皆さんこんにちは、D850×2台持ち登山芸人のRedsugarです、山登ってますか?
登山するときはザック、必要ですよね。初心者は登山用品店で装備を揃えるときに、壁にズラーっと並べられたザックを見て「最初に何買ったらええっちゅうねん」ときっと迷うことでしょう。
そのためにネットで「登山 ザック」とかで検索をすることでしょう。
今回は「なぜか赤いザックが増えてゆく怪奇現象」に悩まされいる僕が新たに購入した3つのザックを中心に使用した感じや比較レビューを書いていきたいと思います。
前回の記事と合わせて、みなさんがお店でザックを選ぶときの参考になるといいな。
ちなみに初めてザック買うときは絶対にネットで買うなよ!お店に行けよ!約束だぞ!
というわけで今回はザックレビューです。
初心者は何リットル背負えばいいのか、何買えばいいのかわからないという事でこのブログでは過去何回かザックの使用感を書いてきました。
購入後ちゃんと背負ってみた感想として起こしていきますのでぜひ最後までご覧になっていただけますと幸いです。
登山を始めてから赤いザックがいくつも増えていってしまう不思議な現象に見舞われておりこれまでの4年間で10個のザックを背負ってきました。去年まではグレゴリー、ドイターのザックを中心に使用していましたが今年はザックを全部入れ替えて、マムート、カリマーのザックを中心にしています。
今回はマムート、カリマーのザックと、これまで活躍してくれたグレゴリーとミレーのザックも再レビューします。
登山で写真を撮るためのギアを運ぶ視点などから見てもマムートのザックはとても便利だなーと思ったりしたので山の上で写真を撮りたいという人の参考になれば幸いです。
もちろん初心者の方も、最初にこれを買っても大丈夫というザックですザック購入の際に参考にしていただければ幸いです。それでは言ってみましょう、登山のススメ「通常の三倍赤いザック編」です。
おさらい、登山時のリッター数の目安
登山を始めるとき、ザックを購入するときに気になるのはリッター数ですね。
僕の経験から一般的な夏山ハイキングを中心とする場合お勧めのサイズは35~40リットルです。
基本このサイズであれば日帰りは問題なく対応出来ることでしょう、カメラ装備が肥大化していなければ……。
■この記事では一般的なハイキングの持ち物を下記くらいと考えてます。
絶対に忘れてはいけないのがトイレットペーパーと携帯用ウォシュレットですね。
お尻に古傷のあるタイプの登山者は携帯用ウォシュレットを持つだけで幸せになれます。それと……山にあるトイレは紙がないことが多いので注意。
■僕が登山に行くとき考えるザックの大きさ
【20リットルクラス】→速攻をかける必要がある日帰り
速攻をかけるタイプの日帰り登山に使うイメージ、僕はこのサイズを持ってない。
笊ヶ岳や平ヶ岳といった距離が長い日帰りで装備を軽量化したいときに使いたい。
カメラをつけるには貧弱な作りのものが多いので買う予定が今のところないです……。
もし買うならブラックダイアモンドのナイトロ26とかでしょう。
【30リットルクラス】→無雪期の日帰り、日帰りと言ったらこれだよね。
日帰りの主力選手、上記で挙げた一般的な装備は大体入る。
このブログに描かれる登山の8割は30リットルクラスのザックを使用しています。
切り詰めれば小屋泊まりの装備も入る、でもオススメはしない。
【40リットルクラス】→冬の日帰りでも使える、営業小屋泊まりで使う荷物の多い日帰りや冬山日帰りハイキングで使う事が多い。営業小屋泊まりの装備が入る余裕があるので、営業小屋を利用した泊まり登山も考えているならこの辺はオススメできる。でも基本的には日帰り登山で使うサイズだと僕は思う。
ちなみに冬山はハイキング程度で、クライミングや縦走はしません。
その辺をやりたい人はとりあえずジムに行って知り合いを作るか山岳会へGO!
揃えるべき装備がハイカーとクライマーで全然変わります。
【50リットルクラス】→小屋泊登山で3日までは快適かな?
