【東北】蔵王、山形の定番観光地蔵王お釜を歩く、青空と雲に彩られた観光登山の旅

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2016年8月16日蔵王に行ってきました、奥羽山脈の中で宮城と山形にまたがる蔵王連峰。

蔵王連峰の最高標高は1,841mとなります。

地元山形県民にとっては非常に親しみの深い行楽地、

山頂にあるお釜は山形県民であれば多くの人が歩いた事がある場所でしょう。

冬になれば国内有数のスキーリゾートとして、そしてスノーモンスターが林立する

展望抜群の観光地へと姿を変えます。

そんな蔵王ですが山頂までロープウェイや道路が開通しており、今や簡単にアクセスができる

お手軽百名山の一角を担っています。

お盆の終わり、貴重な晴れ間の中で眺めたお釜の旅の始まりです。

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山形の街中から見上げる巨大な稜線の一角をなす蔵王連峰。

山頂はなだらかな線を描き、青空と雲が空の色をひっきりなしにかき乱す。

火山灰が降り積もっていたであろう山頂は高山植物に覆われ、

赤土に覆われた大地はところどころ火星のような雰囲気を醸し出す。

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山頂から見下ろす縦走路は気持ち良さそうな雰囲気を持ち、東北特有の優しさを滲ませている。

先人達は麓より登り蔵王連峰の穏やかな姿と荒々しい火口に神性を感じたのだろうか?

夏が過ぎ、花々は色を落とし移ろいゆく季節を感じさせる山頂を歩き

一つの夏が終わりゆくという事と、新しく訪れる季節に思いを馳せる。

はい、今回は山形県山形市に鎮座する百名山蔵王です。

蔵王は山形駅からバスで一時間ほどで温泉街に行く事ができるくらい近くにある山です。

麓の上山にはコストコもあるし、上山城には足湯もあるし、西蔵王には美術大学があるし便利

とにかく山形市内のどこからでも見る事が出来ます。

山形市内に住んでいれば月山と蔵王と葉山は否が応でも記憶に残るのではないでしょうか。

さらにちょっと小高い丘の上に住んでいれば大朝日も見る事ができたり…。

山形は東北随一の山岳王国である事は間違いないでしょう、love山形。

山形には4年間ほど住んでいた事もありちょっと評価が甘めですが

個性的な山々が多い東北をぎゅっと圧縮した山形県は本当に歩きがいがあると思います。

1.蔵王山登山に関して

アクセス

公共交通機関

【バス】バスタ新宿or東京駅八重洲口→山形駅 4,600〜9,000円

【バス】山形駅→蔵王温泉バスターミナル   1,000円

【ロープウェイ】蔵王温泉→地蔵岳山頂往復  2,600円

往復につき上記バス料金を2倍

合計 13800〜22600円 夜行バスの料金によって大分変わります。

車の場合

【高速】浦和→山形蔵王   5,570円

【有料道路】蔵王ハイライン 540円

往復につき高速料金を2倍

合計 11680円くらい、追加でガソリン台を6000円ほど見ると安心。

刈田岳山頂の駐車場は300台ほどの収容力があります。

コースタイム

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刈田岳駐車場11:30→刈田岳11:40→熊野岳12:15-12:45→刈田岳13:15→刈田岳駐車場13:45

本当に蔵王山頂だけ歩いています。

2.刈田岳山頂とお釜の展望

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2016年8月16日、蔵王ハイライン山頂付近。

朝8時に跳ね起きた僕、山形市内を急ぎ飛び出し車で蔵王山頂を目指す。

蔵王へ上る方法は二つ存在しており、ハイラインを使い刈田岳方面の駐車場に止める方法と

蔵王温泉街のロープウェイを使う方法があります。

ハイラインの山頂手前は有料区間なので注意。

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駐車場はすごい人、山形と宮城の方が多目です、山形では有名な行楽地。

子供の頃に大体一度はお釜を見に連れてこられるとのこと。

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山頂レストハウスは立派で、トイレや自販機が整備されています。

自販機の飲み物は大体売り切れているので、飲み物は自前で用意した方がいいでしょう。

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レストハウスを出て蔵王に降り立つ、すごいガスが目の前に広がっているんだけど。

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それでもエメラルドグリーンのお釜は晴れていました、やったね!

