2024年5月22日、宮城県から山形県へまたがる蔵王の南側、ハクサンイチゲの大群生で有名な不忘山を歩いてきました。鋭い三角形な山頂が特徴の標高1,705mの山になります。当ブログでは過去に蔵王刈田岳から往復するという歩き方で一度歩きました。
不忘山を最もよく楽しめるのは縦走ではないか、宮城県から入山しハクサンイチゲの花を楽しみ蔵王温泉へと下山する。太平洋側から日本海側へ歩いて移動する日帰り登山、想像するだけでも一日が充実しそうですね!
僕も実践するまで「楽しいだろうなぁ」と思ってましたが、実際歩いてみると……。
ハクサンイチゲが見ごろを迎えるのは5月後半。不忘山の旬な時期は蔵王の新緑シーズンでもあります。
不忘山から始まり、稜線漫歩を楽しみお釜を見て悠々自適に温泉へ行く、そんな理想を掲げた登山でしたがアクシデントはつきもの。初夏の蔵王稜線を駆け抜ける日帰り縦走登山の記録です。

なんということだ、これは……日が暮れるかもしれない!!!という窮地が後半やってくる!!
不忘山~蔵王山日帰り縦走の概要
蔵王縦走を目指して新幹線で白石蔵王へ


2024年5月22日午前6時20分、大宮駅。
さいたまの中心地大宮駅は新幹線乗り場からおはようございます、Redsugarでございます。
駅弁のまめお君かわいいなぁと眺めながら出発の朝となりました。本日は宮城県と山形県にまたがる不忘山から蔵王地蔵山への大縦走を楽しんでみます。
新幹線登山ということで遅い時間に起きてもオッケーというのが幸せ。



登山口が宮城なのに遅く起きてもOKっていうのが幸せすぎる。






早朝の東北新幹線に乗車し一路宮城県は白石蔵王を目指して出発します。
白石蔵王駅は郡山で乗り換えが必要なややローカルな駅になりますね……、正直みたことがない駅です。



新幹線登山のいいところその2はゆっくりと朝ごはんを食べれるところ。車内にはお手洗いも完備されているので、登山口につくまでの間をのんびりと過ごすことができます。


大宮を出発した新幹線は30分足らずで宇都宮を越え、あれよあれよと北上して那須の山々が視界の端を移動していきます。やっぱり速い、速さは正義だ。世界を縮めるクーガーが大好きなスクライド世代なのでもうおっさんです私……。






午前8時5分、白石蔵王駅到着。
郡山で新幹線の乗り換えという中々経験できないことを行いやってきました白石蔵王。
新幹線の駅となり、まだまだ新しい駅舎ですが正直人影は少なく寂しい場所であります。
駅構内では名物なのかこけしの飾り物が観光客を迎えてくれます、弥治郎こけし村に関係してるんだろうね。


白石蔵王駅の駅舎はこんな感じ。だだっ広い駅前にはブロンズ像が佇みます。
ここから不忘山の登山口となる白石スキー場まではタクシーとなるのですが、駅前のロータリーにはタクシーが数台待機してくれているので、そちらに乗車させていただくことにしました。


午前8時45分、白石スキー場駐車場。
白石蔵王駅前でタクシーに乗車し、揺られること30分ほど。車内では不忘山から話が弾み登山のことや、宮城の山の話で盛り上がりました。交通費は約6000円、新幹線とタクシー料金合わせて往路の合計は1万円を超えるいう中々お高い登山です。
お金をかけてきたんだから、それに見合ったロングコースを堪能しようと思います。



この時のRedsugarはお金以上のロングコースをお見舞いされるとは思っていなかったのだ!




白石スキー場からは登山口を目指すのですが、駐車場付近をまずはウロウロ……。東北ずん子が描かれた若干痛いバスや、整備中で地面に整然と置かれた結果シュールな光景を生み出すリフトなどを写真に収めながら山小屋を探します。




スキー場が運営している時は雪の下にあるだろうサマーシーズン用の看板を発見し無事登山口へ。結構きれいに整備されている小屋があり、トイレもしっかりしています。不忘山からの蔵王縦走の良いところはこういう小屋が複数回登場するところですね。