小屋泊に最適なリットル数だと考えてます。日帰り装備として扱う場合はカメラ関係の装備をしっかり積み込むことができます。小屋泊装備では営業小屋であればバッチリ、避難小屋でもシュラフとマットを入れてご飯も温泉後の着替えも入る大きさです。
公共交通機関を利用した避難小屋利用の泊まり登山が快適に過ごせる、と考えてます。
テントを積み込むと少し窮屈なので、テントを考えるのであれば60リットル以上が良いです。
50リットルクラスだと小屋を利用した3泊4日位の登山までが快適です。
例えば大杉谷から大峰山を縦走する登山とか、テントを利用せずに裏銀座を歩くとか。
【60リットルクラス以上】→俺、テント背負います、あと数日帰りません。
テント泊に適したリットル数と言われているサイズです。
夏だけなら65リットル、冬もテント使うなら75リットル以上とよく言われました。
個人的には山に入る際に着替えないでも耐えれるなら65リットル、耐えれないなら75リットルと考えてます。
僕はどーしても汗の匂いとかベタつきに耐えられなくて、着替えが多いので75リットルを利用しています。
このクラスのザックがあれば一週間くらいは山で過ごせるはず、試したことないけど。北海道の大雪山旭岳→トムラウシ縦走などをするとこれくらいあると便利です。
初心者のうちはどれ買えばいいかなんてわかんないので、上記の目安を参考にしたり、色々なブログや雑誌を読んで情報を集めて見てください。そして、是非お店に行って店員さんと話して、実際にザックを背負ってみてください。
MAMMUT Trion Pro35+7L(マムート トリオンプロ35L)
まずは今回の目玉であるMAMMUT Trion Pro 35+7L。
これまで使って来たグレゴリーのZ35に変わる汎用ザックとして購入しました。
このトリオンプロは冬季の登山に合わせて調整がされているもので、夏に特化したようなZ35とは全く違うスペックです。
しかし、プロが冬山で使うことを想定したフレームと生地の堅牢性は素晴らしいのです。
僕がこのザックを選んだポイントは以下の三つ
・堅牢性が高いメッシュが外装になく山でダメージを受けても無傷であることが多い。
・三脚と相性のいいサイドのループ、ザックのサイドに綺麗に三脚をつける事ができます、元々スキーをつけたりするものらしいけど……。非常に便利で三脚の着脱がZやサースフェーよりも楽になりました。
・カスタマイズ性の高いウェストベルトのホルダー
ウェストベルトのホルダーですが、元々クライミングギアをつけるためのもの。しかしここにはボトルホルダーや小物入れをつける事もできます。
結果、装備の幅が広がり環境への対応力が上がりました。
特に感動したのはウェストベルトのホルダー、ボトルホルダーをつけることにより格段に水の補給がしやすくなりました。僕はハイドレーション使わないでボトルを使って歩くのですが、同じようなタイプの人にはとてもお勧めです。
元々プロが冬季登山で使うような仕様であるため非常に堅牢性が高い。
僕の行く冬山ハイキングの装備もしっかり適応しますし、オールシーズン使える素晴らしいザック。
唯一の欠点は気温の高い夏は背中がメッシュではないことによる蒸れが発生しやすいこと
その辺はサースフェーなどと変わんないかなと。
背中側を見てみましょう、Trion proの特徴は背中側が開くことです。
Z35やZ40といったグレゴリーのザックはTrion proとは反対側が開く仕様でした。
どちらが使いやすいかと言われればTrion proです。
ウェストベルトを閉めた状態でザックを体の前に持ってきて、中にアクセスする。
そう行った使い方ができるので、地面が泥まみれの時などは重宝します。
Z35とかはザックを下ろしてひっくり返す必要があったので昼飯食う時とかしか使わなかったんですよねこの機能。
ウェストベルトのサポートは程よい。腰部分のベルトは比較的薄い、というかZ35/Z40と同じ薄さだ……。
ドイターのように腰で重量を受け止めるタイプのベルトではなくグレゴリーの着るタイプに近い。
Trion proですが見た目のゴツさに対してベルトの厚みが全てZ35と同等でした。
装着感がグレゴリーに近いわけだ。Z35と比較すると、こちらの方が固定感は強いです、背中がメッシュではないからかな。
しかし、Z35等と近しい感覚を得ることができました。
背面がメッシュでないことにより、背負い心地はZ35のほうに軍配が上がりますが。
登山中Trion proだから不快ということはありませんでした。
ザックの外側は他社のザックと同じように開閉出来ます。