山頂の一部は曇っているのですか、僕のいるエリアは快晴、不思議な天気です。

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とりあえず刈田岳がすぐそこなので、まずは刈田岳を目指します。

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刈田岳神社、立派です。

そして写真から見て分かる通り、登山客は皆無です。

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午前11時35分、刈田岳到着。

レストハウスから走れば3分以内に着けるのではないでしょうか、超近いです刈田岳。

この先の熊野岳で青空が広がることを切に願う。

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刈田岳から見るお釜、蔵王の広大な山頂の上にぽっかり穴が開いているのがわかる。

蔵王といえばお釜、お釜といえば蔵王!らしい。

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刈田岳を楽しんだので最高峰熊野岳へ向かうことに、

観光客が9割位なので僕みたいな登山者は本当に浮いている。

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お盆以降なかなかスッキリとした晴れ間がない、今日も雲が多い。

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熊野岳方面はすごいガスの中なんだけど……行く前から怖じ気づきそうな風が吹いている。

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刈田岳から熊野岳へ向かう道のりはお釜の周りをぐるっと歩く感じです。

火山の鼓動を聞きながら歩く。

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本当にエメラルドグリーン……、東北の山っていいな。

東北の山は樹林が綺麗で、標高別の景色の変化が南より強い気がする。

植生が綺麗っていうのは間違いなく有ると思う、山形以北と以南の雰囲気は全然違う。

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熊野岳に向かうのは数組のみ、雲の中に吸い込まれていく。

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山頂への登山道はだだっ広いので所々に目印となる棒がたてられています。

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熊野岳の空が晴れることを願って雲に突入!

3.熊野岳と北蔵王の展望

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お釜からすごい冷気を纏ったガスが登り詰める、眼鏡が曇る位の湿気……。

そしてひゅごーひゅごーいう風、ここだけすごく風が流れている。

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ガスでホワイトアウトしているので、足元の道を確かめながら進みます。

火山性の地質なので足跡が曖昧なのが怖いところ。

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坂を登れば直ぐに山頂が見えました、雲の中に山頂はすっぽり包まれている。

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午後12時15分、熊野岳到着。

完全にガスの中の登山になってしまいました……悔しい限り。

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しかし僕はきっと晴れ男、雲が開けて晴れ間が見えるはず……!

そう願い山頂で待機することにしました。

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晴れろ晴れろ晴れろと念じます、すると徐々に晴れてきました……!

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青空が姿を見せる……、熊野岳の山頂に光が差し掛かる!

太陽のご加護だーーーーッ!!

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雲は多い状態ですが、青空が姿を見せてくれました!

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雲が晴れ展望が開けていく、感動的瞬間でした。

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北蔵王に向かう縦走路、面白山まで繋がっています。

絶対楽しいルートなんで歩いてみたいなぁ……。

東北は低山にいいところが沢山あります、アルプスよりも好きなエリアです。

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午後12時20分、山頂晴れる.

晴れを念じてから5分しか経っていない、山頂に着いた瞬間がたまたまガスの中だったようだ。

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上空ではすごい速度で雲が流れています、台風が着々と近づいているのか。

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台風前の雄大な雲模様だなと一人呟く、久々の単独登山は最高に楽しい……。

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4年間過ごした山形の街を見下ろす蔵王、なかなか登る機会がなかったけれども

ようやく山頂に立つことが出来ました、お釜も見れたし。

満足したので無事晴れた山頂で軽食をとって帰ることにしました。

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山頂神社の真後ろに避難小屋があります。

外は晴れているので適当なところに座って行動食を食べる。

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神社の鳥居に挨拶をしたら下山開始しようかな。

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ダッフィー撮るのを忘れていました、ダッフィー蔵王へようこそ、東北の火山に来たよ。

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縦走路で、とは言わず面白山にもう一度登りたいです。

あのブナ林の美しさは未だに比肩する山が無い、大東岳の景色も良かったしな…。


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何度も自撮りしてました、一人だとこれが不便、影分身が使えればと何度も思う。

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山頂はガスが強くなってきたので、小屋に別れを告げ本当に下山開始。

4.下山、ガスで先が何も見えない!!

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長居しすぎたためガスってきました、刈田岳方面の様子が全くわからない。

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真っ白に輝く世界を歩き続ける、天国か何かかな?

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前が全く見えないのでケルンが道しるべとなります。

北海道のトムラウシで思った「平坦な場所でガスると迷う」をお見舞いされている。

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来るときこんなの見てないぞ!というものがあったりしてヒヤヒヤします。

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無事お釜の縁に帰ってきました、こちらはまだ晴れているようです。

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山頂側を見返すと雲がどんどん山頂へ流れていきます。

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行きよりも雲がかかったお釜は少し暗い色をしている。

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再びどんよりな登山道、午後に入っていますか沢山の人が次から次へと登ってきている。

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山頂レストハウスの後ろも曇ってしまいました。

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刈田岳のケルンだらけの山頂も曇りぎみです、債の河原みたいだ。

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南側から雲が流れてきているのがわかる、明日は台風予報なので雲がすごい速度で移動中。

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台風前に蔵王に登れて本当によかった…。

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午後1時30分、刈田岳山頂。

刈田岳でのんびりしていたら最後の晴れ間が姿を見せてくれました、ラッキー!