登山口、刈田岳山頂のビジターセンター、地蔵山のロープウェイと人工施設が多いのがいいところよね。


冬になれば多くのスキー客を運ぶであろうリフトを眺めながら出発。


白石スキー場からは対面にある青麻山を眺めながら登ることとなります。西側は工事の関係で巨大な伐採地が広がっている様子……。



青麻山(あおそさん)は東北百名山に選ばれている山です。古い火山で複数のピークで構成されていますが、コースタイムはどれも短めに記されています。古くは大刈田山と呼ばれ蔵王刈田岳遥拝の山だったそうです。江戸時代以降は修験者による信仰登山が盛んだったとか。


白石スキー場から白石女子高山小屋後を経由するコースは道は明瞭で非常に歩きやすいです。
新緑時期の早朝ともなればひんやりとした空気の中気持ちの良い山歩きを楽しめます。


人の手がしっかりと入った登山道が不忘の碑まで続きます。


山中にはムラサキヤシオでしょうか、小さな花を咲かせたツツジの木が道を彩ります。
東北の山ではこのツツジをよく見るなぁ……、焼石岳とかでも見た花です。




午前10時20分、弘法清水。
白石スキー場からコースタイムで2時間半ほどの場所にある弘法清水へと到着しました。
水場ということですが、今日も埼玉の美味しい水道水を背負ってきているので補給は無し。足元を見てみると水たまりにはこの時期の名物カエルの卵がびっしりです。




弘法清水からは木々の背丈が徐々に低くなり森林限界の様相。眺望が開けますが照り付ける太陽光を遮るものもなくなります、あっつーーーい!



涼しい東北だからいいけど、昼頃になると暑くなりそうだ……。日焼け止めはしっかりと塗っておかないとね。


稜線に近づくとミネザクラの木々が満開を迎えていました。どの木々もたくさんの花を咲かせていますが、引きで見てもあまりきれいじゃないんだよねぇ……。春を感じさせる花の写真だけを撮影して不忘山を目指します。




ハクサンイチゲやシラネアオイの花が現れたら不忘の碑はすぐそこ、そして稜線が始まる合図です。
東北の山々でいち早くハクサンイチゲを楽しめるのはこの不忘山じゃないでしょうか、稜線地帯には群生が何か所もあるため、春の高山植物を手軽に楽しみたいなら不忘山はとってもお勧め。
ハクサンイチゲが咲き誇る不忘山






午前11時5分、不忘の碑。
白石スキー場から来た場合は稜線の始まりはこの不忘の碑から、ということになります。
カエル岩と書かれた岩ですが、上から見ちゃうとカエルには見えないんだなぁ……。



不忘山と名が付いたこの場所ですが、蔵王連峰の古い呼ばれ方から来ています。昔は刈田嶺とよばれ、わずれずの山と歌に詠まれていました。ただ不忘山が蔵王のどの山を指していたのかは正確なことはわからないそうです。ということを知ると、今登っている不忘山は不忘山(仮)に思えてくる……。




不忘の碑というのは、第二次世界大戦中この場所に飛来したB29が墜落し、34名の兵士が死亡したことに由来しています。当時は雪で視界が悪かったことが原因だったとか、3月10日という雪深い時期の蔵王ですから、墜落地点へ行くのも想像を絶する苦労があったことでしょう……。



現在ではこの地点以外にも、七ヶ宿町に不忘平和記念公園が作られています。


不忘の碑から少し先にはガンバレ石……、山頂まであともう少しと励ましてくれます。私はそのはるか先の地蔵山まで歩くから、頑張らないとな。


不忘山の山頂は蔵王の山々の中では珍しく尾根は細く尖ったものになっています。
削れた山肌に這いつくばるように、ハクサンイチゲの花が咲く山です。


午前11時25分、不忘山。
不忘の碑からほどなくして山頂に到着しました。名前が刻まれた立派な石柱の周辺には小さな岩が積み重なり、その合間から新緑が顔をのぞかせています。




山頂標が立っているところから少し離れた場所に社があり、その周辺は休憩に適した平地が広がっています。
休憩するならそのへんかなぁ?写真一枚目の右下、茶色い地面が見えている場所あたり。
続々と登山者が登ってきたので、山頂を後にしてハクサンイチゲを探すことにしました。




山頂から南屏風岳手前の崖にかけて、登山道脇や斜面にハクサンイチゲの群生を見ることができます。斜面沿いなので身近に鑑賞することができる個体は少ないけど、その規模は中々のもの。ハクサンイチゲの中にはユキワリコザクラの姿も見えます。




