2018年6月14日、福島県福島市と猪苗代町との境にある一切経山へ行ってきました。
魔女の瞳と呼ばれる五色沼がシンボルともいえる山で、標高は1,948mとなります。
今回は初夏の一切経山、雲が空を縦横無尽に駆け巡る梅雨の晴れ間に歩くことができました。
魔女の瞳以外にも一切経山は素晴らしいところがあり、百名山であってもおかしくない、そんな絶景スポットに恵まれた東北でもとりわけお勧めできる山です。
今回は浄土平、魔女の瞳を家形山から見る、酸ヶ平をぐるりと回り東吾妻山へ行き、そこから浄土平に戻ってきてから吾妻小富士に登るという、一切経山をしゃぶりつくす登山をお送りいたします。
火山規制が適用される一切経山、残念ながら浄土平のレストハウスは営業を終了している状況です。
しかし、一切経山は登れるときであれば素晴らしい顔を見せてくれます。
吾妻スカイラインの先にある絶景スポットを巡る登山の始まりです。
一切経山日帰り登山に関して
浄土平、一切経山への入り口へ
2018年6月14日、午前5時15分、佐野SA。
おはようございます、本日も佐野にやってきました、あなたの心に直接語りかける登山ブログ、Redsugarです。
本日はね、一切経山へ行きますよ。
新緑シーズンで、ワタスゲがぽわぽわーんと咲き誇る浄土平、真っ青な魔女の瞳、吾妻小富士と見どころに溢れた素晴らしい山です。
しかし、まずは腹ごしらえです。
毎度この話をしますが、登山前には絶対に人はトイレに行かなくてはなりません、でなければ悲しみを背負う可能性が高いからです。一切経山へ向かう場合は佐野SAで朝ラーメンセットを頼み、美味しい佐野ラーメンを食べておくことをおすすめします。
佐野ラーメンセットにはネギ丼的なものもついており、麺とコメを摂取できます。
ここでご飯を食べておけば、福島県のSAに行く頃には出すものをすべて出して置けることでしょう。
「レッツゴー陰……、レッツゴー一切経山やで!!」
一切経山に向かうためには、吾妻スカイラインというブラタモリでも取り上げられたセクシーな道を走ることとなります。この道が確かにセクシーで走っていて楽しい!!途中車から降りて思わず一切経山方面を眺めたくなってしまう魅力があります!
午前8時30分、浄土平登山口。
浄土平にたどり着いてみればガラーンと空いた駐車場、登山者はまばらです。
登山者しかいない駐車場で準備をしようと思った時点で今日のミスに気が付きます。
「水がねぇ!!!!買い忘れた!!」
駐車料金500円を収めたあとに、必死に自動販売機を探します。運転に集中しすぎた結果、途中で水を購入するのを忘れてしまいました……。
しかしここは浄土平、福島県が誇る山岳観光地、自販機がないはずがない!!
水がねぇわけねぇーだろぅーがぁー!!!と叫びながら自販機で水を購入します。
「ヒャッハー!水だぁーーーッ!!」
無事水を購入です、ちなみにこの日の一切経山は晴れているものの、そんなに気温は高くないため、1.5リットルで歩くことにしました。
登山者カードをポストにポイッと入れて浄土平から先ずは湿原へ向かいます。
浄土平の湿原は駐車場からすぐそこです、木道がきれいに整備された浄土平ですが、ワタスゲが咲いており観光客も気軽に楽しめる様相。
新鮮な咲いたばかりのワタスゲが浄土平を彩ります、背景までびっしりのワタスゲ。ここは車で気軽に見に来ることができるので、登山をしない方にもおすすめできますね!