ここにはZ35の時と同じく行動食やウインドブレーカー、予備の手袋などを入れています。
ここも開閉がすごいスムーズで、ストレスなく開け閉めできるのが大変便利です。
ウェストベルトのホルダーにはドリンクを装着。
腰に飲み物をつけるお陰で、なるべく休憩を取らないでゆーっくり歩き続けるタイプの僕はかなり快適な登山をさせてもらうことが出来ています。ザックを下ろすタイミングが減ってコースタイムも多少短縮することができるようになりました。
Trion proの特徴ですが、外装にメッシュが一切使われていません。
そのためメッシュに穴が開いたりすることを恐れたりする必要がありません。
サイドはご覧のようなループが設置されており、これが三脚を止めるのに超便利です。Z35やミレーはメッシュ時のところに三脚を入れていたので、メッシュ時のほつれ生地に穴が空きそうになったりと気を使うことが多かったのですが
Trion proは全体の生地が分厚いため気にせずにぶん回せます。
購入が冬だっため、実地での使用の多くは冬山となりました。
2017-2018シーズンの冬山はこのTrion pro35+7Lとカリマーのリッジ30を利用しました。
上の画像では西吾妻山登山で、ストック/ピッケル/ワカン/三脚を装備した状態です。
本来ダブルアックスを収納する部分にストックをつけることができたので上記の4装備をザックにスムーズに装着することができました。
木曽駒ケ岳の前日に歩いた乗鞍岳でも大活躍でした。
容量が35+7Lということで、僕は冬の日帰り装備を入れるとちょうどいい容量かなと思います。
夏の日帰りでは冬用のアイゼンなどの代わりに着替えを入れたりするとちょうどいい感じです。
Z35がそもそも汎用性の高いザックだったのですが、その汎用性に雪山仕様を追加しさらにプロユースの堅牢性と操作性を付与したのがTrion proと感じています。
2018年度からはこのTrion pro35+7Lが僕のスタンダードザックになりました。
満足度は100点満点です、汎用性高くて良いです。
MAMMUT Trion Pro50+7L(マムート トリオンプロ50L)
なぜ35Lと50Lを持っているんだ俺は。
という疑問から入りますが、「欲しかったんだもん、仕方ないね」
Trion pro35+7Lを購入後あまりに快適だったことと、小屋泊まりや1泊2日のテント泊に適応した50リットル付近のザックが欲しかったことからTrion pro 50+7Lを購入しました。
D850二台持ちと同じくインターフェースが同じ物を揃えると悩みが少なくて済むという効率を考えた結果の産物ですね。感想はというと、35Lと同じく最高の使い心地。
Trion pro50+7Lですが、2019年現在は主力ザックとなりました。
山岳写真装備が基本となり、全ての山行で15キロ以上の荷物を積んで歩いています。
堅牢性が高く、容量的にも角型フィルターや超広角から望遠までのレンズを収納することを考えるとこの要領は最低限ほしいという感じです。
泊りの登山でもしっかりと使っており、大杉谷→大台ケ原→大峰山→天川という3泊4日の小屋泊登山や北アルプスの小屋泊1泊登山で活躍してもらいました。小屋泊を利用した山岳写真登山では活躍してくれるかなり良いザックです。
食事は全て小屋で賄うので入れておくのは行動食と着替えと防寒具と撮影機材。
綺麗に収まった後にD850が一台ポンッと入ったのは感動的。営業小屋だけではなく、避難小屋宿泊でも活躍してくれそう。
背負い心地はというと、15キロくらい積んでても腰骨にあざができなくて快適でした。
テント泊装備で使うバルトロ75は腰骨へのアタックが強く、3日ほど背負い続けていると腰骨が少し痛くなってしまうのですが、このTrion pro 50+7Lはそんなことはなかった。
基本的に細部の作りは35と変わりません。世の中にはこの50Lが日帰りの標準となるカメラマンの方々もいるのですが一般的なハイカーであればこのサイズは宿泊を視野に入れて購入するのがいいかなと思います。
もちろん、カメラ2台に大三元レンズを全部持っていくとなれば日帰りでもこのサイズのザックが必要になるとは思います。
僕にとっては現状の主力ザックということで90点、できれば60か75リットルが欲しい。
karrimor ridge 30 type2(カリマー リッジ30)
イギリス発祥のアウトドアメーカー、カリマーの定番ザックです。
初心者がアウトドアショップでオススメされるザックの上位に入るのではないでしょうか?
