こんにちは、Redsugarです。
今日はNORDKAMMというザックブランドのANTARES30というザックを購入して半年ほど利用してみたので、その使用感やお勧めのポイントを書いてみたいと思います。
このザック、僕が購入した際はAMAZONでしか取り扱っていなくて「かなり怪しい」と思うメーカーだったのですが
実物を使ってみると値段の割にかなりいい造りをしていて、ファストハイクと写真撮影を組み合わせた登山スタイルにはかなり適合したザックだったので、カメラを山に持っていくうえで軽量なザックが欲しい方にはとてもお勧めできます。
撮影登山ザックとして優秀、ANTARESはピークデザインキャプチャーとの相性抜群
最初に結論から言うと、値段の割にかなり良いザックです。
これまで背負ってきたいくつものザックの中でも「カメラを持ち歩いて山を歩く登山スタイル」の人には非常にお勧めが出来る日帰り~小屋泊用ザックだと思います。
僕がカメラを運用するうえで必要とするピークデザインキャプチャー、小型三脚を装着する際に欲しい要件を完璧な形で満たしているザックで、似たスタイルで登山をする方には是非使ってみてほしいと思います。
カメラを持ち歩き撮影と登山を楽しむスタイルとは
どんな装備の人だと向いてるのかなという所ですが下記の3点、カメラを持っている人なら普通に行っている下記の3点が快適になるザックです。
・1㎏前後のミラーレスカメラを利用している。
・ショルダーベルトにピークデザインのキャプチャー、または似た装備を装着したい
・三脚をサイドポケットに入れておきたい
「普通の事じゃん」と思いますが、この上の3点が必要な方にとってはANTARESはかなりお勧めできるザックかもしれませんよ!
ピークデザインのキャプチャーをどれだけ快適につけれるか?
キャプチャーをとり付けるときですが、皆さんのザックのショルダーベルトはどのような構造になっているでしょうか?
登山ザックのチェストストラップの構造によっては、実はこのキャプチャー……使い心地が変わります。
特にレールタイプの構造をもつ場合はショルダーベルトのパッドを挟まなくてはならないため、キャプチャー本体と身体が直接あたっていたくなることもありますが、昔ながらのナイロンベルトを利用したタイプのチェストストラップであればこの心配はありません。
ショルダーベルトについているチェストストラップの留め具、レールタイプの場合はベルトを挟み込む形で装着するがこの方式は緩みやすいことと身体への食い込みが強く人によっては痛くなる。
NORDKAMMのザックはナイロンベルト式であるためショルダーベルトの表面側にキャプチャーを装着できるため上記の不満が解決できる。
中型ザックでこの構造をしているザックがほとんどない。
20~40リットルのザックでショルダーベルトのチェストストラップがナイロンベルト式のものって主要メーカーにはほとんどないのですが、NORDKAMMのANTARESは軽量ザックの中では珍しくショルダーベルトにナイロンベルト式のチェストストラップを採用しているため、キャプチャーの装着がとても快適です。
探した中ではグラナイトギアのクラウンIIとかランチのザックがいいんだけど、サイドがメッシュ構造なんだよね……。
チェストストラップがナイロンベルト式でサイドポケットがメッシュではない中型ザックは絶滅危惧種といっていいくらい見かけない。
三脚を入れるサイドポケットの耐久性も抜群
サイドポケットが頑丈なナイロン生地であることがとても良い
続いてサイドポケットなんですが、ここがメッシュ地ではなく厚めの生地になっているというのも非常にありがたい点です。
20~40リットルのザックでサイドポケットがメッシュではないザックもあんまりないです。
なぜメッシュを嫌がるのかというと……三脚を格納した状態で岩場などでこすったり藪を通過した時に破けた経験があるからです、そもそも三脚のようなものをサイドポケットに入れておくとメッシュ地の場合30回くらい登山すると摩擦で生地がほつれ始めます、真面目に年間30回以上は登山に行く場合1年でザックの生地がへたれるのは嫌だと思うんですよね。
ちなみにサイドポケットがメッシュ生地ではないザックで僕がもう一つ愛用しているのがバーサライトパック30です。
ショルダーベルトはレール式なので一工夫必要ですが、それ以外の部分はANTAES同様の快適性を兼ね備えたモンベルの傑作だと思います。
ここは年間登山日数がそんなに多くなくて装備の摩耗を気にしなければメッシュでもいいと思います。