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朝よりも眩い青空が広がります、ありがとう蔵王。

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神社に参拝し、お釜を眺めて帰ることにしました。

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お釜にも日の光が当たり、再びエメラルドグリーンの輝きを取り戻す。

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お釜の向こう側が見えないだけで、青空は広がっている。

最後にまたお釜を見せてくれてありがとう蔵王!また冬に是非とも訪れたい景色。

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山頂レストハウスを後にして下山することにします。

5.蔵王温泉は山形の名所、硫黄泉に癒されよう

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午後2時40分、蔵王温泉ロープウェイ前。

同じく山形にいる奥さんに電話したらまだぶらぶらしてこいと言われました。

お言葉に甘えて蔵王温泉へ、風呂に入って帰ることにします。

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蔵王温泉は草津に良く似た雰囲気を持つ温泉です、硫黄臭がかなり強く強酸性。

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至るところに温泉が吹き出し、足湯が整備されていたりします、山から一転観光地へ。

山形は全市町村に温泉が必ず湧いており、大体どこにでも足湯がある温泉大国。

蔵王はその中でも全国的に有名ということもあり、歩いているだけで楽しくなれる。

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僕は蔵王の公共浴場である上の湯下の湯が好きなので、今日も上の湯に入ることにしました。

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こちらが蔵王の公共浴場上の湯です、シャワーとかはありません。

源泉のあつーいお湯にはいるだけのシンプルな温泉が最高です。

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汗を流したら温泉神社までふらっと行ってみるのもいいかもしれません、観光も出来て一石二鳥。

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温泉神社への階段はアジサイや花で覆われていて雰囲気よし。

きっといい写真がとれると思う。

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蔵王温泉の神社はこちらです、立派な建物なのでお参りしてみるのもおすすめです。

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帰りにトカゲに遭遇しました、尻尾があるということは猫とかに襲われていないのだろうか。

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蔵王温泉街を歩くと風情のある宿を沢山見れます、そしてこちらは下の湯。

下の湯の方がアクセスがいいので混んでるかもしれませんね。

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山形特産のブドウジュースでこの日の登山を終えました。

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因みに車をロープウェイの駐車場に停めさせてもらいました、

蔵王に上るのであればここに車を止めてロープウェイを利用し。

戻ってから温泉街を観光するのが一番スマートかなとおもいます。

ちなみに冬季期間はここから山頂へアクセスし、樹氷林を見に行くことになるでしょう。

6.下山後は大石田花火大会へ

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山形の8月、土日であれば大体花火大会がある時期だったりします。

蔵王に行ったその夜、大石田の花火大会に行こうということになり大石田へ。

これがかなり風流な花火大会でした、山形って本当に良いところ。

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大石田の花火大会は川に流れる灯籠と、大きな単発の花火がとても特徴的。

田舎のリッチな花火大会を楽しむことができます、たーまやー。

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最初花火の写真をどうやって撮影するか全くわからず、こんな写真を連発しまくります。

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周りのカメラマンのシャッター速度がかなり遅いことに気が付き、急いで露光時間を長くする。

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5秒くらいの露光にしたらよく知っている花火写真をとることができました。

花火って結構シャッター開けないといけないんですね。

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大玉が特徴的、風流です。

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山ばかりで今年は花火大会が見れないだろうなと思っていたのですが、ここに来ての花火大会。

奥さんに本当に感謝です。

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広角レンズ持ってくればよかったと後悔しつつ58mmで花火を撮り続けます。

花火とるなら35mm位のレンズほしいですね、標準だと狭くて風景が撮れません。

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仕方がないのでカメラを縦にする、ようやく川と花火が入りました。

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様々な色の花火を眺めながら、たこ焼き食べてシャッターを押します、たこ焼きうまい。

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大玉やスターマインと、定番の花火を見ることができて楽しいです。

花火撮影にも少し慣れてきて楽しくなってきました。

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こうして花火を最後まで撮り続け、蔵王登山の日は終わって行くのでした……。

山形でとても充実した日を過ごすことができた一日、これにて僕の夏は終わりを迎えたのだ…。

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深田久弥が現役で山を登っていた頃は多くの山は未開拓で、

麓から登らなくてはいけませんでした。

時代は移り変わり観光地として開拓された百名山も今は多くあります。

手軽に山頂の絶景を楽しむことができますが、登山道の合間にあった何気無い自然や

美しい樹林といったものに目を向ける機会は少なくなってしまったのでは無いかと思います。

蔵王も開拓された場所の筆頭に上がる山ですが、

いつかは山頂の景色を求め美しい樹林を持つ面白山からの縦走路を歩いてみたいものですね。

非常に個性の強い山々が集まる東北、蔵王もまた素晴らしい個性を持った名山であることは

疑いようがありません、お釜はとてもいいところなのでオススメです。

人生最高の山は続く。

蔵王の地図はこちら

山と高原地図 蔵王 面白山・船形山

山と高原地図 蔵王 面白山・船形山

この登山で役に立ったアイテム

撮影用三脚としてVEO2を導入しました、耐荷重4キロくらいまでは余裕で

カーボン製という非常にコストパフォーマンスに優れた三脚でお勧めです。

山頂の自販機の飲み物が軒並み売り切れており絶望しました、

家から持ってきた水がなければ死んでたと思う。

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