南北に広い蔵王ですが、ハクサンイチゲを楽しむことができるのは不忘山周辺に集中しています。ここから北へ向かうとシャクナゲやミネザクラといった花が中心となり、足元に咲く白い花を見ることはできないので、縦走する人はここでたくさん写真を撮るのがよさそうです。


南屏風岳方面の鞍部から不忘山を見上げるときれいな三角形の山に見えます。
南屛風岳を越えた瞬間に地面の質感が変わり、稜線の幅もぐっと狭くなるんだよねぇ。


山形方面へ目を向けると深い森が続きます。南陽や上山の街は春霞の向こう側。






午後12時25分、南屏風岳。
不忘山から南屛風岳直前の登りは崩れている箇所もあってかなり歩きにくいので慎重に登りましょう。
南屛風岳山頂に到着すると、不忘山からは見ることができなかった蔵王刈田岳へと続く長大な稜線を一望することができます。そしてハクサンイチゲの大群生に続き、笹やハイマツの木々の中に咲くミネザクラがここからの見どころです。




笹とハイマツに覆われた稜線ですが、所々に淡いピンク色のミネザクラが満開になっているのがわかります。




午後1時00分、屏風岳。
南屏風岳のお次は屏風岳、南という頭文字を取っ払うために30分以上稜線を歩いてきました。
山頂からは宮城方面の眺望がよく、青麻山とその周辺を見渡すことができます。写真二枚目に写る尾根は水引入道を経由して白石スキー場へと戻るコースがあるようです。



本日、殆どの不忘山登山者は周回コースだったのかなと。刈田岳に向かうのは、刈田岳の駐車場からやってきたおじさんだけでした。


登山道脇にはショウジョウバカマの花が咲きます。もう少し遅い時期ならチングルマも見ることができるはず。


南屛風岳から刈田岳までは緩やかなアップダウンを何度も繰り返します。
このコースは初めて不忘山を訪れた際にピストンで歩きましたが、とにかく距離が長いのよ。
道中には枯れてしまったアオモリトドマツの木々が目につきます、枯れていなければ立派な樹氷になるんだけど……。
お釜を目指して南蔵王の稜線漫歩を楽しむ






杉ヶ峰の手前で現れるのが高層湿原地帯である芝草平です。
新品の木道が整備されていて、チングルマの花が咲き誇る湿原の中を歩くことができます。前回はハクサンイチゲとチングルマの開花が同時でしたが、今回は芝草平はまだ枯草平……、木道の先端にまで下ってみましたが特にみるものがありません。



持ってきたラジオでFM山形を聞きながら5分ほど休憩……、まだまだ先は長い!


芝草平をよく見てみると……、池塘あるあるの山の妖精さんの顔が浮かんでいました。


芝草平周辺もミネザクラは満開です。不忘山にハクサンイチゲを見に来たはずなんだけど、今日はずっとミネザクラを見ていますね。


だんだん蔵王刈田岳が近づいてきます。そして「結構登るんだね……」という素直な感想が口から溢れそうになります。



でも景色はすごい、お釜に注目されがちだが南蔵王からの眺めも素晴らしい。






午後2時5分、杉ヶ峰。
刈田岳の手前にあるピークである杉ヶ峰へ到着しました。ここからエコーラインまでの道は緩く眺望も抜群なので、自撮りをしたい方がいたらこの辺がお勧めです。






杉ヶ峰から緩やかに続く道を歩き続けるとエコーラインの料金所付近に到着します。車があればここから山形市内に1時間もかからずに帰れるのですが、今日は地蔵山まで徒歩です。



エコーラインで一安心と思ったそこのあなた、刈田岳を徒歩で登るというのはここが一番きついのです。写真三枚目……、車道脇から始まる登山道は悪路かつ急登でめちゃくちゃきつい!!正直この登山で一番きついのはこの刈田岳の登りと言っていいくらい、きつい……。


エコーラインから刈田岳に伸びる登山道は荒れ気味なうえに斜度がきつく息が上がります。気温も上がってきて一気に汗をかきそう……、そんなときにミネザクラの写真を撮りながら息を整える。今日は本当にミネザクラのほうが多いな。






午後3時10分、刈田岳。
杉ヶ峰から約1時間で蔵王の観光名所刈田岳に到着です。火山湖であるお釜と雪渓が作り出す豪快な景色を心行く楽しめる場所ですが、なんか色が……今日はモスグリーンですね。山頂の刈田岳神社は登山の服装の人よりも普段着の観光客が圧倒的に多く、僕のほうが浮いているという状態に。