湿原らしく池塘も点在しています、生き物の卵とかもあるかもしれないですねー。
一切経山の入り口にたどりつくまで、この浄土平のワタスゲを楽しんで歩きます。風に揺れるワタスゲは不思議です、花とかじゃなくて綿みたいな感じ。
浄土平はお子さんを連れて歩くにはいいところではないでしょうか、
僕も家族で来たいなーと思いましたが、登山したくなっちゃうかも……。
木道から見るこの一切経山の姿。ワタスゲの湿原の向こうに火山というのが一切経山の景色です。煙もモクモク上がっていて、ここが活火山であることがわかります。
中腹から煙が上がっています、場所によっては硫黄の香りがするらしいのですが、このときはその芳しい香りを感じることはできませんでした。
ワタスゲが左右に咲いた木道を進みましょう、浄土平でウロウロしていたら結構登山のスタートが遅れてしまいました……。
「おや?温泉?」
浄土平の一部には温泉っぽいものが湧いていました、硫黄泉とかなのかな?
浄土平をぐるりと周り、一切経山登山口に合流しました、ここからが本格的な一切経山登山の始まりです!
一切経山、空よりも青い魔女の瞳へ
登山口から一切経山山頂までは急登があるわけでもなく、まったりと登っていくことが可能です。
吾妻小富士、こうして谷間の間から顔を覗かせる吾妻小富士はすごい高度感を感じるわけですが、実際はそこまで標高が高いわけではございません。
さすがは東北、6月といえどもまだ雪が残ります。雪渓には踏み跡がついていますが、足を滑らせて転んだら怖いじゃん?
ストックを利用して安全に渡りたいですね。特に僕のような撮影用の重量装備を背負う方とかは転んだら平地でも大惨事です。
木道周囲の雰囲気は会津駒ケ岳とか田代山みたい。
ある程度木道を進むと開けた場所に出ます、地図でいうと酸ヶ平と呼ばれている場所です。
ここまで来ると道は平坦になり避難小屋を超えるとすぐ山頂という状況に、ね、簡単でしょう?
午前9時25分、酸ヶ平分岐。
酸ヶ平分岐を山頂方面に向かって進みます。
木道の先、中腹付近に避難小屋が見えるのがおわかりいただけますでしょうか?
午前9時30分、酸ヶ平避難小屋。
一切経山の避難小屋は大型のトイレが併設されており、しかもトイレは比較的おきれいという好条件。
しかし、今回はなんとトイレが満杯で使えないという、笑えない状況。
避難小屋の室内はこのような感じです、避難小屋というよりは休憩所って感じですかね。
ここで一夜を明かすことはない気がします、山頂で夜撮影がしたくなった場合は浄土平に車を置くのかな??
避難小屋から登り始めようとして後ろを振り向くと、酸ヶ平方面の景色が見えます。
前を向けば火山、後ろの高層湿原、後ろのほうが環境的には絶対優しい。
すでに目の前からは植物という植物が姿を消し、荒涼とした景色が広がっている。
「いつの間にわしはいつの間に火山に迷い込んだんじゃあ~」
登山において必ず現れる「おいおい、それどうやって積んだんだ?」というケルンです。
いや、バランスも天気もいいですね。
ここが、一切経山の山頂かな?山頂と思われる巨大なケルンや、眼下に雲海が広がる景色が見えます。
午前10時00分、一切経山山頂。
山頂でひときわ異彩を放っていたのはこの空気大感謝塔、山頂の指導標よりもこいつが目立つ、でもたしかに空気うまいもんな。東京で散々鼻毛が伸びた僕にとっては東北/北海道の清涼な空気が薬みたいなものです。
こちらが正規の山頂標となります。東北地方でよく見るタイプですね、確か栗駒山とか船形山もこのタイプだった気がします。
山頂の景色は荒涼とした火山。
山頂の地面は世紀末救世主を待たなくてはならないような世界ですが少し歩いて魔女の瞳方面に行くと世界が変わります。
魔女の瞳
一切経山を代表する撮影スポットです、春先の雪解け(開眼と呼ばれる)以降はこのように真っ青な池が山頂から見下ろせる場所に広がります。
僕はッ!!自撮りも、忘れないッ!!