だいたいノースフェイスのテルス、カリマーのリッジ、オスプレイのケストレルこの辺が定番のハイキングザックとしてオススメされるんじゃないかなと思います。
カリマーのザックの特徴は僕から見ると「表記よりも多く入りますよね?」という所。最新型のリッジは堅牢性を持った無雪期のハイキングザックとして高い完成度を誇ります。
僕がこのザックを選んだポイントは以下の2つ
・堅牢性が高いメッシュ生地はあるものの、全体的な生地の分厚さがしっかりしている。ウェスト周りの作りはかなりしっかりしている。
・収納力が非常に高い、本当に30リットルなのか疑問が湧くくらい物が入る。ウェストポケットが非常に大きく、小物の収納力が抜群。物がたくさん入って、かつ頑丈っていうのがカリマーのザックだと思ってます。
ちなみにこのザック、Type1,Type2,Type3と背中の長さに合わせて購入サイズが変わります。
必ずお店で店員さんに自分のサイズがどれかを確認してから購入しましょう。
このカリマーのリッジ30ですが、グレゴリーのZ40を頑丈にしたようなザックです。
背中の開閉はZ40やノースフェイツのテルスと同じタイプですね。基本的にはTrion proと同じくこの外側にウィンドシェルや予備手袋、行動食を入れてます。ジッパーの滑りは比較的良いです、Trion proほどじゃないけど。
サイド部分には柔らかいメッシュ生地が使用されています。石灰岩地形などでは削られないように注意したいです。
このザックの最大の特徴はウェストベルトのポケット、本当にでかいです。
Trion proと違って雨蓋、メイン気室、背面のサブに追加して収納用のポケットがザック全体で4箇所もあります。
Trion proは雨蓋とメイン気室と背面のサブのみで、収納用のポケットは0です。
ウェストベルトは分厚く、腰を優しく包み込んでくれます。
ミレーのサースフェーをより頑丈にしたのがリッジという印象。重量級の荷物も腰でしっかりと支えれるように、というドイター系の設計思想なんだろうか。
ウェストベルトは
・普通タイプ→サースフェー、リッジ、薄くもなく暑くもなく。
・厚く腰で重量を支える→ドイター系の主要ザック、グレゴリーのバルトロ、ごつい。
・薄く着るように軽い→グレゴリーのZ系、Trion pro、ウェストベルトがペラい。
といった三種類に僕の中では分類してますが、リッジはゴツめの普通ですね。
チェストベルトは特徴的な形状をしており、左右両方着脱可能です。
このおかげで「登山中にチェストベルトを紛失する」というのが容易に想像できました。
そのため僕は片方をカラビナで固定し紛失しないようにしています。
ここはTrion proみたいな従来型の堅牢性の高いものにして欲しかった……。
ウェストベルトのポケットはこれくらいでかいです、行動食の塩飴とか10個以上入ります。
ここのファスナーはもう少し滑りが良いと嬉しかった。冬の谷川岳を歩いていた時、片手で開けようとすると少し苦労したので。
無雪期の登山であればとても活躍してくれるカリマーのリッジ30。
Trion proと違いウェストのポケットの収納力や、ザック自体の収納力が高いため追加でポーチなどを買わなくてもだいたい荷物が入ってしまうのがいいところです。
留め具の滑りは結構いいです、というかこれが普通なんだと思う。
ストラップの横幅20mmが登山ザックの平均的な幅ですが、最近は細いのが多い。
UL系ザックの登場以来、軽量化のためにこの辺のパーツが小さいザックが多いと聞く。
代表的なのがグレゴリーのパラゴンだと思うのですが、ストラップの幅が20mm以下です。
そうなると留め具のサイズも小さくなり、硬くなります。
力の掛け方が適当だと外れてくれなかったりするので冬は結構イラつくことが多そうです。
ちなみにZ35もストラップの幅が平均的なものよりも細い15mm、留め具も小さいためぎゅーっと握らなければ外れない構造をしていました。
グレゴリーを購入する予定の人はサイドの留め具などをつけたり外したり手袋をしたままつけたり外したりが快適かどうかをチェックするのがいいでしょう。
ストラップショットを利用する場合はストラップ幅20mm以下は肩の留め具に通すストラップを別途購入する必要があります。