刈田岳山頂のレストランが営業していることもあり、1階の自動販売機で後半戦の水分補給を行いました。山で飲むマウンテンデューは最高にうまい。


ジュースと行動食で糖分を補給したら地蔵山を目指します。
……実は冒頭で書きましたが、この登山を行った際は下調べが不十分で地蔵山にある蔵王ロープウェイが営業中と思ってこの工程を組んでいました。なので、午後3時という普通であれば下山しているであろう時間でも「あと1時間歩けばロープウェイで帰れるな~」とのん気に歩いていたのです。



この時点で僕はロープウェイがメンテナンスで休みというのを知らないため、観光客と共にお釜を眺める等余裕に溢れた行動をしていた……。


馬の背を歩き本日最後の登りとなる蔵王山への斜面を歩いていきます。だだっ広い蔵王の山頂、避難小屋まですぐだろうと思っても中々到着しません。




避難小屋を越えて平らな平地のように広がる稜線の先に現れるのが蔵王山頂神社です。これが本日の最終ピークとなり、あとは地蔵山へ下山するだけ……でした。



蔵王の山頂は何度も訪れているので特に感動することもなく、ロープウェイを目指してさらに進むことにしました。頭の中は下山後の温泉、日本酒でいっぱいです。これからどんな絶望が待っているんでしょうね!?




蔵王山からロープウェイを目指して下っていくとワサ小屋跡という場所に姥神様の石像が現れます。
写真二枚目をよく見ると首から上は新しく付け足されたもの。
かつておワサさんという老婆がここにあった山小屋の番をしており、参拝者の面倒を見ていたそうです。この姥神様がいつから置かれていたのか、いつ首がなくなったかは詳しくはわからなかったのですが、蔵王山神社やロープウェイの方々の手で再び開眼となったそうです。(つまり首から上を作った)


地蔵山山頂からロープウェイ山頂駅を見下ろすと、ゴンドラが行き来している様子が見えて「やった、ついに終わった!」と思い大きな息が口からこぼれます。しかし……、それはロープウェイ整備のための試運転であり、今この瞬間蔵王地蔵山山頂には係員一名と僕を除いて人間は存在していないという状況だったのです。


午後4時00分、蔵王山ロープウェイ。
初夏の南蔵王縦走登山終了!そう思ってやってきたロープウェイ山頂駅ですが様子が変です、午後4時だというのに誰もいません……。まぁ観光客は樹氷シーズンでもないこの時期にこんなところにはいない。そんなことを思いながらのんびりお地蔵様の写真を撮影していたのですが……なんか嫌な予感がする。



フォースを習得しているRedsugarはこの時点で嫌な予感がしていた……(I have a bad feeling about this)


ロープウェイは動いている、だが扉があかない!!!えっ?と混乱する頭、そして目の前の張り紙に気が付き目をやると……明日までロープウェイ運休だーーーーーーッ!!!!
なんということでしょう、土日からの運用を目指して平日の今日22日は……整備中!!
今日はロープウェイに乗れないのです!!ギャーーーーーッ!!!
それに気が付いた時点で午後16時10分を回ろうという処、ロープウェイの奥にいる係員に手を振るも反応がない。
日没まであと2時間ほど、蔵王温泉のバスは18時台に乗らなくては山形新幹線の最終便に乗ることはできません。
襲い来る絶望、走馬灯のように駆け巡る本日の山行……のん気に歩いとる場合かーッ!とシュトロハイムの叫びが頭に響き渡ります。



絶望している場合ではない、地図を見て即座に蔵王温泉までの道を確認する。トニーザイラー顕彰碑まで35分、中央高原までおよそ30分、そして蔵王古道で温泉まで50分。コースタイム約2時間を全力で歩き1時間30分で降りれば18時前。まぁ……いけるなこれ、妻に電話した僕はゲレンデへ向かいました。
蔵王古道を歩いて温泉を目指す






ロープウェイから伸びるスキーコースへ歩き出してみると、そこには階段が備え付けられ蔵王古道として整備されているようでした。ザンゲ道という名前に思わず苦笑、事前の準備が不十分だったことに懺悔したい気持ちです。
スキーをする分には楽しい斜度ですが、歩くとなるとややきついゲレンデを急いで下っていきます。






ゲレンデを降りると山形大学の蔵王山寮前に到着します。ここからの選択肢は二つ、ドッコ沼方面へ向かい中央高原から車道を歩いて下山する。もう一つはそのまま車道を少し下った場所から伸びる直通登山道を使うことです。
ドッコ沼方面の中央ロープウェイも営業していない、コースタイム的には直通登山道のほうがやや早い。