波止場で片足を上げて決めポーズを取る昔の映画スターのようなポージングで記念写真をキメます。
毎回同じポーズですが、記号性というやつですね、金太郎飴みたいな男に僕はなりたい。
木が生えていないところは高層湿原っぽい雰囲気もありますね。
ほとんどの登山者は一切経山の山頂で休憩を過ごします、そのため話し声とか色々気が散る要素がある状態。
なので人気のない、「一つ先の絶景ポイント」へ移動します。
終わりの少し先にはほとんどの人が見ない景色が広がっているものです。
魔女の瞳を見下ろしながら家形山に向かいます、一切経山山頂と正対する場所にあり、一度標高を下げなければいけません、そのためほとんどの登山者は来ないんだな。
家形山方面に向かうと何がいいかと言われればこの魔女の瞳をぐるりと見回す感じ。
魔女の瞳に限界まで近づくことができます。南の島の海みたいに真っ青な魔女の瞳です、ここだけ南国みたいだ。
鞍部に降りると目の前に家形山が現れます、画面中央の台形の上が山頂です。
魔女の瞳と一切経山
一切経山を家形山方面から見るという機会はなかなかなのではないでしょうか、こちらから見ると一切経山はあまり大きく見えるような山ではないです。
山のいろいろな表情を拝むためには色々と歩き回るのがやっぱり大事です、場所によって表情が違うのですが、それを予測しながら歩くと楽しい。
魔女の瞳を囲うように登山道が伸びていますが、東周りの登山道は閉鎖なはず。
調査用の登山道かな?そんなのが伸びていました。
家形山周辺はハイマツがたくさん、ハイマツも新緑で新しい実をつけています。
午前11時10分、家形山山頂。
少しだけ急登を登り、家形山の山頂に到着です。先客は一名だけ、とても静かな山頂には虫の囁きと風の音だけが聞こえます。家形山山頂には岩が積まれており、これが山頂の印となっているようでした。
家形山山頂からも福島市内方面がよく見えますね。
家形山からみた一切経山と魔女の瞳。
このショットは観光用の写真とかでも使われることが多い角度だと思う。
けど、実際に家形山まで来る人は少ない、もし一切経山に来るなら家形山まで来るとより楽しく、静かな中で景色を楽しむことができる、ので僕はおすすめしたいところ。
一切経山随一のおすすめしたい撮影ポイントはここでしょう。
一切経山山頂からも良かったけど、魔女の瞳と一切経山を同時に収めることができるっていうのが良い。
空よりも青い魔女の瞳、間近でみるとその魅力は十倍くらいにはなりますよ!
少しだけ!ちょっとだけ降りるだけだから!(必死)
一切経山への登り返し、ここが少しきびしなと思う以外に家形山への道のりで大変なところなどありません。
実際この登り返しは火山性の土が足元を覆うため非常にグリップが危うく、滑りやすいんだけどそれを理解してゆっくりと歩けば
「大丈夫だ、問題ない」
途中からはこのような、展望台的な岩から魔女の瞳を眺めることができてオススメ。
この岩に立って後ろから撮影してもらえると良いのではないだろうか?
そんなこんなで山頂へ戻る間も絶景を楽しむことができました。
酸ヶ平へ、吾妻山の広大な水鏡へ
午前11時50分、一切経山山頂。
魔女の瞳をあとにした僕は再び山頂へ戻ってきました、いつの間にか空には雲がもくもくと湧き上がり、今にも山頂に迫りそうな勢いです。でもまだ山頂から見ると雲は下にあるので青空が広がっています。
山頂をあとにして一度酸ヶ平に下ります。山頂側からみる吾妻小富士はクレーターのような火口の形がくっきりと見えますね……。あの穴から雲が湧き出てるんじゃないかなと思うくらい、「穴」です。
午後12時20分、酸ヶ平分岐。
スムースクリミナルな指導標のある分岐に戻りました、ここから画面奥に向かってゆく木道方面へ向かいます。
うーん、お空も晴れ渡ってて気持ちいいな(一切経山は雲に隠れた)
雲と青空のコントラストがきれいな時間帯になってきました、空の色がまさしく夏って感じです。
一切経山で一番気持ちがいいのはこの酸ヶ平辺りを歩いているときでしょう。木道が歩きやすく、周囲の広い景色も開放感抜群です。
少し進むと青く輝く湖面が見えてきました。
午後12時30分、酸ヶ平鎌沼。
すごくきれいな湖が目の前に広がっています、さざなみの音が聞こえますか。
なんだか心が癒やされる湖面です。魚がいるかはわからないけども、釣り糸でもたらして昼寝がしたくなるような。
麗らかな午後の日差しを浴びながらペリエを傍らに、横になりたくなるような。
そんな景色が広がっています。
こんな景色を眺めてぼんやりする日々を過ごすような人生を何故送れないのだろうか?