チェストベルトが一般的なものであれば、無雪期用ザックとしてはオスプレイのケストレルと双璧をなす定番ザックとして評価されそうです。
雪の谷川岳での使用感は、ザック自体は普通の使い心地。ウェストポケットはやはり使いやすいが、ボトルホルダーをつけることは推奨できない。また、ピッケル装備はあんまり合わないかな?というものでした。
冬の雲竜渓谷でもこのザックを利用しました。ハイキングを意識して歩く場合はこのザックは非常に威力を発揮しますが雪のある場所に行くのであれば大人しくTrion proやサースフェーなど雪山を想定している汎用ザックを購入することをオススメします。個人的な満足度は80点、無雪期の日帰りではたくさん使うと思います。
下記のサースフェーの「2気室」が解消されたのがリッジ30という印象。
Millet SAAS FEE40+5(ミレー サースフェー40+5)
ここからは前回の記事にも登場したザックのおさらいです。
まずはミレーのサースフェー、冬山では定番のザックじゃんということでTrion proが登場するまで溺愛してきた冬の定番ザックでした。こちらのザックもサイズ展開があるため、必ずお店で自分の体格を確認しましょう。
しかし、Trion proとリッジを購入すると使いにくい部分も浮かび上がってきます。
サースフェーで不満だった点は二つ。一つはこの留め具の硬さです、上で挙げた二つのザックに比べると硬くて外しにくい。2気室の下側をマジで使わなくなる原因でした。
二つ目はこのメッシュパーツ、これは購入当初から不満でした。
ペットボトルを入れても中途半端、ストックを入れても中途半端な固定力。
そしてメッシュであるため藪に突入するとほつれて出てきたりします。
相当気を使って使ってきましたが、最後はメッシュが破れてしまいました……。破れてしまうとここのパーツを使うことができなくなってしまうので事実上ザックのサイドが死んでしまいます、とても辛いです。
Trion proを購入した最大の理由はこのサースフェーのメッシュ生地のメンテナンス性でした。
背面は巨大なパッドが3つ、中心はメッシュ生地が貼ってあり空気が循環するように設計されています。完全メッシュタイプではないので、この辺の背負い心地はリッジなどとあまり変わりはありません。
ベルトはリッジによく似たつけ心地です、結構ゴツいのですが腰で支えるような形状はしていません、特徴がこれといってないタイプのウェストベルト。まさしくスタンダードと言える形状なので、最初にこれを背負うとグレゴリーの軽さや、ドイターの堅牢性がよくわかるかもしれません。
登りのシーンではこんな感じに片腕を休めながら歩いたりします。
僕の場合はカメラ側のハンドレストループは使えないので、あんまりこの機能は使いません。
ミレーの留め具に関して苦言を呈してきたが、チェストストラップのこれはスムーズでした。
でもやっぱり少し硬いので外すときはつまんでぎゅーっと握らないといけません。
サースフェーはこのブログの冬山登山ではほぼ全てで使用されてきました。冬のハイキングならサースフェーということでこれまで当ブログでは大活躍したザックです。
硫黄岳本沢温泉ルートの際も、上から投げられた雪玉が背中に残ったまま歩き続けたり。
冬用の装備を一通りつけた状態で歩くには本当に良いザック。
2気室欲しくてウェストにポケットも欲しい場合はまずオススメできるのはサースフェーです。
Trion pro50+7Lの登場により、無事使命を終えたサースフェーですがオールシーズン使いやすいザックであることは変わりません。メッシュ生地部分以外はTrion proみたいに分厚い生地が使用されているので、堅牢性もあります。
三脚をサイドにつけることにこだわらなければ、まずオススメできるザックでした。
個人的な満足度は70点。
メッシュ生地のダメージと個人的にもう2気室は使わないので低めです。
GREGORY Z35/Z40(グレゴリー Z35/Z40)
今はグレゴリーのラインナップから消えてしまいましたが、現行のZULUシリーズの前のザックがこのZシリーズです。
30から60リットル近く細かいラインナップが設定されていたザックで山で見かける人も多いのではないでしょうか?