ということで車道を降り直通登山道へ。どんどん日が傾いていく中で樹林帯へ飛び込むのは勇気がいります。登山道は明瞭ですが、堰堤を渡ったりと中々スリリングな場所が多いです。


夕方の落葉樹の樹林帯、野生動物に出くわしそうでちょっと怖い。
堰堤を渡る時には本当に懺悔したい気持ちになりました、最初から知ってればもっと早く歩いたのに。
そんな気持ちで歩き続けると、蔵王中腹の豊かな自然が目の前に現れます。蔵王は開発され、山頂までいつも文明の力を使って登っていたから知らなかったけど、中腹は東北の自然林らしい美しい景色が広がっているのです。



山形県側の蔵王古道を登ってみたいとこの時強く思ったのです。宝沢方面から入山するのですが、まずは瀧山を登りその周辺をしっかりと見たい。


日が傾き刻々と夜へと向かう森の中を鈴の音を響かせて駆け抜けます、道は歩きやすく翼が生えたように軽い足どりで下山することができました。




午後5時45分、蔵王温泉。
登山道の最後にある橋を渡り蔵王温泉の街へ出たときの達成感と開放感は凄まじく、思わず両手を上げて天を仰ぎ見てしまった……。



気分はショーシャンク。




当初の予定では温泉街にある山形酒のミュージアムで日本酒飲み比べで程よく酔って帰ろうと思ってました。
しかし、予定が狂ったこともありすでに本日の営業は終了しています。バス停を目指して歩く温泉街の中ほどにあるカフェバーで生ビールを一杯いただき、本日の登山の終了を祝います。



これ一杯1000円したんですよ、でもいいの……解放された気持ちが凄いから。




ビールを一気に流し込んだ後は本日の汗を流します。蔵王に来るっていうことは共同浴場に入るってことなんだよ俺の中では!!という固い決意がありましたので、何度も訪れている下湯でサラッと汗を流し体に硫黄の香りを纏います。



これにて不忘山登山、完了ッ!!


入浴後は蔵王バス停から山形駅へ。計算すると20時の新幹線まで余裕があることから山形駅でご飯が食べれそうです。今日は白石蔵王から不忘山に登りに来たはず、しかしその記憶は刈田岳から温泉街へと向かう刺激的な展開でかき消されてしまったような?






山形駅に到着後、新幹線出発前に本日最後の一仕事……ご当地飯を食べるをキメたいと思います。
駅から少し歩いたところにある「続おそばに」さんですが、ゲソ天が付いてくる山形特有のお蕎麦を楽しむことができます。学生時代からゲソ天を食べに来ていたお店ですが、店主が変わっても美味しい。



いいかい、山形に来たらとにかくそばを食べるといいよ。大石田がいいけど登山者は大石田にはまず行くことはないと思うから駅前でいい、ゲソ天があるお店がいいよ……。あと漬物をたくさん出してくれるお店は当たりだね、山形は東北でも漬物の数が豊富でとっても美味しいんだ。当然日本酒も美味しい、山形 is No.1。


不忘山から蔵王温泉まで歩くという濃厚な登山、温泉、山形の蕎麦とゲソ天と久々のパーフェクト登山を楽しみ結果的に大満足な一日となりました。がら空きの新幹線車内で楽しむお菓子と酒を購入し大宮への帰路へ。



ロング缶を飲んだ後の記憶がございません、気が付いたら北浦和駅にいました。


さて、本日のお土産のお酒ですが駅構内で帰る際に購入した山形定番のお酒「ナイアガラ」です。
天童ワインで最も定番ともいえる甘くておいしい白ワインです、ラベルデザインも良いよね。山形は芸工大があるので地産品のデザインがチャレンジングなモノや、上品なものが多くて好きです。



山形のワインと言えば高畠ワインと天童ワインが有名かなと思いますが、僕的には天童のワインを贔屓してます。ワインは詳しくないんだけど、マスカットジュースのような飲みやすさで山形と天童のどこの酒屋にもこれは必ずおいてある地元民おすすめのワインだと思ってます。
月山や蔵王に行ったら日本酒も勿論いいのだけど、天童のナイアガラは強烈におすすめしたい。日本酒が飲めないという方には特に。肉に合う感じではなく、さっぱりとした料理や魚に合う感じのお酒です。


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