あまりに気持ちが良くて心が堕落していきます、それくらい美しい景色でした。酸ヶ平の湖はその周囲をぐるりと囲むように木道が建造されていて、湖面の移ろいゆく光を楽しみながらハイキングをすることができます。
湖と言ってもそんなに広くはありませんが、湖面に反射した青空が魔女の瞳の様な青い輝きを放ってます。
木道の脇は湿原となっており、湿った大地からは水が湧き出ています。
バイケイソウがやワタスゲが咲く景色を眺めながら湖面周辺を一周していきます。
バイケイソウの群生と東吾妻山です。
樹林とハイマツの山と聞いていますが、ずいぶんと鬱蒼としているような見た目の東吾妻山、少し不安がよぎります。
湖の透明度は素晴らしく、深いところであってもそこの景色がしっかりと見えました、早朝訪れれば、空を写す巨大な水鏡が見れるかもしませんね。
東吾妻山、高山植物の向こうにある一切経山の展望台へ。
午後12時40分、姥ヶ原分岐。
酸ヶ平から湖を抜けて東吾妻山と浄土平への分岐へ到着しました。
ここを東吾妻山方面に抜けて行きます、ここまでずっと木道が整備されていたのでご安心を。
東吾妻山方面も基本的には木道があります、登りに入るとなくなりますけど、平地をこうして楽しく歩ける木道の効果は偉大。
東吾妻山方面に来るとチングルマが咲いていました。
浄土平ではワタスゲ、東吾妻山ではチングルマと高山植物を一つの山でいくつも見れるとは……、一切経山は景色の豊かな場所ですね。
結構お花のサイズも大きいチングルマがところ狭しと咲いています。
僕を見てと言わんばかりの姿に暫く木道周囲をウロウロしていました。
刈払はされていますが、これまでとはうってかわって展望のない道が続きます。
樹木に覆われた登山道を抜けて、東吾妻山山頂に到着しました。
登りの時間はそこまで長くなく、僕はすんなりと登ることが可能でした。
東吾妻山山頂からは吾妻山を一望することができます。
真っ青な、青々とした山が目の前に広がります。
午後1時10分、東吾妻山山頂。
一切経山と同じく開けた展望を持つ東吾妻山ですが、空はあいにくのガスとなってきてしまいました。
山頂三角点にタッチ、タッチここにタッチ。
ここで久しぶりのダッフィーです、毎回カバンに押し込められていて、忘れられることもあるダッフィー、今回は忘れずに記念写真です。
東吾妻山方面から一切経山を眺めると、一切経山の東側は火山だけど西側は樹林というのがよくわかる見た目。
東北の山っぽい、緑がどこまでも広がる景色です、奥に見えるのは小屋がある湿原だろうか?