僕はTrion proを使う前はZ35とZ40という容量が近しい2つのザックを利用していました。
この2つには実際は5リットル以上の容量の差があり、Z40は営業小屋泊でも使える余裕があるとても良いザックだったのです。
非常に汎用性が高く、積雪期以外ずっと背負っていられる快適なザックでした。
カラーリングが紅白であったこと以外に不満がないすごいザックです。
Zシリーズの背面はメッシュとなっており、これは現行品のZULUも同じです。
4月から10月くらいにかけては、汗を流す日が多いこともしばしば。
そんな時メッシュタイプの背面は涼しくて快適です。また、グレゴリーの特徴はやはりその背負い心地。
ザックを背負うというよりも着ているという感じに近い装着感があります。ウェストベルトとショルダーベルトは薄く皮膚にパッドが当たっているという感覚が少ないのが特徴的です。
この部分は前述のTrion proも同じですね、2つのザックで思わぬ共通点でした。
Z35/Z40にはウェストベルトにポケットがついています。
サイズ感はサースフェート同じで、77mmのレンズキャップが2枚入ります。生地がペラいのでファスナーの開け閉めは両手じゃないと厳しいです。
サイドには伸縮性の生地が使用されており、ここにストックを入れたり三脚を入れます。
僕の場合はドリンクを入れたりしていましたが、屈むとドリンクが落ちます。
Z35/Z40はカタツムリのような形状なのですが、この形状のおかげで自立しません。地面に置くとそのまま後ろにゴロンと転がるので注意です。これは、下山時などにザックの尻を打ってバランスを崩さないようにという配慮からとか。
あとあんまり使用したことないけど最初からレインカバー付属なのは良いですね。
ザックと同じ色のレインカバーっていうのも重要です。レインカバーはザックと違う色っていう場合は赤いレインカバーを買い直さないといけない。
荷物を入れるとご覧のような形になります。弧を描くように後ろに膨らんでいくのがこのザックの特徴です。
Z40になるとリッジのような外側にもう一つ収納が増えるため、より後ろへ荷物が突き出してゆくことになります。
Z35は素晴らしいザックで、このブログの多くの記事を作成する上で活躍してくれました。
2017年度の無雪期登山はほぼ全てZ35とZ40を利用して歩いています。
ザック自体軽量に作られていますし、堅牢性も僕が使う上では十分でした。
冬に背負うのはオススメしないと言いつつも、積雪の蓼科山など複数回雪山で使用しました。
一番使うのに慣れていたザックで、思い入れも人一倍強かったのは間違いない。
この頃はボトルホルダーなどを持っていないため、給水の際はザックを下ろすか手を後ろに回してザック横から水を出す必要がありました。現在の腰部分でボトルホルダーを使用するタイプからすると結構めんどいです。
Z40は2泊3日で歩いた鷲羽岳、水晶岳登山や立山剱岳縦走登山で使用しました。
営業小屋を利用した3日ほどの登山であれば必要な装備はあらかた入る容量で40リットルという表記よりも荷物が入りました。3日分の着替えと防寒着、行動食やカメラの整備用品が入ったので泊まりにはいいザック。
こちらもTrion pro50+7Lを購入したことにより、その役目を終えることとなりましたが三脚などを視野に入れないのであれば、グレゴリーのザックを僕はオススメするかなと。個人的な満足度は90点です、Trion proがあってもこれは使い続けれます。
まとめ、一つのザックでどこまでいくかを考えよう
さて、新たなるザックであるTrion pro35/50とリッジ30を迎え、5つのザックの使用感を書かせてもらいました、2018年度の僕の最もお気に入りザックはTrion pro35+7Lです。
初心者にオススメはしないけど、僕みたいにカメラと三脚持って歩いている人には是非是非一度使ってみてくださいと言いたくなるザックです。岩にぶつけても、船形山の藪に突っ込んで細い木々の折れた穂先がぶっ刺さっても大丈夫な堅牢性には痺れます、憧れます。本当によくできているザックなので、是非一度お店で背負ってみてほしいですね。
さて、これから登山を始めようと思いザックを購入することを考えている方。
おさらいにはなりますが、ザックを選ぶときはそのザックで最大どこまでいくかを考えるのが良いでしょう。
どこまでというのは距離ではなく、何泊するか、小屋かテントか、冬もやるかです。日帰り登山でも夏と冬では大きく持ち物が変わります。
泊まり登山でも営業小屋→避難小屋→テントの順に装備は増えていきます。その上で、最初にどれを買おうと悩む場合ですが、最初でも書いたように個人的には35リットルか40リットルを買っておけば末長くお付き合いできると思います。
前回と合わせて10個のザックの使用感を書いてみました。
今年登山始めようかなと思っている、ザックどれ買おうか迷っている。
という人にとって楽しめる読み物になっていると幸いです。
装備を買うまで悩むっていうのも楽しい行為です。たくさん調べたり、お店で背負ったり降ろしたりしてみて是非悩んでみてください。そしてこの記事から読んだ人は、僕の普段の登山記事を読むと
「このザックでこういうところにいったんだ」
というのがよりわかりやすくなるかなと思うので、是非色々読んでみていただけますと幸いです。
コメント
コメント一覧 (8件)
いつもお世話になって(参考にさせていただいて)
おります。
前回の記事を読んで、サースフェーが欲しくなり、買おうとした矢先に、今回の記事…
マムートが欲しくなりました(笑)
よく考えたら、登山靴(赤っぽい)もマムートだし、
ソフトシェル(赤)も持ってるし、ザックも赤で色を寄せていけば…
ゆくゆくは、Red sugarさんのようにD850(2台)を持てる男になれるんじゃないか、そう思ってます(笑)
…ア○トークにはいつ頃出演できそうですか?
