思われる蝉の鳴き声が心地よい。
通路沿いにはトンネル状に躑躅が咲いていました。
レンゲツツジも開花してきているようです。
犬の散歩をしていたお姉さんが何かを撮っていたので訪ねてみると、なんと春ゼミでした。
北海道でよく見るタイプの蝉です、僕の知っている蝉はこの奇麗なタイプ。
北海道民はアブラゼミとか言う不快な生物を見ることが無いのです。
ハルゼミを見ることも出来て大満足です、
先ほどの森からは5分と経たないうちに車道に出ることが出来ます。
この車道歩きが意外と長い…、20分近く歩いてたんじゃなかろうか。
無駄に長く感じる道でした。
釈迦ヶ岳が結構遠くに見えます、よー歩いてきたもんだ。
というわけで車に到着した我々はこの日のお昼ご飯へと向かうことにしました。
そう、焼きそばを食べたのは午前10時、つまり朝飯のような物だったのです。
とりあえず山の駅にソフトクリームが売っているので、食べます。
80点くらいの美味しいソフトクリームでした。
この日は大田原のお店にご飯を食べに行くのですが、道中変な店が沢山出てきます。
こういうなんだか良くわからない店とか…、弁当と男性用コルセットって…何?
そしてこの日の昼食の戦場へとやってきました、そして我々はここで大田原という地が
巨人の街ということを知るのです。
このお店の名物はオムライス、ということでveryblue氏と僕はオムライスを頼みます。
…待つこと15分くらいでしょうか。
現れたのは縦横10cm×30cmはあろうかと言う巨大オムライス
僕の使ってる初代エクスペリアzが小さく見えます、正直2人前くらいあるでしょこれ。
そして目の前のsakuさんの席へと運ばれてきたポークステーキ、
こちらも皿の直径が45cm超あったと思います、周りの人の注文を見ても全部こんな感じ。
なんなのこの店、プロレスラーでも通っているの?
因みにこの店の前に入ろうとした阿Qさんと言う中華料理屋も特盛りで有名な店らしい。
大田原には特盛りメニューしか無いのかよ。
巨大なオムライスでかなり満足した我々ですが、風呂に入っていません。
帰りの高速沿いの風呂屋を捜しているうちになぜか千本松牧場に来ていました。
那須高原の牧場牛乳ソフトクリームが食べれるとか、今日はついているなぁ(棒
牧場ソフトクリームというのはソフトクリームの中でも屈指の味を誇る。
その味、100点満点である。
ソフトクリームを食べながら汗臭い野郎3人が
カップルとファミリーしか居ないような観光地をうろうろします。
ジンギスカソバーガーに見える。
なんか全体的にゆるいぞこの牧場。
馬に向かって語りかける人。
話しかけた瞬間馬が不機嫌に鳴いてビビる人、何をさせても絵になるから困る。
千本松牧場さんざん楽しんだ我々は本日の温泉、彩花の湯へ。
牧場からは10分ほどの距離でした。
温 泉 は 貸 し 切 り 状 態 !
非常にいい湯でした…、関東東北の暑い湯船は最高です。
この日の疲れを落とした我々は休憩室で1時間ほど仮眠を取った後、
東京への帰路につくのでした…。
この記事を書いている今、関東は梅雨に入る直前です。
新緑のシーズンというのは早い物で5月から6月中盤くらいしかありません。
その間に花はものすごい速度で開花して行きます。
花が最も見頃なタイミング、晴れの天気、休日、この3つが重なるということは稀です。
山は逃げると言う事をこの新緑シーズン、身を以て感じることができました…。
旅をする際には一日を最大限輝かせる為の努力を続けて行きたい物です。
今年は檜洞丸のシロヤシオが不作という事で落ち込んでいたのですが、
無事この高原山で沢山のシロヤシオを見る事が出来てとても満足する事が出来ました。
しかし、何よりも山頂で仏様を見れたのが最高です。
ご利益があると良いなと思える登山旅でした、シロヤシオの時期は是非お勧めです。
コメント