チングルマはいつもそこに。
下りになると視野が広くなるので登りで気が付かなかった植物に目が向かいます、森の中にこんなシャクナゲが咲いていたりしたんですね。
木道をひたすら歩き浄土平へ。
東吾妻山は一切経山に比べるとかなり地味な山なので、山頂まで行くことはあんまりおすすめではありません。
しかし、麓にある木道付近はチングルマ等がたくさん咲いているので、散策するにはとてもいい場所です。
下山、浄土平から行く吾妻小富士へ
姥ヶ原方面に戻ってきました、画面右側へ向かい、浄土平へと一目散に駆け抜けます。
酸ヶ平から続く木道は湖をぐるりと囲っており、姥ヶ原方面にも。
湖畔をハイキングするのであれば、殆ど地面を踏むことなく歩くことができるようですね。
湖畔でご飯を食べている登山者も、ギャグじゃないからね?
しかし、真っ青な湖面です、透明度も高いし、ここは本当に天国みたいな山だ。
福島県は山に恵まれている。
午後2時20分、姥ヶ原。
ここまで来ると、浄土平への下山を残すのみという感じになります、姥ヶ原周辺は湿地というよりは笹が多い。
見所はあたりをチョロチョロと流れる小川くらいのものでしょうか。
木道の終点が見えます、あそこから浄土平までは再び登山道ですね。
再び吾妻小富士が見えてきました、お次はあれに登ります。結構時間がかかりそうだけど大丈夫かな?
短い登山道を抜けて浄土平へと帰ってきました、とにかく喉が渇きます。水よりもコーラが飲みたい、体が糖分を欲している!!
浄土平の砂利場方面から見る一切経山が割とかっこいいんです。
車降りて目の前にドンッ!とこれが来たら否応なくテンション上がりますよね。
浄土平は本当に素晴らしいところでした。
だって自販機完備で降りてきたらすぐにコーラが飲めますからね。
周囲で観光客がまったりとくつろいでいる中、全身汗だくのケチャップアンドマスタードカラーのドナルドマクドナルドみたいな登山者が険しい顔でコーラを飲んでいるわけです。
あれ、僕だいぶ心象悪いような……。
午後2時50分、浄土平駐車場
周りの観光客の目をかいくぐるようにして吾妻小富士へと向かいます。
目の前をオープンカーに乗ったアベック(死語)がさっそうと走り抜けていったりしましたが、私は既婚者なので羨ましくないもん。
さて、吾妻小富士を登ることとしましょう、浄土平の目の前に登山口があります。
迷うことはないと思う、本当に真正面だから。ここから登り始めます。
吾妻小富士、浄土平の絶景スポットは観光地
吾妻小富士の入り口はこんな感じになっており、よく整備された観光地の様相。
しかし、石段を登ると砂利道が始まるのでハイヒールとかでは来ないようにね。
午後3時00分、吾妻小富士登山開始。
午後の遅い時間から登山開始だなんて……。一応本日の2座目ということにしておきましょう。
さっき俺下山してコーラのんだしー!下山したしー!と一日二回登る自分の体力を自慢する小学生の気分になります。
実際はこれは一切経山、東吾妻山、吾妻小富士の縦走なので一座です、はい。
吾妻小富士から見ると浄土平は一切経山のすぐ下に位置しているんですね。流石にこれは規制かかるのもわかる……。
吾妻小富士は登り始めて三分経たずに
「うーん、これは火山!」
と思わせてくれる景色が広がります、観光客の皆さんが辛そうに登っていますが、私も辛いです。
吾妻小富士の稜線に出るとあたり一面砂利を敷き詰めたような道に出ます。
きれいなカーブを描いていますが、これは火口で円形の道が続いているだけ。いわゆるお鉢巡りというやつですね。
正面から見る吾妻小富士の火口はこんな感じです、ミニサイズの富士山山頂の火口みたいですね……。
こんなにきれいな円形に抉れた火口を間近で見れる山早々ない気がする。今回は反時計回りで歩きます。反時計回りの方が登りがゆるいと感じたので……(間違っていたら申し訳ない)
この日はそよ風が気持ち良い程度に吹き付ける天気で、汗にまみれた額を冷たいそよ風がさっと拭ってくれます。
吾妻小富士の周回は天気が良ければ最高に気持ちがいい。足元には砂利が広がっているので、転びやすい状況なので気をつけて歩いてほしいところ。
火口までの斜面に巨大な火山性の岩石がゴロゴロしている、いつからあるんでしょうね?