ルーティエ様
ご覧になっていただきありがとうございます。
サースフェーとトリオンは難しいですね、三脚を使うならトリオンがいいかなとおもいます。
装備に色縛りをいれると考えることが減って楽ですよね笑
しかし……カメラ2台は本当に重いのでおすすめしません涙
アメ●ークの時はどうせなら5色揃えたいですね!
はじめまして。
ザックの事でアドバイスをいただきたくコメントさせていただきます。
山は夏季(春~秋はじめ頃まで)のみで、日帰り登山ばかりです。
撮影機材はカメラはD850に24-120mmか16-35mmなので1.7kg程度+トラベル三脚(1.5kg程度)
他、通常の登山グッズ・・・です。
記事を読んでいて
・マムート35+7L
・Zulu35
・Zulu40
当たりで悩んでいます。
Zulu35が良さげに感じますが、来年当たり富士山でも登ってみるかーとか思っていて、
なら「大は小を兼ねる」って事でZulu40の方が良いのだろうか?とか。
可能ならいつか立山とかも行ってみたいので・・・(関係ないですが関西です)
あと、間の抜けた質問ですが
大抵のザックって、底面あたりに輪っか状の紐?というかが2つ、ついてますよね。
コレって何の用途なんでしょうか・・・?
何か通してぶら下げるような形状をしていますが。。。
良ければ教えてください。
貴サイトへのリンクについて
「RED SUGAR」さまへ
いつもTwitterではお世話になっています
登山初心者ブログ「岳や本店」です
当ブログの記事で、貴サイトへのリンクをさせていただきました
もしリンクや記事内容で不愉快なところがあればご連絡いただくとありがたいです
楽しそうな記事、また拝見させていただきます
リンク記事アドレス
https://airisu745.info/karrimor-01/
岳や本店
moto様
機材が似ているなぁという中で僕がお勧めするのは
マムート35+7L(トリオンですよね?)
ですね、堅牢性が違います。
メッシュの地がないので藪に突入しても安心です、あと、冬も使えます。
立山に泊まりに行く場合は小屋を利用すればトリオンでも行けると思いますよ。
風呂があるのでデオドラント系の荷物も減らせますし……。
zulu40だと1泊2日に対応はしやすくなりますが、荷物を吟味すればトリオンでも入るかなーという感じです。
そこについてる輪っか状の紐ですが、僕はピッケルを装着するときに使っています(それ以外で使ったことない……)
人によってはマットとかがついてたりするような……??
岳や本店様
いつもお世話になっております、リンクありがとうございます。
こちらもリンクのほうに記載をさせていただければと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。
返信ありがとうございます!
マムートですか、なるほどです。
http://amzn.asia/d/bXf3nUv
コレですね。
最寄りのショップは品揃えがイマイチなんすよね;たぶんネットで買うことになりそうです。
輪っか状の紐、ピッケルですか。結構謎ですよね、コレ・・・w
余談ですが、登山百景さんのインタビュー記事も見ました。デザイナーさんなんですね。WEB系だったら同業者ですねー。
moto様
マムートのトリオンプロ35であれば僕が日帰りで使っているものと同じになります。
夏場の小屋なら対応は可能です。
避難小屋となるとマットとシュラフと自炊用具で結構パンパンになります。
個人的にはトリオン35は1泊2日の営業小屋、トリオン50は3泊4日くらいの営業小屋に使う感じです。
テントを使う場合はバルトロ75を使います。
もしご購入されるなら、腰の部分に吊るせるドリンクホルダーなどもあるといいかもしれません。
ギアループ部分にいろいろつけれます。