僕の場合、年間30回とか40回山行ってて装備が簡単に摩耗されると年に一回取り替えてる感が強くなって嫌でした、なので摩耗しやすいパーツがある装備はあまり使いません。
サイドポケットの生地とショルダーベルトの要件を満たすザックは少ない
上記のサイドポケットとショルダーベルトの構造を持っているザックって、何度も言うけど20~40リットルのザックではあんまり見かけないんですよね、大型ザックだとカリマーのクーガーとかあるんだけど……。
ミステリーランチのザックとかはショルダーベルトの構造が同じ方向性なんだけどナイロンベルトがかなり細いのでそこの耐久性が少し心配かな……(ほかザックで下山するときに左右に振られる衝撃でナイロンベルトの留め部分が飛んだ経験があるので太めを推奨したい)
21年現在だとマウンテンハードウェアのアルパインライト35(3万5千円くらい)とグラナイトギアのクラウン(2万5千円くらい)が軽量・キャプチャーつけやすい・サイドポケットが頑丈というスナップ登山での快適性を担保したザックなんじゃないかなぁ。
そう考えるとANTARESの1万5千円ってコストパフォーマンスは高いと思う、値段の割にはかなり頑張ってる。
ちなみにカリマーのクーガー55はめちゃくちゃいいザックです、これも後ほどレビューしますが、大型ザックにキャプチャーつけたいと思うなら絶対に一度は検討したほうがいいというくらい理想的なザックです。
比較的軽量かつ利便性が高い構造
装備が充実している割に軽量
最後の特徴は軽量性と形状です、このザック30リットルザックの中では比較的軽量な部類に入ります。
フレーム構造ではなく、少し硬めの板っぽいパーツを利用しているからだと思うのですが重量約1.1㎏。
ウェストポケットやピッケルホルダーといったすべての装備が完備されている状態なので比較的軽い方ではないでしょうか。
簡易アクセスは便利
雨蓋は無いタイプでロールトップ式かなと思ったらザックの横でとめる不思議構造をしています、この形式のザックは初めて見ました……不思議ですが人と被ることはほぼないんじゃないかなこれ。
ザック後部についている簡易アクセスはとても便利で撮影以外でも重宝します、底に入れてる着替え取るのに便利ですもんね。
グレゴリーZの良い所だった背面アクセスとほぼ同等の機能を持っています。カメラ機材の交換も行いやすく、登山中はロールトップを開けることがほぼありませんでした。
細かい点だがウエストポケットの開閉が逆向きなのは神
すごい細かい点なんですけど、ウエストベルトのジッパー開閉が通常のザックとは逆になっていて片手で開け閉めが容易になっている、片手しか使えない状況でも問題ない事がとても良いです。
僕がこれまで使ってきたザックはすべて手前から後ろに引くタイプなので開けるときに片手だとスムーズにいかないことがあったのですが、ANTARESは明ける時に後ろから手前に引くので開閉で生地がもつれて片手だと開け閉めできないということがありません、これ地味に滅茶苦茶ストレスが無くて感動しました。
ウェストポケットの開閉方向が身体の手前側から引いて明けるのではなく、背中からおへそ側に押す形で開く方向になっている。
生地の力のかかり方的にたわんで片手だと開け閉めできないということを回避している、これ地味に快適。
夏山でもう疲れてるときに片手で開けて飴玉取り出して舐める、この時にジッパーがもつれると下向いて両手で取り出すけどこのザックはそれが無いので所作が一つ減る快適感がありました。
すごい地味なところなんですけどこれは本当に快適。
総合すると最初に買うザックとしてもお勧めできるくらい良いザックじゃない?
僕と似たスタイルで山にカメラを持っていくならかなり不満を解消してくれるザック
べた褒めですが今のところいろいろザックを使って、使用途中にいろいろ壊したりしてきて得た不満を解消してくれているザックです。
ピークデザインのキャプチャーなどを装着するのに非常に適したショルダーベルト構造になっていること、サイドポケットが耐久性が高く三脚を運用するのに向いていること、その他の登山ザックとして必要な機能は大体揃っていることと……安いこと。
上記を加味すると登山をこれから始めようと考えている人にすらお勧めできるようなザックに思えます。
とても良いザックなので末永く市場に流通してくれるメーカーだとありがたいんですけどね……、これから目立ってくれるといいなぁと思うメーカーNORDKAMMのザックレビューでした。
NORDKAMM ANTARESは下記の画像から
過去のザックレビューはこちら
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