来た道を振り返り、一切経山や浄土平と吾妻小富士の稜線を見てみましょう。これは紛れもなく気持ちのいい景色です、なんていうか、歩いているだけで幸せになれます。
市内の景色も近い、あと雲が近い、雲が!西日に差し掛かろうという時間帯に山の中をプラプラできるのは幸せです。
吾妻小富士をグルリと一周するのは本当に楽しかったです。所々にこういった岩が落ちてて、それがまたいい雰囲気を出していてくれます。
吾妻小富士から眺める吾妻スカイライン。
火山性の山の中を駆け抜けるように作られていたんですね、壁がこんなに白いとは思いもよりませんでした。
地層を見ているだけで楽しい……。
荒々しい吾妻小富士のお鉢巡りもそろそろ終わりです。一切経山と東吾妻山を登ってから訪れたのですが、急な登りなどはなかったので楽に歩けました。
反時計回りだと最後に来るこの景色が感動を誘ってくれます、今日一日ありがとう一切経山。
東側から見る火口はかなりダイナミック。日も傾いている時間帯に、横から光が入っているとよく見える場所なのかな?
クレーターそのものといった見た目の火口。時折石がゴロンゴロンと転がっていく音が聞こえるのでした。
午後3時30分、吾妻小富士下山。
木道を降りて、浄土平へ帰りましょう。見どころしかなかった一切経山、百名山に入っていないのが不思議なくらいな山でした。
午後も遅くなって来たからか、人もまばらになった浄土平。
最後にフラフラ〜っと浄土平のワタスゲを撮影しに行き、この日の登山の工程を終了とするのでした。
朝と違って、日が傾き始めた頃のワタスゲは、また朝とは違った表情を見せてくれました。
レストハウスに戻ってきました。
僕が登ったときはまだレストハウスが営業していたんですよね。レストハウスではソフトクリームが販売されております。
下山後にソフトクリームをキメるというのは一応このブログが最初と言い張っています、元祖ソフトクリーム登山ブログね。
最近はあんまりやってないんですけど(お腹が痛くなる)
下山後に食べるソフトクリームは最高です。その旨さは炎天下で肉体を酷使したあとに飲むビールの旨さを凌駕します。背徳的糖分の誘い、まさしく悪魔的、悪魔的な旨さ……!(ザワ ザワ ザワ)
さて、下山後は花月ハイランドホテルへやってきました。
吾妻スカイラインの途中にある高湯温泉という温泉地です。一切経山からはほど近く、帰宅の途中に寄ることが出来ます。
入浴料金は700円。
登山をしていると山奥の、なぜか300円で入れる名湯等によくぶち当たるので、その感覚からすると普通な料金といった感じです。
埼玉へと車を走らせる帰り道、安達太良SAでご飯を食べて、この旅を終わらせたいと思います。
昔はご当地の特産品を食べて変えるといったことをしていたのですが、帰りが遅くなったりするので、家族がいる場合なかなか難しくなってしまいました。
以降は残念ながら、登山後は温泉に入って、速やかに帰るという生活をしています。
でもこうしてSAで夕日見ながらご飯食べるのも嫌いじゃないけどね。
男の炭酸ドデカミンとホットスナックを食べながら、空が夜に染まっていくのを眺めます。
コメント
コメント一覧 (2件)
ご無沙汰しております。
一切経山、浄土平から楽に登れるとは言え展望良く歩いていて飽きない山ですよね。
暴風の山のイメージが未だに根強く残っています(^^;
ろっぴ様
いつもありがとうございます!
一切経山、今年は規制などでちょっと残念なことになってしまいましたが、すごくいい山なので早くまたもとの姿を取り戻してほしいです。
この辺風が強いとのことですが、幸いにして訪れる日が大体無風で何とかつらい思いをしないで済んでいます……、運が続けばいいな……、なんて。